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5. 文字が読めない

 おお~…これがこの世界のお金か。


 コップが売れて受け取ったお金の1枚を指で挟みクルクルと回し両面を眺める。人物の顔と記号なのか図形なのかわからないものが書かれていて、これが文字だとすると俺には読めない。


 ちなみににルーとはさっき分かれた。ちゃんと店においてもらった分、ルーにお金を渡してある。えーと…銀貨1枚かな? いまいち金額の価値はわからないが。コップは金貨3枚で売れたので今手元にあるのは金貨2枚と銀貨9枚。銀貨10枚で金貨1枚になるみたいだな。


 さてさて。空が薄暗くなってきたし早いとこ教会に行ってステータスカードを貰い、宿を決めてじっくりとガチャについて調べるぞーっ


 そうと決まればまずは教会の場所を探さねば…ルーに聞いておけばよかったな。適当に誰か捕まえて聞けばいいか。


「すいませーんっ あのー? もしもっし!」


 何人か声をかけてみたがチラリと俺をみた後、みんな知らん顔。なんで? 理由はわからんがこれは困ったぞ…


 仕方ない。どこか店っぽいとこ探すかな。そこなら流石に無視はないだろう。

 んー…店店…これは瓶のマーク…何の店だろ? 酒屋かな? だとすると俺が入るの不自然だよな。こっちは剣と盾か…武器屋か? ガチャの内容的にありそうだし。武器、ちょっと見ておくか? 今後いるかもしれんし。


 扉に手を置きそっと奥へ押し込むと店内の様子が見れた。うん…違ったね。どう見ても武器屋ではないよ。確かに鎧を着込み武器や盾を持った人達がいる。カウンターに並んでいる人、壁に貼られいる紙を眺める人、テーブルについて飲み食いしてる人もいるな…


「おい邪魔だぞ」

「わっ」


 裏からさらに扉を押されて自然と俺も店内になだれ込む。ほんとここはなんの店だ?


「どうかされましたか?」


 キョロキョロと視線を彷徨わせていると、多分ここの店員さんだと思われる人に声をかけられた。他にも同じ服装をした人がいるから間違ってはいないと思う。


「ここなんの店ですか?」


 俺の言葉に店員さんは驚いた顔をしてジロジロと視線を向けてきた。


「見慣れない服装…ギルドを知らない…そして年齢…うん、なるほどなるほどっ」

「?」


 よくわからないけど何か納得したっぼい…?


「あなた田舎から出てきたばかりなのね。それなら知らなくても仕方ないですが…こちらの利用は成人…15歳にならないと出来ないんですよ?」

「15歳が成人? 俺16だけど…」

「あらまあっ 12歳くらいかと…これは失礼しました。では改めまして、こちらは冒険者ギルドになります。知らなかったみたいですがご利用になりますか?」


 なんて言うか…俺そんなに子供に見えるのか? あれかな~ 世界が違うと人の成長割合も違うって言う…まあ生活環境も食べ物も違うだろうから差があるんだろうけども…


「えーと宿の場所を教えて貰いたくて」


 まいいや、さっさと目的をしませよう。


「そうですねー…何か条件とかありますか?」

「んー…あまり金額が高くなくて綺麗なとこがいいかな」

「ならピッタリな所がありますよっ」

「おっ そこ紹介してください。あと教会の場所も知りたいです」


 運がいい。これでじっくりとガチャを調べられるっ


「ここです」

「…ん?」

「このギルドの2階と3階に寝るだけの部屋なら貸し出しています。ちなみに銀貨1枚で、ギルドメンバーならさらに半額ですよ~ あと教会は地図を書きますね」

「お願いします」


 ここ宿もやってるのか。ちょうどよかったな。


「ギルドの登録はどうしますか?」

「登録? そもそもここ何するとこなの」

「そうですね~ 簡単に言いますと仕事を紹介する場所になります」


 仕事か。なるほど…というかそうだよ! 俺1人だわっ 友達もいなければ親もいないんだよこの世界には…働かないと食べていけねぇーんだっ


「ちなみにどんな仕事がありますか?」

「そうね…魔物討伐が多いけど雑用とかもあるし、初めて働く人でも問題なくやれますね」


 魔物討伐…魔物いるんだ。まあ勇者が召喚されたくらいだから当たり前…なのか。勇者…誰だろう。知り合いなのかな?


「それでどうしますか?」

「あ、うん。登録もお願いします! ってお金かかります?」

「初回登録料は銀貨3枚ね」


 最初だけたし大丈夫かな。


「登録するならこっちで手続きするわね」

「あ、はいっ」


 店員さんもといギルド員さんの後をついていく。どうやらカウンターのとこでやるみたいだ。


「はい、じゃあまずはこれ記入してね。それとこっちは地図ね」


 あ…しまった俺文字読めないし書けない!!

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