2話 初のボス戦
『バフ』とは良い効果を与える事にゃ
『デバフ』とは悪い効果を与える事にゃ
ステータス、スキルポイントはNPCのお願いをかなえるともらえることがあるにゃ
・NPCとはプレイヤー以外のキャラの事をさすにゃ
ゴブリンの森のボス、ホブゴブリンの前に来たミナト
「こいつを倒してレベルアップだ、いざ!」
マップを開いて始まりの町へワープした
始まりの町に帰ってきたミナトはドロップアイテムを売って回復アイテムを買い込んだ
「いやいや相手はボスでしょ、回復アイテムガンガン使わないと俺の耐久なら一瞬でお陀仏よ」
薬屋を出てマップを開きながら辺りを見回すと他のプレイヤーがたくさん見えた
「ほかの人はどんなスキル構成なんだろ、気になるけどまずはホブゴブリンを倒さなきゃ」
ゴブリンの森にワープした。ゴブリンは1撃で倒せるようになったためホブゴブリンまでスムーズにたどり着いた
「今度こそ」
ホブゴブリンと目が合う。先制攻撃をしてデバフ効果を与えてから戦闘を進めたいためホブゴブリンが攻撃する前に
「黒炎斬!」
遠距離から斬撃を飛ばすとハンマーを振り回し斬撃をかき消したがデバフは付与されている
「ファイヤショット!」
当たればラッキー程度で放つと足に命中し少しダメージを与えたようだ。流れを掴みたいミナトはそのまま接近する
「くらっえ!」
下から剣を振り上げ攻撃をするがハンマーを上から振り下ろされ剣をはじかれる。ホブゴブリンはそのまま回転してもう一撃振り下ろし攻撃を仕掛けてくる
「やべ!?」
剣をはじかれてホブゴブリンに背中を見せてしまっている。ハンマーがミナトに迫る、完全に押しつぶされたかと思ったが
「黒炎陣!」
剣で空を斬ると自身を中心とした斬撃が放たれ背中を見せたままハンマーを打ち返す。そのまま振り向かず走って距離を取りミドルマジックポーション(MP100回復)とローマジックポーション(MP30回復)を使用する
「一応デバフ入ってるはずなんだけどなぁ、これがボスか」
パワーでは完全に負けてしまっているため打ち合いは避けたい
ホブゴブリンは待ってくれない、大きくジャンプして上からハンマーの振り下ろし攻撃を仕掛けてくる。速度は脅威ではないため走って避ける
ドーン!と大きな音でミナトがいた場所が攻撃されていた
「こんなの喰らったら一発でぺちゃんこだゼ」
誇れるものではないがホブゴブリンの動きが少し遅く感じる
「構えない?この攻撃が来たら少しの間、隙ができるってことね」
黒炎斬を一発放ち様子を見る
ホブゴブリンはしっかりダメージを受けた後ハンマーを構える
「これなら何とかやれる」
ホブゴブリンはハンマーを不規則に振り回しながら襲い掛かってくる
「それはダメだろ!?」
攻撃をはじけても1回が限界、逃げるしかない
エリアを周回するように走り攻撃が止まるのを待つ
距離が離れるとホブゴブリンが止まりハンマーを投げてきた
「いや!ちょ!ま!?」
横に転がって回避する
「今がチャンス!」
ハンマーを持っていない状態であれば
「黒炎斬!」
腕で防がれるがしっかり命中はする。がしかし倒しきれない
ハンマーを回収するため近づいてくる
「一旦離れるか」
横に逃げながらファイヤショットを打ち込みミドルマジックポーションを使う
ハンマーを回収したホブゴブリンはミナトに向かって走り出す。直撃は避けたい。ハンマーを投げてきたため反対方向に避けるとホブゴブリンのタックルを受けてしまい後ろの木まで吹き飛ばされる
HPを見ると残り40、90ダメージを受けてしまった
「ま、マジかよ・・・・・・」
よろよろと立ち上がり剣を構える。これ以上ダメージは受けられない残りHP40残りMP110。1番ダメージが与えられる組み合わせは黒炎斬(消費MP45)からの黒炎陣(消費MP65)。ホブゴブリンはすでにミナトに向かって走り出している、回復の時間はない絶体絶命
「ハハ・・・・・・やるしかないだろ!」
黒炎斬を放つと胴体に命中、ホブゴブリンはダメージを気にせず走ってくる。この一撃で決めに来ているようだが、次の一撃で決めたいのはミナトも同じ
「勝負だ」
鋭い爪を立てて襲い掛かってくる。ホブゴブリンの攻撃に合わせるように
「黒炎陣!」
視界を黒炎が満たす
ミナトの残りHP150MP150(+10)
視界から黒炎が消えるとホブゴブリンは消えていた
「よっっっっっしゃぁぁぁ!」
レベルが6になった
「勝てた・・・・・・始まりの町に戻されるかと思ってた」
始まりの町に帰ろうとすると
『ボスモンスター初撃破ボーナスプレゼント!』
・ステータスポイント10
・スキルポイント10
「さらにポイントゲットはデカい!よぉっし!」
・ゴブリンハンマー 性能 STR+25
破格の性能だがハンマーは使わない
