豚箱最高!
「もーー!どこまで歩けばいいのよー!!」
地平線の見えないぐらいの高原にリサは困り果てた。
「はー、ぼくもう歩けません。」
神はその場にへたりこんだ。
「そういえば名前を聞いていなかったわね?貴方なんて名前なの?」
「ぼくはランです。」
「ラン、へー。」
「なんですか、そのビミョーな感じ。」
「別に、面白みも何もないなぁーて。」
「人の名前に面白いとかないと思いますけど?!」
そう言いあっていると馬が見えた。2人は必死に走る。馬に乗っていたおじいさんは遠くから何かが猛スピードで走ってくるのが見えた。
「?!」
すごい顔をした2人組だった。
「「おじいさーん!乗せてくださーい!!」」
☆☆☆
「ほう、魔法学園なぁ。このへんじゃ聞かないのぉ。」
「どこまで行かなくちゃいけないのよぉ」
「あー、たぶん座標反対側に出しちゃったかも……」
「は?」
「異世界の地球の反対側……ははっ」
「ははっじゃねぇ!!」
「殴った!また殴った!イケメンが壊れるでしょーが!!」
「知らねえーよ!!」
「まぁまぁ、2人とも仲がいいんじゃのぉほほっ。」
「「どこが?!」」
馬はどこまでも行く。そしてしばらくすると街が見えてきた。
「わしはあの街までじゃ。」
「はい!ありがとうございました!」
そして老人と別れる。
「さて、あの若いの達は生き残れるかのぉ」
街についた2人はとにかく宿を探す。
「ところでお金ってもってる?」
「ふっ!ぼくを誰だと思ってるんですか?神ですよ!」
「おお!じゃあもってるのね!」
「1文無しです!」
ニコッ。
殴った。とにかく殴った。
「り、理不尽すぎるー!」
「野宿確定じゃないーー!(泣)」
「はぁ、ここはぼくの力(顔)が必要になるはずです!」
「なるか!ぼけ!」
道行く人達へとランは呼びかける。
「ラン教信者の方いらっしゃいませんかー!?」
「はい!私、ラン教信者です。」
あっという間に見つかった。
「今夜泊めていただけませんか?」
「は?」
「お願いします!」
「知らない人を泊めることは教義で禁止されてます。では。」
「ね?」
「ね?じゃ、ねぇーー!」
殴った。
「痛いですよー!」
「どうするのよ!?」
「その辺で寝るしかないです。はい。」
「あんたはよくても私は無理なの!魔法とかなんか使えないの?!」
「むりでーす☆」
「役立たず!!」
「そう言うリサさんはどうなんです?!何かできると?!」
「え、あ、あたし……ははっむり☆」
神は殴った。笑顔で殴った。
「何するのよ!」
「こっちのセリフですよ!」
2人でもみ合ってると何故か警察に囲まれていた。
「君たち!街の中心で乱闘事件なんか起こすんじゃない!ちょっと来なさい!」
ガチャんッ!
2人は見事に豚箱行きになった。
「宿を確保出来てよかったですね!」
「そうねー!」
「「じゃないーー!」」
2人の苦難は続くのだった。