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221. 海を自力で渡る

 昼食を食べていくように勧められたが俺は断った。なんていうか俺としてはあまりかかわりたくないタイプだからだ。自分はわかってますって顔をして全然話してくれないず一人でニヤニヤしていやがる。話してるとイライラして疲れるから相手にしたくない。


 よし、もう忘れよう。これからもうかかわらなければいいだけだろう。まずはシズクと昼食を済ませることにするか。2人だけなので適当にインベントリの中から取り出し複製し、あーそうだアスも同じでいいかな? というか今どこにいるんだろう。地図を取り出し確認してみるとどうやらネコルーと一緒にいるみたいだ。しかもこの場所は…うん。昼ご飯の心配はいらないかな。


 昼食を終え俺は港にやってきた。まだ昼間ということもありちらほらと行きかう人々がいる…が、誰もいなくなってから海を渡るとなると夜になってしまう。それだと船を利用するのと同じだよな。というかできたら船は避けたいところだ。


「よし…っ」


 軽く準備運動をし、人の通りが少ない場所を探す。出来るだけ目撃者を減らいたいからな。ヨルさんに貰った簡易版の地図によるとこの港から島を経由し反対側の港があることになる。途中島によることも考えて島が見える方向へと行くことにしようか。俺が海を渡る方法は…


「ジャンプ…そしてアイスブロック!」


 ところどころにアイスブロックを設置しジャンプで渡っていく方法。アイスブロックは自分で氷の大きさが決められるので足場を失うことはない。それならばアイスブロックを作り続け島までつなげばいいだろうと思うだろうが、それだと後でつながった氷が邪魔になってしまい船の進行の邪魔をすることになるからね。あとはつるつると滑って危ないかもしれない。一瞬足を置くだけならそれほど気にしなくてもいいだろうし、もし足を滑らせても浮遊を使用すれば海に落ちることもない。泳ぐということもちょっと考えたけど、水着とかないから着衣水泳になるわけで普通に考えて渡り切れるとは思えないからな。


 俺が港から海へとジャンプで向かうと数人声が上がった。「危ない!」とか「人が海に飛び込んだぞ!!」 とかね。でもその後ぴょんぴょんと作った氷の上を飛んでいくと「何だあれはっ」 という声に変わった。ちょっとスキルと魔法の連続が面倒だけどぼんやりと船に揺られ気分を悪くしながら時間の経過を待つよりよほどいいだろう。それに何より早いし出発時間を気にしなくていいのか一番でかいかな。


 数十回のスキルと魔法を使用すると中央の島に到着した。海から突然現れた俺に港にいた人たちが驚き声をあげる。うん…上陸のこと考えるの忘れてた。普通に人が海からやってきたら驚くにきまってるわ。俺だって魔法やスキルのことを知らなければものすごく驚いたに違いない。そのままの勢いでジャンプをし建物の上を渡っていく。出来るだけ人目に触れない場所まで行ってから何事もなかったように歩くことにしよう。それにしてもやはり海の上はちょっと寒かったな。アイスブロックのせいかもだけど頬がひんやりとしている。ま、無事に渡れたしいいとしよう。というかもう一回渡らないといけないんだが。ちょっと港が騒がしくなっているみたいだし、さっさと元凶はここからいなくなった方がいいだろう。


 俺は続けて反対側の港から港町トリィに向けてジャンプした。もちろんアイスブロックの足場を利用して。ちょっと調子に乗りすぎて一度足を滑らせて海に落ちそうになったが、浮遊ではなく送風で体の向きを整えかろうじてジャンプをし難を逃れた。そして見えてきたトリィの陸地。中央の島の時と同じように多くの人に目撃されてしまった。同じようにジャンプで屋根の上へと飛び上がり移動を繰り返し、人がいないところで一度箱庭へと撤退した。連続ジャンプは思ったよりも疲れることがわかったからね。一度休憩をしようかと思ってね。

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