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272. 王都脱出

 さて…外で行動するのが一人になったわけなんだが。俺はおもむろに民家の屋根の上に寝転び門のところを眺めていた。今門で顔を確認している人数が4人…王都の町中を歩き回ってる人数はここからだとはっきりとはわからないが、それっぽいと思えるのが10人ほどいるかな。他の門にも配置されているかもしれないがそれはここからだと全くわからない。まあ俺が狙っている門はここだけなので今は知らなくてもいいかな。ここの門は一番人の出入りが多い門なんだよね。この間王都にきたときにそう思ったんだ。だから俺はここを利用して逃げるつもりだ。すでに逃げるための仕込みは先ほど終わらせた。後はそれが開始されるのを待つだけになる。


「お…始まったかな」


 門のところを見ると騒がしくなり始めていた。一人のフードを被った人が門で足止めをされているのが見える。その人物が足止めを行っている騎士っぽいやつに何かを仕掛けた。するとその隙に町の中へと逃げ出すフードの人物。まあ追いかけっこが始まっているわけなんだけど、そのフードを追いかけてしまうと門で顔を確認している人数が減ってしまうじゃないか。まあ追いかけるしかないんだろうけどもね。するとすぐ隣で顔を確認していた人も別のフードを被った人物の足止めをしていた。今度はその顔を見たところで驚いたのか騎士っぽい人たちはお互い話合いを始めている。まあフードは振り切って逃げるよね~


「ん…あっちもかな」


 町の別の場所でも騒がしくなり始めている。そろそろ俺の出番かな。今門の所では騎士っぽい人は2人。逃げたフードを追いかけて2人離脱している。他にも門番がいるけど門番は通常営業中だ。


「さて、そろそろ俺も行動しますかね」


 俺は一つのスキルを使用した。それは…


「ん…おいっ 何だあれは!」

「気味が悪い空をしているわ…」


 門で外へ出るのに待っている人たちが空を見上げ言葉をあげる。それを耳にした俺はさらに次のスキルを。


「うわああああっ」

「いやあああ!」

「一体何が起こっているんだ!!」


 門で待っていた人たちの足元が不安定になる。するとどうなるか…町の中へ町の外へと人々が逃げようと動き出す。門は混乱状態になった。門番へと押しかける人々、騎士ぽい人につかみかかり外へと出せという人もいる。門での足止めが機能しなくなってきた。


「まあ流星を降らし土壌改革で足元の土をフワフワにしただけなんだけどね」


 まだ明るい空に降る流星は綺麗には見えなかっただろう。むしろ何かが動いていて不気味にも映る。その状態でいきなり不安定になる足元…混乱をさせるくらいなら十分だろう。ちなみにさっきから逃げ回っているフードの人物はスキルのミラーで作り出した俺だ。魔力さえあればいくらでも同じものが出来る。それに捕まっても問題ないしね偽物だし。消費した魔力分行動を起こせば消えるし、攻撃を受けても消える。放置しておいても問題のないスキルだから楽でいいね。さて、この混乱にまぎれて俺もにげますかね。ほら抑えきれずに門の外へと人が流れていく…俺は門の外へ出るとすぐにテレポートでその場を去った。


 テレポートを繰り返しフィレーネへと到着。そうそうここでヨルさんの母親とレアナさんに扉の登録をしてもらわないとね。この間した約束をちゃんとしておかないと後が怖い。食べ物の恨みは怖いものだから。ちょっと休憩も兼ねてみんなでおやつを食べることにした。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 町の中からはテレポートできんのかな?
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