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六話

更新しました。






「じゃあそろそろ勉強再開するぞ。」

「残り2時間ですし、集中してくださいね。」

「くっ、お前らのデートの為に2時間も自分で勉強しないと行けなくなるとか、最悪やん。」

「デートじゃねえよ。本を買いに行くんだよ。」

「なぁ、ひとつ聞いていいか?」

「なんだ?」

「男女が二人で一緒に買い物に行くことってなんて言うんだ?」

「一般的にはデートだな。」

「じゃあ、一樹(男)と甲斐(女)が一緒に買い物に行くことってなんて言うんだ?」

「買い物に行くですね?」

「ハイソノトウリデゴザイマス。」

澄玲の後ろに悪魔が見える、なんか触れたら死にそうなので、俺はスルーしておく。

「どうでもいいから、早く続きするぞ。」

「うーい。」

「じゃあやろうか!」






「終わったーーーー。」

「じゃあ、さっさと帰れ。」

「ひどっ、そんなにデートしたいのかよ。」

「死にたいようだな?戸星?」

「イヤメッソウモゴザイマセン。」

「はい、このプリントやっとけよー。明日チェックするからな。」

「うーい。」

「りょ。」

「分かったよぉー。」

「やるしか、無いのか......っ。」

「じゃあさっさ帰れ。」

「「「「お邪魔しました。」」」」






「準備できたか?」

「バッチリです。」

「じゃあ行くぞ。」

「はい、今日はよろしくお願いしますね。」






「さて、なんか買いたいヤツあるか?」

「そうですね......井納学園先生の最新作が気になってるんですよ。なのでそれにしてもらおうかと、」

「分かった。えーと、これか。おっけー、じゃああとは分かれて探すか。」

「そうですね。」

というわけで、別れて探すことにしたが、今自分たちがやってることは皆が言っていた様にデートだと思って少々赤面していると。

「はっ、離してください。」

という澄玲の困った様な声が聞こえた。またナンパか。面倒じゃなければいいけど。

後から気づいたが、これは完全なるフラグだったのだ。






「辞めてください。私は今幼馴染と来てるんです。」

そこは友達とかじゃないのね。なんか笑ってしまったが、いつまでも見てる訳にもいかない。

「俺の幼馴染から離れて頂けますか?」

澄玲をナンパしてたのは、どうやらステレオタイプのヤンキーだったらしい。

「ああっ?知らねえよ。こいつはもう俺の女だ。お前なんかにつり合うはずないだろ。」

「調子に乗るなよ?」「調子に乗らないでください。」

「ひっ!」

「お前の女だァ?澄玲はお前の物じゃねえよ。俺とつり合わない?そうかもな。でもお前はもっとつり合わんぞ。」

「訂正してくださいますか?いっくんはあなたなんかより、とってもいい人です。あと私はあなたの女ではありません。強いて言うなら、いっくんの幼馴染です。」

「うるせえ、おら、ついてこい。」

ステレオタイプヤンキーは澄玲の手を掴んで、引っ張っていこうとする。

とりあえず俺は奴の隣に立ち、膝で相手の、太ももの外側当たりを、蹴った。

いわゆる、ももかつだ。

「うごっ、ってっめぇ。」

「じゃあ失礼しまーす。」

「おいコラ待てぇー。」

俺は澄玲の手を取って、本屋のレジに並ぶ。

「悪いな。俺が目を話したから。」

「いえ、どの道あの手合いはいっくんがいても来たと思いますよ。」

「まぁなんか気分悪くなったから、もう1軒よってくか?」

「そうですね。」

会計を済ませて、本屋を出ると、

「待てこら。」

「まだ居たのか、ステレオタイプヤンキー。」

「お前その言い方ふざけんなよ。ぶっ殺す。」

ああ、あれはこのフラグだったのね。面倒だな。

「澄玲、ちょっと俺の本を持っててくれる?」

「危ない事はしないでくださいね。」

「大丈夫、ちょっと話すだけ。一応預けるだけだからね。」

負ける事はないだろう。なぜなら、俺は中学まで、合気道や、古武術を教わっていたから、身を守る分には、問題ないからだ。だが、それでも澄玲は不安らしい。

「相手するのは簡単だけど、お帰りいただくのは、ちょっと面倒だな。」

「舐めてんじゃねえぞー。」

単調に繰り出される拳をいなしながら、相手の隙を伺うが思っていた以上に力はあるようなので、なかなか隙をつけない。

ふと、澄玲を見ると、今にも泣き出しそうな目で、心配そうに見ていた。

俺は何をやってるんだ!?澄玲にこんな顔させるために、武術の類を習ったんじゃない。


澄玲を色んな所に連れていく。

澄玲を守る。

澄玲に笑顔でいて欲しい。


「ハッハッ、何が幼馴染だ。そんなの関係ねぇ。俺は澄玲が笑顔ならそれでいいんだ。という訳で、それを邪魔するお前には少し眠っててもらわないといかんな。」

「ふざけんなよ。俺はこれでも、この辺じゃ負け無しだぜ?お前みたいなのほほんと生きてきた連中が勝てる様な相手じゃないんだよ。」

「知らねえよ。」

一瞬後

ステレオタイプヤンキーのこめかみに靴のつま先が突き刺さっていた。

そう、''澄玲''の靴だけ。

「なっ。」

これだけバランスが崩れればあとは簡単だ。

がら空きになったステレオタイプヤンキーの胸に俺の肘打ちが突き刺さっていた。

「サンキュー澄玲、悪いな。心配させて。」

「ほんとですよ。なんで、そんなに無茶したんですか!」

「幼馴染が困ってんだぜ?幼馴染教徒の俺としては、見逃せんかっただけだよ。」

「心配させたお詫びに、手を繋いでください。いっくんがどこか行ってしまいそうで、怖いんです。」

「ちょっと待って。ほら靴。」

「有難うございます。では。」

なんでかわかんねぇ。わかんねぇけど、手を繋ぐのは、確定らしい。恥ずいな。

「ほい。じゃあ次行くか?」

「いっくんが怪我してないなら、いいですけど。」

「じゃあ行こうか!」






「いろいろ買ったなぁ。」

「そうですね。ところでひとつ質問が。」

「......なんだ?」

「怪我してませんか?察するに、さっきは大丈夫だったけど、本屋出たあたりから、ですかね。」

「ご名答。」

「1回うち来てください。手当てします。うちの方が近いですし。」


皆様?もっと感想とかポイントとかしてくれてもいいんですよ?俺が狂喜乱舞するので。

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