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111. 王都に帰還

 …死ぬ。これは精神的に死ぬ…地下9階は人が多いので普通に歩いて通過した。といっても階段はすぐ近くだから問題もない。その後まじで走り抜けた!! 走るノノさんにネコルーが必死についていくレベルだったっ たしかにネコルーに2人で乗るのは無理だから俺がぶら下がるのはわかる。だけどさ、魔法を酷使するのも俺。意識を失うことになったら結界が解除されてしまう。さらにネコルーの体力も回復してやらないと厳しかったのに、ノノさんはちょっと息が乱れた程度って…まあもう終わったことだ。忘れよう…


「ふぅ…流石に外は日が落ちていますね」

「そうだね…」

「しかたがありません。一晩休んでから帰りましょうか」

「そうだね…」


 もうこう返事を返すだけで精一杯です。ルーはネコルーの上に載っていただけなのに青ざめた顔して座り込んでるし。さっさと寝てしまいたい。


 テントを設置して調理場にテーブルとイスを並べたら俺は部屋にひっこんだ。食事はもう各自で勝手にしてくれってことだ。ベッドに横になるとダンジョンという慣れない環境で疲れたのかすぐに眠気がやって来て俺はそのまま眠ることにした。


 朝目を覚ますとかなりすっきりとしていた。そうだな、昨日のことはきっと夢だたんだうん。…そう思わないとやってられない。


 調理場に顔を出すとまだ2人はいなかった。そうだ今日の朝ごはんは昨日食べなかったおにぎりでいいや。それでも余るから昼もそれですまそう。


 2人が起きてからテントを回収し、王都へと戻る。数日前は6人で歩いた道だが今はその半分の3人と少しだけ寂しくも感じる。


 何事もなく王都に到着した。回収したものを売るために一度冒険者ギルドへと顔をだす。そしたら受付の人に怒られた! 勇者お披露目の時の町の清掃の報酬を受け取るのを忘れていたからだ。あの日ルーがいたことに驚いてすっかりと忘れていたんだよな。というか今言われるまで思い出すこともなかったくらい。ちなみに受け取った金額は金貨2枚。どうやら参加者は5人だったみたいだな。そして今回の回収物の代金…


「もう一度聞いても?」

「ですから金貨14枚と銀貨5枚と銅貨7枚ですよ。渡しましたからね?」


 …ダンジョンうますぎないか?


「分配は私が金貨4枚と銀貨5枚と銅貨7枚をいただきますね。リョーとルーさんが金貨5枚ずつで」

「ノノさんそれでいいの?」

「はい、戦闘に参加していませんので。むしろ貰いすぎなくらいですよ?」

「わかった。じゃあ2人とも渡すね」

「ありがとうございます。これで帰りの馬車代がかなり楽になりますね」


 そういえばルーはそんな理由で参加してたっけね。お金と魔石小を31個わたした。魔石は使えそうだから売りにくいんだよね。


「もう帰るの?」

「はい、出発する馬車の時間が合いましたら帰ります」


 そりゃそうか馬車がないと帰れないわ。


 ルーと別れた俺とノノさんは王都の中をうろついている。あれだ牛乳が欲しい。最悪別の生き物の乳でもいい。ヤギと羊くらいなら問題ないだろう。ただ…よくわからない魔物の乳とかは勘弁してほしい。しばらくうろつくと目的の物を発見。ヤギの乳だった。少し味見をさせてもらったらやっぱり薄めたりしてないせいかかなり濃かった。ちょっと癖があるだけで味は問題なさそうだったのがうれしい。これでここでの目的はとりあえず終了だ。


 …さて、問題はここから。ノノさんはフィレーネに帰さないといけないが、俺は別にフィレーネに定住を決めたわけじゃない。だからフィレーネに行く必要はない…ノノさんなら一人で走って帰れそうだし。


「…もしかしてリョータ様フィレーネに行かないつもりですか?」

「あーどうしようかなーと」

「いけません。報告も兼ねて一度顔を出さなければ」

「ですよねー」


 そうなると乗り合い馬車ってやつに乗らないといけないってことだよね。知らない人達と長時間過ごすのか…結構苦痛だ。うーん、これはあれか一度試してみるべきか別の方法。


「ノノさんノノさん」

「はい?」

「ノノさんはもう王都に用事はない?」

「もとからリョータ様の護衛以外に用事はありませんが」


 それはなにより。ちょいちょいとノノさんを近くに呼び寄せ人通りの少ない通りに連れていく。さぁーってうまくいくかな~ 


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