97. レストスペースで解体
あの後もう一匹スライムに遭遇。これは雪乃があっさりと魔法で処理。まあそのほうが早いからだ。そして地下4階へ…地下4階も相変わらずネズミばかりで道も複雑だと言うこともなくあっさりと階段に到達。そこに着くまでにスライムは4匹と少し多めだった気もするが、まあ同じく雪乃が。俺はルーの仕事を取らないように大人しくネコルーの背中でのんびり。そして地下5階。
「その先を左へ曲がるとレストスペースがあるわ」
「レストスペース?」
「ダンジョン内にいる魔物が入れない場所~ なんだって」
へーそりゃ便利だな。まあ確かにそんな場所でもないと50階まで降りることは無理だろう。
「で、そのレストスペースってのはどんな頻度であるんだ?」
「5階ごとだ。だから極力5階ごとには休むんだよ。まあ下に降りるほど厳しくなってくるらしいから、レストスペースじゃないところで休むことになる場合も出てくると思うけどな」
ほむ。まあそれは仕方がないことだね。というかまさかこのまま一気に地下50階まで降りるなんて言わないよな? 食料は問題ないがその間常時魔物と対峙しないけいけないなんて…厳しくね? とりあえず俺には無理だわ。
「はぁ~ 休憩」
「ほら響子まだ座り込んじゃダメよ」
「ふぁ~い」
「えーとルーさんと良太、荷物整理するから魔物を出してくれるかしら」
「あ、はーい」
「荷物整理?」
そもそも俺は荷物に余裕があるから全然気にならないんだが何をどう整理するんだ?
「あ、俺もやるぞー」
「なあたけ荷物整理って何やるんだ?」
「ん? ああ魔物をそのまま持ってるとかさばるだろう? だから素材を剥ぎ取って後は処分するんだ。まあ解体ってやつな」
うわー 一番見たくないやつだな。と言うかもしかして俺も参加なのか? く…解体…パーツごとにばらす…あれ? 濡れた服の水だけをインベントリにしまうってある意味バラしてるんじゃないか? 汚れた床の汚れだけしまうのも…だとすると解体ってインベントリで出来るんじゃないかな。
「もしかするとその作業簡単に済ませられるかもしれないんだが試していいか?」
「そりゃー 時間が短くなるに越したことはないが…何するんだ?」
「ちゃんと説明するからまずはこのネズミとスライムの核、いるものといらないものは何か教えてくれ」
たけの説明によるとネズミから回収するのは髭と牙、それとたまに体内にある魔石。スライムはまあ核しかないわけなんだけど、この中に魔石が入ってて取り出すのがかなり難しいそうだ。それを傷を付けずに取り出せれば美味しいらしい。まあ大体ちょっと手数料払ってギルドで基本やってもらうんだとか。で、とりあえずルーが回収したのと俺が回収したのを全部取り出し、順番にパーツ分けするつもりでインベントリにしまってみる。
「お…出来たわ」
「何がだ?」
ネズミの髭×6
ネズミの牙×4
魔石小×1
ネズミを1匹パーツを分けるようにしまうと出来てしまった。インベントリめっちゃ便利だわ~
「ほら」
「マジか! 何したんだこれっ」
「スキルだよ。まあただの収納スキルでしまうときに分けるようにしまってみたら出来た」
「ははっ しまうだけで解体とか便利すぎだろう」
「りょーちゃんすごいっ」
「ってことで全部解体すればいいか?」
「ああ頼んだ!」
「あー後いらない部分…これだとネズミの体か、これもらっていいか? 俺のスキルで使うんだよ。と言うかパーティで手に入れたものだしちゃんと還元するから」
「ちょっと意味がわからないが…ちゃんと教えてくれるならいいぜ?」
「んーまあいいよ。知り合いばかりだしね。まずは解体終わらせちゃうね」
よーし順番にしまって(解体)いくぞー