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第一章 3.神殿参り

 うっすら残る転生前の記憶と、今世で生まれて暮らしてきた記憶が交じり合い融合して補完しあうまでは、二つの人格が僕の中でせめぎ合っているようで、ちょっと変な気分だった。


 奇妙な言動もいろいろしてしまったようだけど、父さんや母さんは高熱を出して寝込んでいた後遺症だと思ってくれたらしく、それほど不思議がられることもなかった。

 もっとも、黄色い金魚を捕まえようと、頭の上に手を伸ばしてベッドの上で跳び跳ねてしまった時は、また熱病が再発したのではと心配されてしまったけれど。



 前世の記憶を取り戻して一月ほどで僕のキャラは安定してきた。やっぱり現世の人格のほうが強いみたいで、そちらが主体になり、足りない部分を前世の記憶や経験が埋めてる感じ。

 前世の記憶のお陰で精神年齢はすっかり大人だし、どうも七歳児にしては聞き分けの良いマセた感じの子供になったようだ。


「うちの子は賢いぞ、ブッダに感謝だ!」って父さんと母さんは喜んでるけどね。



 さて、そんなこんなで季節も過ぎて、年の瀬がやって来た。この時期に七歳の子供たちは親に連れられて神殿参りをするのだ。この世界では乳幼児の死亡率が高いので、無事に七歳を迎えた年の暮れに神殿に行ってブッダに感謝を捧げ、これからの更なる成長を祈るのだそうだ。


 神殿では新しい信徒として登録される。戸籍登録みたいなものらしい。それから偉い神官様に、子供らは将来の展望や才能の有無などを占ってもらうそうだ。


 持参するお供え物が多ければ、占いをする偉い神官様も色々と子供の才能とかを盛って誉めてくれるらしく、どこの親も無理してでもたくさん酒や布や金子などを寄進するらしいよ。

 その占った内容は、神殿の印を押したお札に子供の名前と一緒に書き込まれて渡され、進学や就職の時に役立つとか立たないとか。

 本当に親心ってありがたいよね。



 父さんと母さんに手を繋がれて小高い丘の麓にある神殿にお参りにやって来た。頭の上に浮いてる黄色い金魚ももちろん一緒だ。

 この金魚は僕以外の人にはやっぱり見えてないみたいで、不思議に思って何度か捕まえようとしてみたけど、手で掴もうとしてもスルリと逃げられてしまい、何回か試したところで諦めた。


 僕はこの日のために用意した晴れ着を着せられて、両親は僕と繋いだ手と反対側にお供え物を抱えている。


 神殿の門を潜ったところに髭もじゃの神官様が従者を連れて立っていた。布をたっぷり使った高価そうな法衣を着た髭もじゃの神官様が、つかつかと足音高く近寄ってきて叫んだ。


「おお、ブッダよ、この子がギフト持ちの神子ですぞ!」


 今更だけど、ブッダと神がごっちゃなんだけど、それっていいの?


な、長いかな?

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