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63. 1日目

 ガラガラガラガラ…ガタンッ たまに跳ね上げる小石、回転する車輪の音…空は闇の日というのが嘘のようによく晴れていて風は穏やかだ。俺はネコルーの背にまたがり馬車と馬車の間を移動している。移動しているというのは少し間違っているかな、実際に歩いているのはネコルーで俺じゃない。それにしてもネコルーは優秀だだ。馬とかだと鞍がいるけどなくても安定して俺が乗れているし、手綱がなくても落ちることがないんだ。



数時間前──


 朝食を食べ身支度を整えた俺たちは領主亭の庭の正面に集合した。馬車だ。馬車が並んでいる。なるほどこの馬車が移動手段なわけね。つまり長いこと座りっぱなしってことなのか…まあ電車だろうと車だろうと座りっぱなしは同じか。


「そうそうリョータはそのネコに乗っていけよ」

「ネコに乗る…?」


 いやたしかに乗れるくらい大きいけど…


「ああ、鞍とかないから心配なのか。それだったら大丈夫だぞ」

「そういうことじゃなくて、俺馬すら乗ったことがないんだが」

「なんだそんなことか。それも問題ないな」


 ぜんっっっぜん問題ありありだろうがっ


「まあ騙されたと思って乗ってみるといいわ」



 というわけで俺はネコルーに乗って馬車の間を移動中なわけだ。ほんと意味がわからないよね? なんでこんなに安定してるし落ちないんだろうか? よくわからないがそう言うものと思っておくことにしたわけだ。ちなみに前の馬車にお貴族様3人、ジルベスターさん、ヨルさん、レアナさんが乗っている。馭者台に馭者とセブンシ―、俺の横に並走して馬に乗っているのはアルバトロスだ。この馬車の前に馬が別に3頭歩いて先行している。さらに俺の後ろの馬車は荷馬車で野営用の荷物や護衛さんたちの食料などが積まれていて、その空いたところにメイドが2名乗り、馭者台に馭者ともう1人乗っているな。で、さらに馬車の裏にも馬が2頭。総勢16名と馬8頭とネコルーの旅である。


 ちなみに今日の無料単発は冷蔵庫だった…もちろん家電なので電気がないと動かないわけなんだけど、こんなもんが出て俺にどうしろというんだろう。


 現在フィレーネを東門から出発して森の通過中。俺が最初にこの世界へ来たときにいた森だ。もうじき休憩所につくらしい。ここまで一度も魔物に会うことはなかった。基本街道を進んでいけばめったに会うこともないんだそうだ。


 少しして休憩所についた。ちょっとした広場になっていてどうやら近くに川が流れているらしい。なるほど…水場が近いとこで休むんだね。そうじゃないと水を持ち歩くことになるから当たり前なのか…ここでは昼休憩を取り、馬たちを少し休ませるそうだ。その間に同行した人の半分が森の中へ入り狩りをしてくるんだって。ここで肉を手に入れないと夕食とか保存食だけになってしまうそうだ。

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