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19話 先へ

呪われた防人を倒した3人が先に進むと大きいホールが広がっており、目の前には呪われた防人が10体並んでいた。


「アイスレイン!」

反応が速かったのはフィル、空間が広く敵が多いため広範囲攻撃のアイスレインが効果的と判断した。

氷の矢の雨が呪われた防人たちに降り注ぐが、3体が槍を地面に突き刺し、下から水の壁を作り出し身を守った。しかし壁を突破して多少のダメージは与えられた。

水の壁が消えた瞬間、後ろの3体が槍を突き出して突進してくる。


「黒炎眼、黒炎連斬」

攻撃範囲を広げてから連続で斬撃を放つ。突進してきた3体は倒せたが、ミナトが攻撃している時に後ろ4体が左右に広がり槍を構えて水を射出してくる。


「アイスランパード」

氷の城壁が空間を遮った。


「油断しすぎ、狙われてたよ」

「ごめん全然気が付かなかった」

ミナトのスキルエフェクトが派手なため相手の動きが見えていなかったようだ。


「MPは回復させるからはやく倒してポン」

今の情況だとポンタは特に活躍出来ないため早く先に進みたい。


「あ、じゃあさ俺のレベル10使っていい?」

「ユニークスキルのレベル10、かなり見たい!」

「なんでもいいからやっちまうポン」


ちなみに黒炎眼でスキルの範囲が広がっているという事だけ覚えておいて欲しい。


「よっしゃ、行くぞ!黒炎剣!」

剣を敵に突き出しスキルを叫ぶと目の前の空間に黒い面体が出現した。


「あれ、黒炎剣って剣じゃないのかな」

「説明欄にはなんて書いてあるの?」

「一応巨大な剣で攻撃って書いてはいるんだけど」

ポンタの頭の中で数式が大量に流れた。

「そんな事があるのかポン」

「な、なにがさ」

「多分ポンよ?このエリアにエフェクトが入り切らずに目の前がスキルでパンパンになってるって事ポン」


フィルは嬉しそうに

「そんなに強いの!?じゃあ氷魔法もそのくらい強いって事ね」

なんて話していると黒い壁が消えてドロップアイテムが散らばった。


「本当に言った通りかもしれないポンね」


3人はドロップアイテムを拾って奥の階段を下に進む。しっかり回復も忘れずに。


次のエリアに着くと大きな二足歩行の鮫型モンスターが大剣を持って立っている。

『囚われた防人』


明らかにボスだと分かり、少し緊張するがやる事は変わらない。


「黒炎紋、黒炎眼」

油断はせずに最初から本気、通常攻撃にも黒炎を付与する事が出来るため通常攻撃でデバフを入れる所からこの戦いは始まる。


「相手が1体なら使いやすい、アイスナイト!」

氷で造られた剣と盾を持つ騎士が目の前に現れる。

「こいつ私に頂戴、今どのくらい戦えるか確認したいから」


「僕は良いポンよ、どうせ僕何もできないポン」

嫌味とかではなくそもそもミナトの高火力で押し切れるため1人でも十分だから自分は要らないと言う意味だ。


「分かった、ポンタご飯作って」

バフスキルを使ったのに見ててくれだなんで可哀想に、皿とフォークを取り出してその場に座る。

「何くつろいでんだ!」

ベタなボケとツッコミをしてから気を取り直して、

「行け!アイスナイト!」

ほぼ同じくらいの体格の2体がぶつかり合う。

囚われた防人は大剣を振り下ろし攻撃、様子見で仕掛けた。

アイスナイトは盾を使い大剣の軌道を逸らしてから懐に入り込み剣で一閃。


「「おおー!」」

「どうよ、完全オート戦闘。アイスナイト出しておけば勝手にレベルが上がるの」

「それズルくない?」

「なんかもうチートポン」

自慢げに話すが何度も打ち合うとアイスナイトの盾が破壊される。


「ただ、出せるのは1体だけだから複数戦闘は向いてないの。まぁでも私なら」

少し横に移動してアイスナイトと被らないように


「アイスランス!」

囚われた防人の足に当たりダメージを与える。フィルの方が危険だと判断したのか、アイスナイトを無視してフィルに向かおうとするとアイスナイトが割り込んで攻撃してくる。


「おー!1人で2役できるポンね!コスパ良いポン!」

「ポンタ、なんか甘いもの無い?」

「あるわけないポン。てかそんなキャラじゃなかったポン」


アイスナイトが割り込んだせいでフィルに攻撃ができない、仕方がなくアイスナイトを相手にする。

「アイスハンマー」

フィルの声が聴こえたらしく大剣で完全に受け止められてしまう。


「嘘!?」

アイスハンマーは今持つ攻撃技の中で1番強い、それが受け止められてまうとなると厳しい戦いになるかもしれない。

だが、その隙をついてアイスナイトが一撃与えた。

まだまだ相手のHPはあるようで倒せる気配はない。時間が経てばダメージは受けていないものの、マジックポーションの消費が増えて損した気分になる。

何度か攻防を続けていくとついにアイスナイトが崩れ、フィルに狙いを定めてくる。


「アイスナイト結構持つポンね。ボス相手にここまで戦えるんなら大丈夫そうポン」


「そうは言っても決定打がないんだよねーアイスナイト」

作業のようにアイスナイトをもう一度出して戦わせておく。


「こうなったらアイスランスで少しづつ削るしかないのかな」

なんて言ってはいるが実は作戦がある。高性能なAIが搭載されているこのゲームだからこそ出来ること。


囚われた防人がアイスナイトに向かって大きく剣を振り下ろし水の斬撃を放ってくる。

「アイスウォール」

アイスウォールは簡単に破壊されてしまうがその隙にアイスナイトが右に移動して走っていた。高性能なAIだからこその動きを見せ、しっかり一撃を与えた。


「アイスハンマー」

アイスナイトに注意が向いている瞬間に高火力技で一撃、まだ倒れる気配はない。


「タフねー、こんなに強いんなら1人でやるなんて言わなければよかった」


余裕そうなフィルとは違いアイスナイトは盾を構えて突進し、相手に攻撃の隙を許さない。

アイスナイトから接近されて大剣が振れなくなっている状況は好都合、足元にアイスハンマーを使ってダルマ落としのように倒す。


シャリン!


アイスナイトが囚われた防人の首を切った。


「「おー!」」

パチパチパチと拍手をする。


「氷魔法やっぱズルいよ、1人でなんでも出来るじゃん」

「魔法職の苦手な接近戦も出来るとなると死角はないポンね」

「さあ!この調子で次ー!」


しっかり回復してから、奥の扉を開き下へ向かった。


次のエリアに到着すると奥に水晶の中に閉じ込められているシャチをモチーフにした超大型モンスター『テプロヴギオン』の姿が目に映るがそれを守るように左右から『アクアワイバーン』が4体、ブレスを放ってきた。


「「「え」」」

一瞬で激流に飲み込まれ気が付いたらヴォアドルヒュにいた。





流石にいきなりブレス×4は無理ポンね

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