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315. 準備が終わる

 御神木様に会った後俺たちは箱庭にて話し合いをすることになった。必要なスキルはそろった、土も元の場所に戻せば使える状態だ。御神木様を植えて成長させるまでの過程も教えてもらっている。準備はほぼ終わっていると言ってもいいだろう。ただ本当ならここにいるはずだった雪乃がいないのが気になるところ。それとヨルさんも声をかけて見たのだが返事が返ってこなかったのが気になる。


「それでこのメンバーで防衛しつつ御神木様を植えるつもりなんだけど、何か質問とかある?」


 みんなに向けてそう訊ねると真っ先に手をあげたのかルリアーナさんだ。


「私は不参加でお願いします。流石にエルフの里をまとめるものがかかわりますと戦争にもなりかねませんので」

「言われてみればそうだよな…わかりました」

「あのっ 私は防衛には向かない戦闘スタイルなんですけど大丈夫でしょうか?」


 次に声をあげたのはノノさんだった。ノノさんにも目を覚ました後に現在の状況を教えてある。俺たちが今何をしているのか…


「一応土を植える場所一帯に結界を張ってから始めるつもりだから、防衛と行っても結界が解けない限り大丈夫だよ。もし、結界が解けたら出来るだけ妨害しつつ後退して。みんなが集まったところでまた周囲に結界を張って箱庭に撤退しよう。まあよほどじゃない限り結界は壊れないよ」

「なあ良太足が遅い奴はそこまで無事にたどり着けるのか?」


 たけの意見はよくわかる。


「えーと足が遅いというと基本魔法なジエルと響子か。この2人は俺の横で待機してもらってみんなが撤退するのに魔法を使ってもらえばいいと思う」

「ちょっと思ったんだけどよ、なんでみんな失敗するかもしれねぇと思うんだ?」

「シズクさん、これは失敗した場合どうするかという話合いなんです。成功した場合は何も問題がないんです御神木様の傍で争いごとは出来ませんから」


 そうルーの言う通りだ。御神木様が無事に成長出来ると巫女と契約をして、御神木様の周囲2kほどが争うことが出来ない場所となるらしい。これは御神木様の身を守るためのシステムで、巫女もこの範囲にいる限り安全が保障される。現にエルフの里は平和そのものだった。つまりブンナーに御神木様が植えられると治安の悪かった町が犯罪の起きない町へと変貌するだろう。


「それで響子は本当に巫女として御神木様と契約するんだね?」

「もちろんよ。だってりょーちゃんは帰るつもりがないんでしょう? だったら私も帰りたいと思えなくするだけよ。それに、巫女は他の巫女を用意すれば交代出来るらしいし。帰る手段が見つかってから交代出来るから問題ないものね」


 俺帰らないなんて一言も言ってなかったはずなんだけどな~ どうやら響子にはそう見えているみたいだね。まあどうしても帰りたいという理由がないだけなんだが。


「じゃあ問題がないなら各自準備と体調を整えて3日後にブンナーへ向かおうか」


 ぐるりと周りを見て見たが誰もそれ以上は何も言わなかった。誰もが無事御神木様が植えられることを祈っている。無意味に人を召喚されないようにしないといけない。

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