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とあるギルド職員視点④

 月日が流れるのはとても速いものですね。平穏な日々が続き私はとても穏やかな生活を続けています。まあ多少はもめ事とかもあり、手が空いている時にそれを収めることもありましたけれども。あの人と会ってから私は色々驚かされてばかりで、こういった体制もついてきたんでしょうね。多少は怖く感じることもありましたが、割と落ち着いて対処できるようになりましたし。こればかりは感謝しかないです。


 ですがここの所その感謝の対象である彼を見かけなくなりました。この仕事を辞めてしまったのでしょうか? それとも討伐依頼などで怪我をしてしまい、怪我をした先の近くの町にでもいてこの町に来れないのかもしれません。もちろん仕事をするしないも個人の自由ですから私がとやかくいうのは間違いです。ただ、せめて元気でいるのかどうかだけは知っておきたいとこですね。


 今日は私は仕事もお休みで買い物のために町の中を歩いています。少し前に森から魔物があふれかけた時はどうなることかと思いましたが、今ではそんなことはなかったかのように町民の笑顔であふれています。そういえば少し前に雨が降りましたが、あの時はちょっと大変でしたね~ この町に雨が到達したときにはかなり弱まっていたので助かりましたが、豪雨に見舞われた町もあるでしょう。そのことを思うと平和なのは本当に幸せなことだと痛感いたします。


 さて、あまり考え事をしているとよくないですね。目的である買い物をまずは済ませましょうか。たしか食料品が少なくなっていたはずです。安く済むように露天で買いましょうか。


 あっ ちょっとよそ見をしすぎて人とぶつかってしまいました。私はすぐに謝ることにします。ですが私が謝る前に相手が先に声を出しました。


「…あ、すみませんっ」

「い、いえ!」


 相手の謝罪に私もすぐに対応し、その顔を見ます。あれ…この人は…フードを被っていて顔が少し見にくいですが間違いありません! あの人です! 私に色んな事を教えてくれた彼ですよっ 驚きました。まさか彼のことを考えていたら会うことが出来るなんてまるで奇跡のようです…これは神に感謝しなければなりませんね。きっとこういった人同士のめぐり逢いを管理している神様が、私に教えてくださったのです。彼は元気にしていますよ、と。


 私は久々に彼の顔を見れて軽くなった足取りで露店へと向かいます。ですが気を付けなければ。足取りが軽くなっても財布の中身は軽くしないようにと。


 思ったより私は色んな人と付き合っていくのが向いているのかもしれません。まあ…彼のような特殊な人はそういませんからね。一度そんな人と付き合ってみれば考え方も変わるというものです。あー明日からの仕事が楽しみですね~

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