214. ポイントを増やしたい
御神木様との話が終わった後、話を聞かせてもらった部屋に戻って来た。
「なあなあ、結局何の話をしてきたんだ?」
「御神木を復活させる手段の話だったけど…あれ? シズクは聞こえなかったのか」
「シズクさんだけじゃないですよ。聞こえていたのはジエルとリョータさんだけになります」
「だけどたくさんのエルフが集まって…」
「あーあれはあの光に触れると健康でいられると昔から言うので、みなさんそれが目当てだったんじゃないですか?」
何それ…ご利益が~的なやつか!
「それでいかがでしたでしょうか。復活出来そうだといいのですが」
「そうですね…必要なスキルが思ったより多くて少し驚いたのだけど、俺が持っていないスキルは残り1つでした」
「ではそのスキルが手に入ればご神木様は復活することが出来るということですね」
まあそうなんんだけど…あくまでもそのスキルを手に入れる手段がガチャだって言うのが問題がある。手に入る確率がどうなっているのかは全くわからないが俺のスマホから手に入れたデータを参考にされているかもしれないとなると、書かれていないだけですごい低確率な物もあるのかもしれないし。まああれだ、最後に使うことになるスキルだし準備を整えてそれまでに手に入ったらいい。
よし、こっちの話もいったん切りがついたことだし早くフィレーネに戻ってヨルさんに…
「あーそうでした。今晩も料理を用意しておりますので是非食べていってくださいね。と言いますか行動に移られる前にぜひ体を休めていってくださいな」
「いや、でも早く動いたほうがいいのでは?」
「それはそうなのですが、今から出発されましてもすぐ隣のフランモネへ行けるくらいだと思いますよ?」
そうか、俺のスキルとかこの人は聞かされていないんだな。まあ軽々言われても困るからいいんだけど、こういった時にすぐ動けないのは少し困るかもしれない。まあ2,3時間あればフィレーネに戻れるだろうし今晩は世話になっておこうかな。
「わかりましたではお世話になります」
メイドに連れられ部屋に案内された。どうやら俺とシズクはすぐ隣の部屋のようだ。ルーとジエルは自分の家だしちゃんと部屋があるから当たり前か。
「ま、やることはないわけだが」
部屋に来たまではいいのだが夕食までやることがない。ひとまずベッドに転がり寝やすそうか確認するくらい。寝室のベッドよりはいいベッドだなやっぱ。これ複製して持ち帰ろうかな。
「複製っと」
わはは。部屋にベッドが二つ並ぶと流石に狭いな。複製したベッドをインベントリにしまう。後で自分の部屋に置いておこう。
「さて…」
ガチャポイントを確認、まだそれなりにポイントはあるが…これを使い切る前に手に入るだろうか? フランモネで集落潰した後シズクに草取りしていいか聞きそびれていたのが痛いな。
「そうだっ」
俺は立ち上がりこの部屋の掃除をすることにした。自分が過ごす部屋くらい勝手に掃除するくらいは怒られないだろう。
ガチャポイント:20314→20535
うーん思ったより稼げなかったな。綺麗すぎるのか? いいことなんだけど今はあまりよろしくない。これは最終手段を使うべきか…失敗したら大変なことになるというリスク付きだがな。俺はインベントリからナイフを取り出した。
コンコン
「リョータさんこれからのことでお話が…って何してるんですか!?」
部屋をノックしルーが入ってきた。ナイフを手に持っている俺を見てすごく驚いていた。
「何って…結構伸びてきたから自分で切ろうかと」
「言ってくだされば私が切りましたのにっ」
そう俺が今ナイフを手に持ちやろうとしていたこと…それは散髪。この世界にやって来てまだ一度も髪を切っていなく伸び放題で若干邪魔に思っていた。これを切り落としさらに切り刻めばたくさんのポイントになるって寸法だ。
「やっぱり自分で切るのは無理があるか」
「当り前だと思いますけど…」
「じゃあルーにお願いしようかな」
「わかりました道具を取ってきますので、自分でやらないようにお願いしますね」
そういうとルーは部屋から出ていった。