「さてこのポイントをどうしようか」
レベルアップとボーナスプレゼントでステータスポイントが合計16、スキルポイントが20ある。
「とりあえずはSTRとSPDに8ずつ振って~」
紙耐久は継続である
「スキルかぁ」
20あれば2つのスキルを覚えられるため、黒炎剣を上げたいところだがこの調子で行くとMP消費が多くなっていき逆に使いにくく感じるかもしれない可能性がある。
「良いんだロマンロマン、折角のユニークスキルなんだからあげなきゃソンソン~」
黒炎剣を4まで上げると
黒炎縛 説明 黒炎で敵を縛り一定の間隔で少しずつダメージを与える 消費MP50
黒炎紋 説明 黒炎を身に宿し5分間使用者の合計STRを1.5倍する 消費MP100
「強いんだけどMP消費がおかしいって、黒炎紋なんて使ったら60しか残らないし・・・・・・」
ミドルマジックポーションを沢山買う必要が出てきた
「それよりも大事なのはダークバインドが完全に腐っちゃった」
黒炎縛が完全にダークバインドの上位互換のため消費MPが多いとはいえ黒炎縛を使う機会が多くなるだろう
「装備でMP増やせるもの探すしかないか」
始まりの町へワープする
【鍛冶】【裁縫】などのスキルを持つプレイヤーを探し装備を作ってもらいたいため探すことにする
「鍛冶か裁縫持ちから探した方が装備を整えるのは速いか」
プレイヤーたちに声掛けでもしようと足を前に出した瞬間
「ここにいるポン」
「うお!?びっくりした、えっとぉ」
「僕はポンタ、お探しの【鍛冶】【裁縫】【採掘】持ちのプレイヤーだポン」
横からニョキっと出てきて驚いたがちょうど探していた人材だ
「話は聞いてたポン、何か作りたい物か強化したい物があるポン?」
語尾があってゲームに入り込んでいるのが伝わってなんだか少し自分も楽しくなった
「実は装備が欲しくて作れる人を探してたんだ」
「装備なら装備屋で買えるポンよ?」
「初心者シリーズはもう買ったんだけど更に強い装備が欲しくてさ」
「そう言う事なら任せるポン!ゼロから作るのと元の装備を強化するのだと必要な素材が違うポン、何をしたいポン?素材が無かったら一緒に取りに行くポンよ」
「じゃあ鉄の剣と森の指輪と初心者シリーズを強化したいんだけど速度の高いアタッカーを意識してるからSPDかSTRが上がる装備がいいかな、匠のポンタ先生のおすすめはある?」
「匠・・・・・・いい響きポン、それなら」
ポンタはスキルを見て初心者シリーズから強化できてSPDがあがる装備を探す
「ウルフシリーズがおすすめポン。鉄の剣も強化できるからまとめていけるポンけど、森の指輪はSPDが上がる強化先が無かったから一旦は剣と初心者シリーズを強化するポン」
初心者のイヤリング(VIT+1)を買って装備しパーティーを組み、町を出た
「僕は攻撃手段がないから盾で何とかモンスターの気を引くポン。狙うはウルフの毛皮、沢山ゲットするポンよ~」
「おー」
草原を徘徊するとホーンラビットが出現した
「よっと」
急接近しすれ違いで一閃し倒す
「強いポンね!そう言えばSPDはどれくらいポン?」
「今は20あるよ」
「と言う事はもうレベル7ポン?」
「いやレベルは6なんだけどモンスターの初撃破ボーナスでポイントゲットできたからその分多く振れたんだ」
「それなら僕も初の鍛冶成功ボーナスでポイントとユニークスキルもらったポン。もしかすると僕たち2人ならゴブリンの森を攻略できそうポンね!」
ボスモンスターは1度倒すと一定の時間がたたないと復活しない
「もうボス倒したよ」
「え?」
「ゴブリンの森で鉄の剣と森の指輪をゲットしてボスの初撃破ボーナスでポイント貰ったし、今なら余裕かも。先に行く?」
「・・・・・・もうチートポン、キャラ作りなおした方がいいポン。実質レベルが7高いっておかしいポン。SPD20って言ってたけど他のポイントどこ行ったポン」
「あとは全部STRの紙耐久さ」
「さすがにユニークスキルまではないポンね?」
「あるよ?」
「もうそのまま生きろポン」
それから30分ほどウルフを集中的に狩ると素材が集まったらしい
「そろそろ装備を作れるポンよ」
草原のど真ん中で芝生に座り込み画面をいじる
「大丈夫いけるポン、強化する装備を渡すポン」
装備を受け取ったポンタは地面に鉄の剣とウルフの毛皮を置いてスキル、メイラーチを発動すると光に包まれて新しい剣が生まれた
・ウルフソード 性能 STR+15 SPD+1 MND+1
「僕のユニークスキル付与は元の性能にプラスして効果をプラスできるポン。今回はMND+1にしたポン、その速度であれば物理攻撃は受けにくそうだったから魔法攻撃に少しでも耐性を付けたポン」
「使い勝手が良くなっちゃって~あらまぁ~良いじゃないの~」
