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331. 町民登録

「私はこの地の新しい領主となるルシア・フルロス! ブンナーの北に御神木が復活した。町民の皆は御神木の元へと足を運ばれたし。御神木に町民と認められれば町の出入りが可能となる。また外からくるものを町の中へと連れてくる案内人となることだろう」


 ルシアさんの声がブンナーの町の中に響いた。なんというか…言葉って難しいと思った。上の立場であることを現しつつ、町民たちをここへとこさせる文章。俺だったらそんな回りくどい言い方なんて出来ないからね。


「さて、少し忙しくなりそうだな…護衛達は順にやってきた町民を御神木の幹に触れさせてやってくれ。それと触れることが出来なかった者たちはこちらで順次対応する。それと町長が来たら教えてくれ」


 護衛達にルシアさんが指示を出すとそれぞれ移動を始めた。ルシアさんは御神木から少し離れた場所に簡易テントを設置してもらいそこで休むみたいだ。


 少しするとちらほらと町民がやってきた。


 俺たちはそれをぼんやりと眺めている。町民の誰もが大きな御神木を見上げ驚きつつも順番に幹に触れていく。ちゃんと幹に触れられているようで触れた後手のひらを眺めながら町民が去っていく…だがそれよりも俺は気になっていることが一つある。


「ルシアさん…俺いつまで付き合えばいいの?」


 無事に御神木が植えることができ、元の世界へ帰る手段がなくなってしまったが、これかからのことを色々考えたりまだあるかもしれない帰る方法を探さなくてはいけないんだよね。


「ああそうだな…」


 ルシアさんが何かを言いかけたところで周りが騒がしくなった。どうやら御神木様に触れることが出来なかった人がいたみたいだ。


「離せーー! 俺はここの町長だぞっ」


 なんてことだ…まさかの町長が町民として登録出来ない第一号だなんて。護衛の人が2人がかりで町長だと叫ぶ人をルシアさんの前に連れてきた。


「なんだあの木は…他の人は触れたのに俺ははじかれたぞっ」

「はあ…私がルシア・フルロス。この度領主となったわけなんだが、町長だと名乗るお前は最低限の礼儀も出来ないのか?」

「領主がやってくるなんて話は聞いておらん!」


 ちらりとルシアさんはノリンさんのほうへ視線を向けた。するとノリンさんが腰に付けているポーチからロール状に巻かれた紙を取り出した。それを広げ町長だと名乗る男に見えるように向ける。


「な…な…っ」

「すまんな。証明書も持ってきたばかりだ。そしたらブンナーがこんな現状だったわけで、先に町民登録を進めるべきだといたったわけなんだが…問題があったか?」

「く…っ はあ」


 どうやらあきらめたようで町長だと名乗った男はその場で膝をついた。


「町民と登録されない俺はどうなるんでしょうか」

「まあ悪いようにはしない。登録されない以上町民になれないだけだ。すまないが他の町へと行ってもらおうか」


 特別バツがあるとかじゃないことに町長は軽く胸をなでおろす。町長が町を追い出されるって十分罰だと思うんだけどな?


 順調に町民登録が進み町長を含め16人ほど御神木にはじかれてしまう人が出た。今日はこの人たちの処理で護衛の人たちは忙しそうだ。


「流石に俺はもう帰るけどいいよね?」


 というか朝食も食べず気がついたら昼も過ぎていたわけで、お腹のすきもそろそろ我慢の限界だ。


「そういえばリョータはどこに住んでいるんだ? まだ住む場所も用意されていないからその間場所を貸してもらえたりすると助かるのだが?」


 …いや~ 箱庭の場所は全然開いているけど、この人数にその存在を教えるのはちょっと困るな~ ちらりとレアナさんを見るとそれに気がついたのかセンスを広げノリンさんに何か伝えている。


「父にくださったような家を貸していただけませんか? とリアナ様は言っております」


 父…ジルベスターさんか。あの中央の島のことかな。だとするならあの家よりも…


「ルシアさん、家なんでもいいならあげますよ?」

「…は? ブンナーに家を建てないと意味がないのだが、その家はブンナーにあるのか?」


 俺は御神木から南西あたりに結界をして人がないらないようにしてから、その場にインベントリから取り出した家を置いた。それは少し古ぼけた洋館で、インベントリに放置されていたもの。要らないものが片付いたと俺はかいていないのに額の汗を拭った。


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