表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女ゲームをぶっ壊す☆  作者: ユキア
5/22

笑顔のわけ

「も、もうすぐテスト……」


「ですねー」


「て!全然攻略対象と接点もてないんだけど?!ハーレムどした?!」


「あれぇ?ハーレム望んでないんじゃなかったんですかぁ?」

 ニタニタと笑うランに苛立ちながらも答える。

「望んでないけど接点持たないのもどうなのよ?ゲームとして成り立つの?」


「うーん、どうでしょ?たぶんそのうち接点もてますよー!」


「もー!適当なんだからぁ!」


 リサが手を上げて伸びをする。後ろにいた人に当たってしまった。


「ごめんなさい!」


「いえ、こちらこそすみません。」


 ランが咄嗟に耳打ちする。


「あれ!攻略対象ですよ!」


「え?」


 たしかにかっこいいイケメンだったけどなんか……。そうこうしているうちに攻略対象は去っていった。


「ん?どうしました?ぼくの顔なんか見て、あ!やっとイケメンだと気づきました?」


「いや、近くにイケメンがいる事に慣れたせいでイケメン=かっこいいとなかなか思えなくなってる。」


「ぶはっ!なんですかそれ!」


「笑わなくていいじゃない!」


 リサはそのままそそくさと教室を出ていった。


「あ、待ってくださいよー!」


「あの」


「?」


 ランを女の子達が囲む。

「良かったら一緒にお昼食べませんか?」


「!」


 ☆☆☆☆


「なんなのよ!ランのやつ、笑わなくてもいいじゃない。もー。」


「ねぇ、ちょっといい?」



「はい?」


 リサも女子集団に囲まれた。


「ねぇー、もしかして付き合ってるの?ラン君と!」


「え、違いますけど。」


「ふーん」

 

「じゃあ、あんまり近寄らないでよね!」


「そうよ!そうよ!ずるいわ!」


「ごめんなさい。先を急ぐので。」


 なんで私絡まれてんのよ?!


 去ろうとしたリサの足を女子が引っ掛けた。リサは派手にころんでしまう。


「ははっ!だっさ!」

「うざいのよ!」

 なんで私こんなことされてるのよ……


「これでもくらいなさい!」


 魔法で氷を出した女子はそれをリサに投げつけようとした。


「っ!」

「「「っ!?」」」


 そこに来たのはランだった。ランはリサをかばい氷の塊を投げつけられた。



「ラン君?!なんで?!」


「……ぼくの友人に手出しはさせない!」

 ランが睨むと女子達はそそくさと逃げていった。


「ラン……」


「大丈夫ですか?立てます?」


 ランは優しく手を差し伸べた。


「あ、あり、ありがとう。」


「いえいえ。こちらこそくるのが遅れました。すみません。」

 リサはランの手をとって立つ。リサの手は震えていた。



「もう、大丈夫ですよ。ぼくが傍にいますから。」


 そう笑顔で言うランは少しかっこよくみえた。


「ラン……」


「はい。」


「怪我してない?」


「大丈夫です。これでも神なので傷はすぐに治るんですよ。」


「へー。」


「ええ、ですからお気になさら……」


「つまり!今度モンスターに襲われたらランを盾にすればいいってことね!!」


「……」


 ランは笑顔で固まった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