36. 森林捜索
順調に(?)草を回収しながら山の麓にある森林に着いた。道中すれ違う人がいたがあの人たちは何だたんだろうか? なんか仕事かあの山の向こうから来た人なのかもしれん。そして結構ポイントが稼げてもう帰っていいんじゃないだろうかと思い始める。
ガチャポイント:7085→7976
フワフワ草×52
ワサワサ草×24
クルクル草×3
雑草以外の謎の草も増えた。
「いい感じに薄暗いな。これなら案外早く見つけられるかもしれないな」
「え、あーそうだね…?」
いかんいかん、またネコ探しを忘れかけていた。やはりガチャの魅力には中々勝てるもんじゃないな! 気のせいかヨルさんの視線が痛い。まあ気を取り直して…
「森林だとどうやってやがすことになるんだ?」
「まあ普通に歩いて探すしかないが? あとネコが白いんだろう? 薄暗いからちょっとでも姿が見えればわかると思うぞ」
なるほどね、だから薄暗いのがいいんだ。ただ遠目から見たときも思ったんだけどこの森林思ったよりも広そうなんだよね。だけどネコはそんなに小さな生き物じゃないから木に完全にかくれていることもないだろうし、ざっくり探すだけでいいのがありがたい。
「隊列はそのままで探索開始!」
「ん?」
ちょっと俺が考え事してるといきなり探索が始まった。ほんとすんませんって感じ。俺の仕事なのにね~? そしてざっくり見渡しながら探すだけならついでに草も取れておいしい!
ガチャポイント:7976→8867
フワフワ草×5
ワサワサ草×8
クルクル草×1
プルン草×1
木々を避け草を踏みつぶし(収納し)大体体感で30分。探すコースを変更しようとしたところだった。
「おかしいわ…大きな生き物の痕跡はここまでなかったはず」
「そうですね、ですが少し戻るように歩き出すとあちらこちらにその痕跡がみられます」
痕跡? そんなもの見てたのか全然気がつかなかった。てっきり周りを見ながら白い生き物がいないか見てるだけかと思ったのに。
「ほんとだね…これ俺たちが歩いてきた場所だ…リョータ何かした?」
「えっ ああ、ついでだから草を回収してたけど??」
「「「………」」」
…あれ? 草取りしたらダメだった?
「リョータ…探す気あるのか? 普通そういった痕跡がきえ…」
「しっ」
アルバトロスが口を閉じろと言うかのように自身の口の前に指を一本立てた。
「相手は?」
「…ゴブリン3体です」
んんん~? えーと…ゴブリンが3体いるってこと?? 姿は見えないが。
「方角1の時、それと4と1の時の間に…バンドリ1体」
バンドリってなんだ? ゴブリンはファンタジー関連でよく聞く名前だからまだわかるが…バンドリ…万鳥? 伴鳥? 鳥なのか?? まあよくわからんがアルバトロスってそういうのがわかるんだ。優秀だな!
「アルバはバンドリ警戒! ゴブリン3体をこちら3人で各個撃破だ」
「ういっ」
「はい」
「え? え? あれ?? ゴブリン俺も??」
「ゴブリンは一般人でぎりぎり狩れるレベルだから大丈夫だ」
「お…おっすっ」
まじかー! ゴブリンの見た目もわからん奴に任せるか普通…目の前の草からがさりと音がする。ゴブリンだー!! 緑色の小さな子供だっ 目がデカくてキモイ。
「右!」
「じゃあ左だ!」
「え、え?」
あっという間に前方にいた3体のゴブリンの2体が首を切り落とされて倒れた。
「うひぃっ」
「ほらリョータ仕留めて」
「…くそっ」
なぜかヨルさんもセブンシ―も見ているだけで最後の1匹を放置している。俺が相手にしないといけないようだ。あーもう…まだ魔物狩るのに抵抗があるって言うのに。仕方なく腰に刺してあったナイフを俺は構えた。