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283. デール商会2

 俺と響子はカルガードに案内されデール商会の2階へと案内された。2階部分は小部屋が多いのかそこらに扉がたくさん設置されていた。


「りょーちゃん知り合いなの?」

「ああ、前ちょっとね」

「ふう~ん…」


 奥の方へと歩き一つの扉も前でカルガードが立ち止まった。どうやら目的地に着いたようだ。


「ちょっとこの部屋で待っててくれ。土の復活剤もってくるからさ」

「わかった」


 扉を開けて中に入ると思ったよりも狭い部屋だった。部屋にはテーブルとソファーが置かれているだけで他には何もない。ここは商談室ってところだろうか。


「待たせたな」


 カルガードが戻って来た。その後ろにはもう一人ついて歩いている人がいる。その人はテーブルに飲み物を配置すると部屋から出ていった。


「よっと…でだ、これが土の復活剤な。この量で銀貨2枚する」

「結構高いんだな」

「ああ、その分効果は折り紙付きだ。それでこのプランターに入る量の土につき1つ必要なんだが」


 なるほど…これはたくさんいるな。


「とりあえず1つでいいわ。効果のほどを見てから考えて見るから」

「まあそりゃそうか。買ってから結局使いたい土には効果がないじゃ~話にならんからな。そうだな…俺もその使用する土に効果があるか見てみたいんだが」


 カルガードの視線はやはり御神木に向けられていた。取り返しのつかないことにならないか心配していたりするのかも? まあ本人に確認してもらってから使うし問題ないんだがね。


「連れていくのは構わないんだが…人族の土地だぞ?」

「何? そりゃ~遠いな…その土持ってきていないのか?」

「流石に持ってきてないぞ」


 確かに遠いがそれ以前に危険だと思わないのかこいつは。


「仕方ないちょっと待っててくれ」


 カルガードは部屋を出て行ってしまった。待たされている間俺と響子は出されたお茶を飲む。あまりおいしくないかな…まだ手持ちのティーバッグの方がうまい気がする。


「よしいこうか」


 少しして戻って来たカルガード。


「どこへ?」

「どこって…その復活剤を使いたい土がある場所に決まっているだろうが。何言ってんだ? しばらく出かけると言っておいたから大丈夫だぞ? それに人族の住む土地へ行けるチャンスだ、逃すわけがないだろう」


 ふぅ~ん…人族の住む土地へと行きたいのかこいつは。


「ちゃんとフード被ってくれよ?」

「ああ」


 さて、一緒に行くのはいいがあまりこちらの行動手段を教えるわけにはいかないよな。となると…


「俺たちは執事のスキルで一気に戻れるんだが、カルガードその辺はどうなってる?」

「もちろん持っているぞ。あれは便利だから商人として移動するのにも役立っているしな」

「じゃあ港町でひとまず待ち合わせかな」

「わかった。船着き場で落ち合えばいいか?」


 これで船着き場まではテレポートで行けるが、その後はどうしようか…今日は遅いからそこで一晩過ごすとして、お…? そうだなこの方法なら何とかなるかもしれんな。


「そうだな、でももう遅いから港町でまずは宿を取ろうか」

「それもそうだな」


 俺たちはカルガードと別れ港町へと向かうことにした。

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