70. 2日目
昨日はあれから色々あった…というかそのせいでちょっと疲れた。寝起きから疲れているんだよ! ほんと勘弁してほしい。実はノノさんが自分のテントに帰ってくれなかった。暗いから帰れません! とか送ってもらうなんてとんでもないっ とか…じゃあ暗くなる前にちゃんと帰って欲しい。
しかもちゃっかりと浴室も使用し、石鹸を1個奪われてしまった! いや、正確には使っていいよって渡したんだけど…私が使用したものを使わせるわけには行けません! とか言って返してくれなかった。絶対これ狙ってたよね? 石鹸がこの世界でどんな価値があるのか知らないが、俺が風呂から出たらノノさんが獲物を狙っているかのような目をしてたものっ
さらに、ベッドにも潜り込もうとしたから流石にこれは断固拒否させてもらった! じゃあ床に寝れというのですね…としょんぼりするもんだからガチャから出た寝袋をあげた。そしたら俺よりも先に寝付いていた…こっちは気になって中々寝れなかったというのにっ とりあえず今日の無料ガチャを引こう。どうやら今日は無の日らしいが…
乾く皿
うわ…っ これってあれだ、魔道具店で見た勝手に乾いてくれるってやつ…
「ノノさん、乾く皿って何かに使えますか?」
「そうですね…干し肉とか早く作れたりします」
「そうなんだ…」
本来の仕様と違う使い方だと思うが一応使い道があったんだね…でもそうか乾燥させる、ね。ドライフルーツとか作れたりする? あとラスクとか…おっ なるほど使いようによってはいいかもしれん。
ノノさんに3人にコーヒーを出してもらっておいてその間に朝食の準備をする。昨日作っておいたおにぎりとお湯を沸かして味噌汁、後はキュウリを塩もみしてなんちゃって浅漬け風。少し塩をきかせるのに時間がかかったくらいで終わった。
流石に何度か食べたので変わった料理になれてきたのかさほど驚くこともなく、俺が出したものをにこにこと食べてくれた。普通はありえないと思うんだけどね? まあいいや。
「そういえば聞いたか? なんか昨日空が大変なことになってたとか…天変地異の前触れじゃないかっていう話だぞ?」
…それ犯人は俺です。ばれたら怖いので言わないけど。ノノさんには口止めしておいたから多分大丈夫だと思うが…後で何を請求されるかが怖い。まあ流星は封印案件だな…気を取り直して出発までに出来ることをやっておこうか。
「契約召喚」
すっかりネコルーを呼び戻すのも慣れてしまった。相変わらず汚れがひどいのですぐに洗い流す。試しに送風を使ったらその間に水を飛ばされ酷い目に合った。やっぱりさっさと水分を回収したほうがいいみたいだ。
それから出発の時間になり村長さんにお礼を言った後俺たちはこの村を出発した。今日は昨日みたいに矢が飛んできたりしないといいのだが…そして相変わらず俺の横でアルバトロスが馬に乗って並走している。たまには全然関係のない無駄話をその口からきいてみたいものだ。