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乙女ゲームをぶっ壊す☆  作者: ユキア
10/22

熱い夏休み

夏休みになりました。相変わらず寮ぐらしです。


「あっつ…クーラー、クーラー。」

ぴっ。

「はあ、涼しい。」


「涼しいですね。」


「ねー。」


リサの思考はその声で停止した。


「……何でここにいるの?!」


「遊びにきたんですよー。」


「遊びにって、ここ女子寮なんだけど?」


「知ってますよー。だから覗きに…」


殴ろう。


「いったた、酷いなぁもう。」



「覗きに来る方が悪い。」


「まあまあ、そう言わずに、宿題でもしましょう!」


「はあ、攻略対象とほぼ会話出来なかったんだけど……なんであんたと宿題しないといけないのよ。」


「宿題は早めに終わらせないとめんどうですからねー。」


「そういう意味じゃないわよ。はあ。」


2人の勉強会は夜まで続いた。気がつくとリサは眠ってしまっていたらしい。


「...ん、あれ、私眠って…」


「おはようございます。」


ランの顔が近づく。そして殴ぐる。


「なんでー?!挨拶しただけなのにぃ!?」


「近いのよ!ばーか!」


リサは薄い毛布が自分にかかっている事に気づく。


「これ、ありがとう。」


「いえいえ。」


「ところでさ、なんでそんなに自分ルートを進めるのよ?」



「いえ、特に理由はないですよー。ただ、あなたが幸せに誰かと結ばれないとぼく帰れないみたいなんです。なので、最初から好感度マックスのぼくをおすすめしてるんですよ。好感度マックスならすぐに付き合えるでしょ?」


「………なんでマックスなの?自分で言うのもなんだけどむしろマイナスでは?」


「………端的にいえば、そこに心がなくても」


ランはリサを押し倒した。


「結ばれれば帰れるんですよ?」


「?!」


リサは殴ろうとするがランに止められた。


「なーんて、冗談ですよ。」


そう言っていつもの笑顔に戻り上からどいてくれた。


「冗談きついわよ。」


「まあ、それは置いておいて、あなたが誰かと結ばれないといけないのは事実です。ぼくが帰れないのは困ります。天界ではぼくに裁かれるのを待ってる魂がたくさんいるんです。」


「……ごめん。」


「謝らないでください。休暇が欲しいなんてボヤいたぼくにも責任はありますからね。さ、それより宿題を終わらせましょう。」



2人はその日のうちに宿題を仕上げてしまったのだった。


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