89. 勇者お披露目会3
ガチャポイント:19343→21333
花びらうまい。影を操作し地面を這わせて踏まれないように回収するのが少し大変だったが、操作の練習も出来ていい感じ。もちろんたまに踏まれて触手がちぎれる。効率重視で20本出しているから仕方がないよね。後はこのままたまに落ちるゴミを拾いながら西側から再び馬車がくるのを待とう。
「あ」
「あ…」
のんびりと歩きながらゴミを回収していると見知った人物が店を出していた。
「ルー…なんでここに?」
「偶然ですねリョータさん…なんて。えへへ、実は今日ここで露店を出すことは結構前から決まっていたんですよ」
「そーなんだ?」
「はい。よかったらいかがですか? といいますかリョータさんはお店を出さないんです??」
なるほどね~ だから王都に行くって言っても全然驚いてなかったんだ。
「いや、今からだしてもね?」
「そうですか? 多分露店スペースはあると思いますけど」
「いや冒険者ギルドの仕事今やってるとこだから」
「あー…あれですか今日というとゴミ拾い。こういったお祭りとかありますと必ず張り出されますからね。商人ギルドでも貼ってありましたよ」
へー知らなかった…商人ギルドでも仕事が張り出されることがあるんだ。今度機会があったら覗きに行ってみよう。そしてルーのお店はなんか飲み物を売っているみたいだね。
「これは?」
「薬草茶です。ジエルが作ったんですよ~ 今日みたいにたくさん食べる人やたくさんお酒を飲む人がいると売れますっ 稼ぎ時なのです」
ふーん…薬草って名前ついているし胃薬的なものなのかな?
ルーと雑談していると馬車が通過していった。相変わらずの花びらだ…もちろんこれが俺にとっての稼ぎ時ってやつだよね~ 掃除に戻るとルーに言ってから再び魔法での回収作業再開。まだ巻かれたばかりで踏まれていないからさっきよりスムーズに回収がはかどる。
ガチャポイント:21333→23828
馬車の後について中央まで戻るころには結構稼げていた。
露店で買い食いをして歩いていたのでお腹がいい。昼ご飯入らないだろう。というか色々食べたと言えば食べたけどあまりおいしいものはなかったかも。気がついたら銀貨1枚ほど消費していたんだよね…お祭りのお店だからやっぱり高めなのかも。
いったん宿に戻り小休憩をしてからまたゴミ拾いを再開するつもりで宿へと戻って来た。すると受付から慌てて俺達のほうへと走ってくる人が…話を聞くとどうやらネコルーを預けているところから連絡がきたようで、ネコルーがいなくなったということだった。
「盗まれましたかね…」
「怪我とかしてないといいんだけど…まあ預り所へ顔をだそう」
宿を出て預り所へ。ここからはそれほど距離が無いのであっという間についた。ここで再度話を聞いてみるといないと気がついたのはほんの少し前のようだ。昼食をあげるために預かっている生き物に順番に周っていて気がついたらしい。盗んだ人はこれだけ王都に人が多いからまぎれて逃げればばれないとでも思ったのかもしれないね~
「契約召喚」
足元に魔方陣が現れて少しするとネコルーが現れる。
「ル~」
ネコルーが俺にすり寄ってきた。うん、どうやら怪我はないみたいよかった。それにしてもてっきり狙われているのは俺なのかと思ったんだがネコルーの方だったのかな? この間は怪我してたし…うーん明日からのダンジョンはネコルー連れていくべきかどうするべきか。




