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279. すし詰め

 男たちが俺に武器を持って向かってくる。だけど俺が手を出すことは出来ない。


「な…なんだこいつ刃が通らないぞ!!」

「どんな防御力してるんだっ」


 おいおい…殺すなって言われてるってさっき言ってただろうに普通に刃物を使ってきやがる。まあこっちは痛くもないから放置でいいけど響子を取り返してさらにこいつらをどうにかしないとな…


「そうだ」


 俺は創造スキルで大き目な檻を作り出す。今の体力と魔力だとこんなのも楽々作れてしまうね。さらにミラーで自分を複数だし、このうっとおしい男たちを捕まえて次々檻に放り込んでもらった。ん、俺? 檻の扉の開け閉めをしてたけど。毎回鍵を開け閉めじゃ面倒だから俺が開閉してるってこと。


「こんなもんか」

「うわーりょーちゃんすし詰めだね~」


 大きめに作ったつもりだったけどこの人数を収納するのには小さかったらしく、身動きが取れないくらい男たちがぎゅうぎゅうに詰まっていた。


「うーん…集めたのはいいけどどうしようかね?」

「どっかに捨てて来ようよ!」


 捨てるか…だけど場所によっては生きてられなくなるからそれは流石にやりすぎだと思うんだよな。遠くの人が住んでいる土地にでも捨ててくればいいかな? ここに戻られると邪魔だしね。となるとここから一番遠くで俺が知っているのはエルフの里だけど、流石にそこは連れていけないからその手前のフランモネかな。一応町だし帰り道さえわかれば帰ってこれるんじゃないかな。


「捨ててくるか」


 響子とちょっとさわがしい檻とともにフランモネへとテレポートした。船を使わないでいいのは素晴らしいね。一応門からは少し離れたところにしたから問題ないと思う。ここに檻を置いてちゃんと鍵を開けておいてあげるよ。まあすし詰め状態だから最初の人が出られないと後の人が出れないので全員檻から出るのに時間がかかりそうだ。まあそんなのを眺めて待つ気はないので俺と響子はさっさとブンナーへと戻った。


 邪魔者がいなくなったのでこれでゆっくりとどうするか話すことが出来るな。


「まずはこの土地をどうにかしないといけないんだよな…」


 鑑定とかで土地の状態とかわかるかな…えーと…? 植物が育つことが出来ない土地…ってこれじゃあ御神木様を植えることが出来ないじゃないか。どこまでこの状態なんだ? 俺は地面の色の変化を気にしながら歩いた。色がちょっとでも違えば鑑定をしてどのあたりまでがだめなのかを確認する。その結果…


「ここら一体植物が育たなくなってるみたいだな」

「りょーちゃんどうするの?」


 うーん…誰か植物のことに詳しい人はいないだろうか? スキルさえあれば何とかなると思っていたのは間違いだったと実感させられたな。やはり知識というものがあってスキルが役に立つものなんだろう。一度箱庭へ戻って相談してみたほうがいいかもしれないな。その間響子が一人になってしまうからどこかでテントを張ってそこで話をしたほうがいいか。俺と響子はフィレーネへと戻りテントを張って中に入った。やっぱりブンナーだとテントの外で待ち伏せとかあると面倒だからね。

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