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223. 魔物と間違えられる

 連れていかれた建物の中に入るとテーブルとイスだけが置かれた部屋に連れていかれた。あれだ、よく刑事もののドラマとかでみる尋問をするための部屋に近い。実際は窓すらないこじんまりとした部屋でかなり窮屈だ。やっぱり逃げられないようにするため壁がその分分厚いとかなのかもしれない。ということは魔法やスキルもこの部屋では使えない可能性もあるよな? 試しに何か使ってみるか??


「そっち座って」

「あ、はい」


 まあいいやさっさと話を終わらせてフィレーネに戻ろう。


「初めに言っておくけどこの部屋では魔法やスキルは使えないからね」

「はあ」

「…で? 単刀直入に聞くけども、君は魔物か何かだったりするのかな」

「…は?」


 いやいやいや…何を見て言ってんだこの人は。どう見ても俺はただの人だよな?


「凄い速度で走っていたとか、うさぎみたいに飛び跳ねていたとか、海の上を走っていたとかいろんな目撃情報があるんだけど…あっているよね」

「……」


 確かに俺のことだ。いやだけど、スキル使えば出来ることを見てなんで魔物だと思うんだろう。


「いいかい? こうやって会話で済ませているのは君が言葉を理解出来ているとわかったからなんだよ。本来なら魔物だとわかったら即討伐対象だ」

「あの…俺魔物じゃないですが」

「うん、殺されたくないだろうからそう言うとは思っていたよ。だったらちゃんと身分を証明しないと」

「身分…」


 俺はインベントリの中を漁り…あ、この部屋スキル使えないんだっけ。となるとマジックバックの中に入れてあるもので身分を証明しないといけないのか。おっ よかった! ギルドカードとステータスカードがこっちに入れてあったよ。


「これでいいですか?」

「フィレーネの冒険者か。じゃあちょっと確認するからこの部屋で待ってて」


 …ふぅ。これインベントリに入れてあったら身分確認出来なくてやばかったんじゃ?

 少しすると俺のギルドカードを持っていった男が戻って来た。


「確認取れたよ。よかったね~ これでちょっと罰を受けてもらうだけでいいからね」

「罰ですか…」

「そう周りの人たちを脅かしたんだ。このくらいで済めばいいほうだよ」

「ちなみに何をすればいいんですか?」


 今日中にフィレーネに戻って話を聞きたかったんだけど、罰の内容によっては無理かもしれないから確認しておきたい。


「そうだな…ちょっと日数がかかるかもだけど街道のわきの草取りとかどうかな? 山道の入り口までね」

「草取り…わかりましたっ」


 やった! 俺にとってそれはむしろご褒美ですっ 2往復も走れば終わるってことだからね。短時間で終わるしついでにポイントも貯められる。いいことしかないじゃないか。


「…なんか嬉しそうだね? ひとまず今から向かう?」

「はい、早く終わらせたいので」

「罰なんだけどね・・?」


 男の人に連れられ東門から外へと出た。


「あの、草は勝手に処分していいですよね?」

「いらないからいいよ」


 許可も取った! よーし走るぞっ


「あ、俺草取りは走りますから無理しないでそこで見てていいですよ?」

「走る…?」


 返事も待たず俺は走り出した。もちろんちゃんと草はインベントリにしまいながらだ。ここから山道の入り口までは走って往復40分ってところかな。それを両サイド1往復ずつだから短時間の仕事をする程度だ。これならすぐに終わるし今日中にヨルさんのところに話を聞きに行けるな。


 おっと折り返し~ 再び来た道を戻りながら草をインベントリにしまっていく。しばらく走って門が見えてくるあたりに来るとついて来ていた男の人が座り込んでいた。なんかお疲れの様子。


「…だから見てていいですよって言ったのにもしかして走りました?」

「な…こっ …は?」


 うん、何を言っているのかわからない。


「ひとまず終わらせてきますからもうそこで座ってて?」


 俺は走るのを再開し門に到着。今度は反対側も同じように走っていく。途中座っている男を見たが流石にまだ動けないようだ。今の俺の走る速度についてくるのはネコルーでも厳しいかもしれないな。あれからレベル上がちゃったしな。まあそんなこんなで草取りが終了した。残念ながら薬草は無しだ。



ガチャポイント:224671→225276

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― 新着の感想 ―
[気になる点] この世界はなんでこんなに草刈りが需要があるのだろうか? 干し草にするでもないのに、、、 別にキャンプにするとか建築予定地だとかいうもんでもないよね?
2021/11/16 22:50 退会済み
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