「口調が変わってるポン。気にせずどんどんいくポン」
途中頭にローマジックポーションを振りかけながらスキルを発動していた
「これで全部ポンよ!」
・ウルフイヤリング 性能 VIT+3 SPD+1 MND+1
・ウルフメイル 性能 VIT+3 SPD+1 MND+1
・ウルフブーツ 性能 VIT+3 SPD+1 MND+1
「これを装備するだけでVITが二桁、SPDとMNDも上がって最高だよ!」
「ふふん!僕に任せればこんなもんポン!」
「ほんと最高だよ!よかったらフレンド登録どう?」
「僕もしたかったところだポン。よろしく頼むポン」
「次は何する?特に決まってないからポンタについていこうと思ってるんだけどいい?」
「じゃあ始まりの町の北にある鉄鉱山で素材を採ろうと思ってるポン、護衛兼レベル上げをしたいポン」
「よし行こう!新しい装備を求めて!」
始まりの町にワープしてから北側から出発する。モンスターが1体も出現せずすぐに鉄鉱山についてしまった。レベルを上げたかったのだが仕方ない、生産系スキルのプレイヤーがストレスなく移動できるようにと運営の計らいなのかもしれない
「ここが鉱山。山って言う割には洞窟に近いね」
「この中で鉱石を採るポン。採掘スキルが無くても採掘自体はできるから一緒に頑張るポン」
ポンタからツルハシをもらって中に入っていく。一定の間隔で松明が設置されており視界は良好だ
ゴツゴツした岩にツルハシを突き立てて鉱石らしきものを探す
「石しか取れないけどポンタはどう?」
「僕は採掘スキルがあるから高確率で鉄が採れるっポン!」
よっこらせっと大きく振り下ろし鉱石を採る
「採掘スキルイイナ、戦闘スキルだけじゃなくて生産も取ればよかったかな」
「僕はすごい装備が造りたかったから生産系を取ったポン、装備は僕に任せるポン。無駄話してる暇があったら掘るポン」
「はい!すんません!」
30分後
「はぁはぁはぁもう腕が上がらない・・・・・・ぽ、ポンタ」
ポンタを横目で見ると無言で初速から変わらずカンカン採掘していた
「さすがに30分も採掘してると沢山採れたポンね」
ポンタの戦績
・石 16個
・鉄 9個
・鋼 3個
ミナトの戦績
・石 9個
・鉄 1個
「やっぱり採掘スキルってすごいんだなぁ、数も質も全然違う」
「採掘スキルはレベルを上げれば上げるほど珍しい素材を集められるから鍛冶屋には必須ポン。これだけあれば新しい装備ができそうポン。僕はあと3時間くらい奥で籠りたいんだけど来るポン?」
「・・・・・・やめておくよ」
石を散らかして終わる未来が見えた
「分かったポン、新しい装備作ったら連絡するポン」
そう言って奥の道を進んでいった
「ありがと~」
20分ほど道なりに進むと行き止まりだ
「ここでもう30分やるポンか」
壁をなんとなく掘ると黒い石?が採れた
・黒曜石
「見たことないポン」
どれどれとスキルで作れる武器を探すと
・ブラックソード 性能 STR+30
ブラックソード以外にも装備がありブラックシリーズが存在することが判明した
ポンタは収集が趣味でもありコレクター気質のため装備一式が造れるくらいまでは集めたくなってしまった
ブラックシリーズの性能は高くようやくポロっと出たくらい珍しいレアな素材だ、せめて剣だけでも・・・・・・そう言えば指輪を強化できていないためある程度は確保したい
「これ徹夜ポン」
現在のミナトのステータス
名前 ミナト LV7
HP 160
MP 160(+10)
STR 17 (+15)
VIT 1 (+11)
INT 1
MND 1 (+4)
SPD 20 (+4)
ステータスポイント0
【スキル】
・剣術LV1
スラッシュ 消費MP30
・炎魔法LV1
ファイヤショット 消費MP30
・闇魔法LV1
ダークバインド 消費MP30
【ユニークスキル】
・黒炎剣LV4
黒炎斬 消費MP45
黒炎陣 消費MP65
黒炎縛 消費MP50
黒炎紋 消費MP100
スキルポイント0
【装備】
頭 ウルフイヤリング 性能 VIT+3 SPD+1 MND+1
手1 ウルフソード 性能 STR+15 SPD+1 MND+1
手2 森の指輪 性能 MP+10 VIT+1
服 ウルフメイル 性能 VIT+3 SPD+1 MND+1
足 ウルフブーツ 性能 VIT+3 SPD+1 MND+1
所持金 60シング
・ホブゴブリンを討伐するときのパーティーは最低でもLV5の 盾1 近距離攻撃&サブ盾1 回復1 遠距離攻撃1 ですにゃ できればバフ、デバフもほしいですにゃ
(パーティーは最大6人にゃ)
・パーティーとはチームの事。戦闘を直接しなくてもレベルがあがるにゃ
・フレンドとはチャット機能(電話やメール)が使えるにゃ