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入院しちゃった2……… リハビリ

リハビリで思ったことを書いた。

 刮目せよ、前回からの続きである。

 まぁ、たいした話じゃないが………

 暇つぶし程度にはなると思う。


 脳出血により入院した男、コイツは2週間ほどで病院を変更することになる。

 理由は、救急病院のため長く入院は出来ないらしい。

 それと、そこでは十分なリハビリが出来ない

 その男は入院してから知ったことがある。

 医療関係の職業に従事している人ならば、常識なのだが、リハビリというものは三つに分類されている。

 男は入院する事で初めて知ったのだ。

 半世紀も生きて知らぬとは、なんとも情けない。

 まあしかし、それぞれはそこまで一般的とは言えないと思ったので、ここに紹介しておく。


 PT(Physical therapist) 理学療法士

 OT(Occupational therapist) 作業療法士

 ST(Speech-Language-Hearing Therapist) 言語聴覚士


 この三つであるのだが、大雑把に説明して行こう。

 理学療法士は事故や病気などで障害を持った人の回復、あるいは障害を悪化させないように施術し、人の基本動作を基点に、身体能力を回復させることを目的としている。

 ちなみに入院した薄幸……… いや、薄頭の男は、PTのことをプリティーと呼んで、担当の理学療法士は女性であったことから、好意的に受け止められていると思って喜んでいたらしい。

 しかし、実際リハビリを始めると、とにかく筋肉を落とすまいと、筋肉が付く運動をさせられることになる。

 この理学療法士という存在は、筋肉をつけるためにいるのだと理解、反省しPTのことをプロテインと呼びなおすことにした………


 次に紹介するのは技術療法士だが、アプローチの仕方、考え方が理学療法士とは異なる。

 日常生活を送るのに必要な動作が何であるか、どんな動作や道具を使用したら生活できるのか、「食事をする」「風呂に入る」など実際の生活を基点に考え、その考えを元に治療を施して行く。

 やっている治療は理学療法士とさほど変わらないが、治療に向けた概念が異なると思ってくれれば良いと思う。

 そして、技術療法士は患者のメンタルケアなども、その技能(スキル)に含まれる。(専門的に分類されるところもある)

 入院した男を担当した技術療法士だが、とにかく「(体が)硬いですねー」が口癖であったことから、男は次第に「お前はどれだけ軟体動物やねん」と思うようになっていた。

 よって彼がつけたOTの呼び名はオクトパスである。

 あながち間違いとも思えないが、もしあなたが将来、この技術療法士のお世話になるような事があったとして、オクトパスなどと言った事で、ぶん殴られても責任は取らないので注意が必要であろう。


 最後の言語聴覚士は字のごとく、言語と聴覚の回復を目的とする。

 しかしながら、その他に「食事をする」事も視野に入れた、リハビリを提供する療法士さんである。

 今回、この男が起こした病気、脳出血であるが、この病気と、この言語聴覚士こそ密接な関係がある。

 脳内で起こった出血のその位置において、身体障害の内容が変わってくるからだ。

 不幸中の幸いとでもいうべきか、頭の薄い男は幸も薄いながらも、意識において後退の兆候は無く、言語の呂律(ろれつ)が多少回らないだけで

それも回復の見込みがあった。

 彼と同じ病室の患者には、言っている事は分かっているが言葉が出てこない人がいたり、言葉から関連する絵柄のカードが理解出来なかったり、食事や飲料が飲み込めなかったり、さまざまな症状で現れていた。

 まったく悪運はあるようである。

 ちなみにSTのことは、スター(star)だのストロング(strong)だのサボテン(SaboTen)だの、好きなように言っていた。

 何故かというと理由は特になく、リハビリと称したお喋りの中で連想ゲームみたいな言葉遊びをしていたからである。

 担当が真面目でも患者が不真面目だと、このSTは苦労させられるケースもあると聞く。(鼻ホジ)


 さて、これで大体のリハビリについての説明が済んだわけであるが、今回のエッセイを通してお願いがある。

 次のに私が彼らの世話になる時は、身体が思うように動かず、イライラして彼らに強く当たるかも知れないし、認知症などになって自分が何をしているか理解出来ないかも知れない。

 そんな私からあなたにお願いする。

 

 あなたは将来、彼らを必要とするとき時が来ると思う。

 その時にあなたはからすれば、彼らは年齢的にも子供や孫のように感じることが多いはずだ。

 だから、できればで良いので、彼らを自分の子や孫と思い接してもらいたい。

 それが難しいようでも、彼らには敬意を持って接して欲しい。

 どんなに若く、幼く感じるとしても………


 あなたがあなたの親に出来なかったこと、あなたの子があなたに出来ないこと、あなたが自分の子にさせられない事を、代わりに彼らがしてくれるのだから。


お世話になったし、またお世話になるかも知れない。

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