十話
まだエタってねーからなー。
まってごめんなさい、そこブクマ解除しようとしないで。
「いやー遊んだ遊んだ。」
「玖珂くんほんと容赦ないよね。」
「ほんとよ。初心者にあそこまでボコる必要あった?」
「いや、言うて今日は本気じゃないんだけど、なあ澄玲?」
澄玲とは昔から良く一緒にゲーセンに行ったり2人でゲームしたりしているので、俺が本気でなかったことはわかってるだろう。
それに俺も澄玲が手加減してた事には気づいていた。
「そうですね、今日のいっくんは60%位しか出してませんでしたね。」
「そう言う澄玲は5割も出してなかっただろ?」
なんか知らんが澄玲はゲーム異様に強いからなー。」
「うっそー、めっちゃ強かったじゃん!」
「まじかよ、えっじゃあ一樹より強いの?」
「うーん、そうだなー、まあ勝率は7対3位かなあ、3俺ね。」
「めっちゃ強いじゃん。」
「いや、そんな事ないですよ。」
なんか忘れてるような。
「あーそうだ、忘れてたー。澄玲結局何位だったんだ?こいつら赤点回避で満足してて聞いてないじゃん。」
そうだった。4人を赤点回避させれたのに実はかなりホッとしたようで、聞くのを忘れていた。
「結果は張り出されてからのお楽しみって事にしませんか?」
「おおいいぞ。今回は俺もかなり良かったからな。」
「じゃあ勝負しますか?勝った方は1冊買うって事で?」
「いいぞー。」
今回は勝っている可能性が3割程なので、勝ったらラッキー位で思っておこう。
本来の目的は普段のお礼としてなにかしたかったという事だ。
普通になにかしようとすると、止められるので、このような機会を活かさない手はない。
「じゃあそろそろ帰ろっか?暗くなってきたし。」
百合本に言われて気づいたが、もうかなり暗くなってきている。
「あーどうするか、女の子を1人で帰す訳にもいかんしなー。澄玲は俺が送るとして、百合本は影野に送って貰え、城本は戸星が送ってくれ、これで大丈夫か?」
「大丈夫だよー。」
「問題無いよ。」
「オーケーです。」
「戸星が送り狼になったら殺していい?」
「「「「no problem」」」」
「いや、ならねーからな!」
「じゃあそろそろ帰ろっか、澄玲。」
「はいっ。ではお先に失礼します。」
「おいっ、無視すんな!」
「じゃあなー。」
4人と別れの挨拶をして、澄玲と2人帰路に着く。
戸星がなんか言ってるが気にしない気にしない。
「いやー、久々にゲームしたなー。相変わらず強いなー。」
「いっくんもかなり強くなってて、加減が難しかったですね。皆さんを圧倒せず、いっくんに負けないっていうのは。」
「うわぁ、圧倒的強者のセリフ。」
「ふふっ、冗談ですよ。」
「まあそれは置いといて、今回の結果どうよ?」
「ぶっちゃけ、あのレベルになると、変動も小さいんですよね。なのでいつもと変わらないと思います。」
「うわぁ、圧倒的強者のセリフ。」
「ふふっ、冗談ですよ。」
デジャブを感じたところで、澄玲の家が見えてきた。
「そろそろか、じゃあ結果は明日のお楽しみって事でじゃーな。」
「さようなら。」
「おばさん達にもよろしく言っといてよ。」
翌日
「いよいよ運命の昼休みかー。」
「なんだか緊張してきましたね。」
「どっちが勝ってると思う?」
「澄玲に100円。」
「一樹君に100円。」
「んー、甲斐かなー。」
「じゃあ私は大穴狙いで引き分け。って言うか、皆苗字呼びやめね?なんか堅苦しい。」
城本が堅苦しいから苗字呼びをやめろとの事だ。特に反対する理由も無い。
「んあ?俺は構わんぞ。」
「そうですね、ところで一樹君に問題です。提案者の名前を答えなさい。フルネームで。」
「えーとあれだ。城本、城本。」
あっ、これ不味い。普段城本としか読んでないから、覚えてない。基本人の名前覚えられないマンには難しい問題だ。
「時間切れです。正解は城本沙耶香ですよ。全く、この調子じゃあ他も怪しいですね。念の為全員自分の名前を名乗ってください。」
「これって、一年の最初にする事だろ。影野真理です。」
「あははっ、覚えてないとかウケる。あっ城本沙耶香ね。」
「えーと、戸星紘基な。いい加減覚えとけよ。」
「ぐ腐腐腐腐腐腐腐腐、説明不足の腐女子こと、百合本百合です。百合百合言ってるけど、百合じゃありません。」
「一応、他にもいるかもしれないので、甲斐澄玲です。」
「じゃあ俺もか?玖珂一樹です。」
「じゃあ名前呼びで、くんさんもつけないようにねー。特に普段苗字呼びプラスくんさんつけてる人」
「へーい。」
「はい、わかりました。」
「まあ何もデメリットないしな。」
「じゃあそろそろ、結果見に行こうぜ、人も減ってきてるだろ。」
「そうですね、行きましょうか。」
さーて、今回は勝ってるかもしれんぞー。楽しみだなー。
あっ、でもお礼を形にしにくいな。もう普通にサプライズで行くか。
今度はもっと早く更新できるはずです。(死亡フラグにならないでくれ)