攻略対象との接点
ランと2人で行動することが多くて攻略対象となかなか会えない。そんな時廊下で攻略対象の王子と出会った。まあ、十字路でぶつかっただけなのだが……。
「お怪我はありませんか?」
「は、はい。大丈夫ですわ。」
「ですわってぶはっwww」
隣りで笑っている神を殴りたい気持ちを抑える。
「私はクリス・ロード、この国の王子です。お詫びと言ってはなんですが、何か今後困った事があればなんなりと言いつけてください。では、」
と、王子様は颯爽と去って
「ぐっ!?」
目の前でコケた。
「今のは見なかった事にしてくださーーーい!!」
恥ずかしそうにそのまま走って去っていった。
「「なんだあれ……」」
「でも良かったじゃないですか!王子と接点が出来て!」
「そ、そうね!かっこいいかと、問われると微妙だけど……」
「ははっ!ぼくと言うとっておきのイケメンが目の前にいますからね!そう思うのも仕方ないですよ!」
ごんっ。
「殴ったーー!ぼくのイケメンがぁ!!(泣)」
「それにしても攻略対象をどう攻略すれば……」
「攻略したいんですか?いたた……」
「そりゃしたいと言えばしたいわよ?ツテができるわけだし?」
「へーー(棒)」
「興味なさそうね!」
「当たり前ですよー!リア充とかマジでタヒねですーー(棒)」
「妬んでるだけね。」
☆☆☆☆
次の日、図書館でランと勉強している時、本を探していた。すると攻略対象らしき男にであう。上の本をとろうとして脚立にのったその時足を滑らせてしまう。
「きゃっ!?」
だが、怪我はない。
「大丈夫か?」
「は、はい!」
なんと男性に抱えられていた。
「ありがとうございます!私はリサと言います。」
「公爵の息子、ルクス・テッドだ。よろしく。」
そして、優しく下ろしてくれた。
「じゃ、気をつけて。」
「はい!」
手を振りあっていたら後ろからランがきた。
「ふーん?ああいうのがタイプなんですかぁ?」
「ち、違うわよ!?」
「へー」
ニタニタと笑うランに苛立ちを感じた。
「ランこそどんな女の子がすきなのよ?どうせ大した事言えないと思うけど?」
すると本棚で壁ドンされた。
「ぼくは好きですよ?リサさんみたいな人。」
「ラン…」
ドサドサドサ。
本が壁ドンで落ちて来て大惨事となった。
「ランのばっきゃろーーー!!」