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STAGE :  作者: 木村 まさき
学校編
9/23

9.不覚に包まれ

守は外に出てある倉庫へと連れて行った。行く途中には誰もいなかった。その倉庫の前には瞬が立っていた。

「待ってたよー。」

「お待たせ。ところで中の状況は?」

「よく分からないけど、たぶんボコボコだね。もうすぐ終わるんじゃないかな。」

「そうか、ありがとう。」

倉庫の中では激しい音がしている。外からでも聞こえる程だ。

「お兄様、これは一体何をしているのでしょうか?」

「中で雅樹が戦っているんだ。」

しばらくすると、中から雅樹が出てきた。

「やっぱりお前ら居たのかよ。泰器が俺の場所分かったの瞬、お前のせいだろ。」

「バレちゃったか。まぁいいや。零樹の所急ぐよ。」

「おい、こいつらどうするんだよ。」

雅樹がそう言って瞬を止めようとした時、倉庫が電気の柵で囲まれた。

「なっ!」

「これで、いいでしょ。」

(すごい。あんな広範囲にしかも一瞬で電気を通すなんて。世界2位はダテじゃねぇな。)


雅樹達が着いた時、零樹はいなかった。

「瞬、ここであってんのかよ。いねぇーぞ。」

「変だなぁ、GPSはここを示しているのに。」

雅樹達が探すも零樹はいない。それどころか携帯すら見つからない。必死に呼ぶも何も聞こえない。


「くく、お前さんを呼んでるぜ。早く会わせてやんねぇとな。まぁ、死んでからだけどなぁ!」

長い爪を持った男が零樹に襲いかかる。零樹は見切って蹴りで返そうとする。しかし、

「幻影!」

男がそう言うと、零樹が蹴った物は霧となった。

「厄介です。早く攻略しないと。」

そう、零樹は幻影に閉じ込められているのだ。さらに、その中には零樹のクラスメイトもいる。

「さぁ、諦めるんだな!」

男はバディの大きなトラと一緒に連携攻撃を仕掛ける。トラの吐く霧でさらに見えない。零樹は相手の攻撃を見切ることすれできなくなった。

「さっさと負けを認めて楽になれよ。」

「僕は負けを認めません!僕が負ける時は、僕の心が死んだ時です。だからまだ、負けてなんかいません!」

「調子に乗りなぁ!」

男が零樹に襲いかかる。しかし、その攻撃は外れた。

「なに!」

バイクのエンジン音が高く響く。しかし、どこから鳴っているのか分からない。

「クソっ!どこにいる!」

男の背後から零樹が攻撃を仕掛けた。

「はぁ!」

鈍い音がして男は吹き飛ぶ。エンジン音は零樹の靴からだった。バディが仕掛けるも煙りと鳴って消えた。その直後背後から蹴る。これも命中した。

「クソッ、どうなってやがる!」

「簡単ですよ。バイクの音と煙りで場所をカモフラージュしているのだけです。これで決めます。」

そう言うと男達の視界から零樹が消えた。しかし、エンジン音は全方位から聞こえる。

「はぁぁ!」

最高速で男達を弾きまくる。体がでかいバディも速さで関係ない。何度も何度も仕掛ける。ついに彼らは倒れた。それと同時に零樹が一気に蹴り上げた。

「天まで届けぇ!」

「バッコォーン!」

かなりの大きな音だ。それと同時に幻影と霧が無くなった。

「零樹大丈夫か!」

「あはは、大丈夫ですよ。みんなそろっていますね。何があったんですか?」

「とりあえずみんな無事で何よりだ。」

すると、守が口を挟む。

「いろいろと話すことがあるかもしれませんが、もう出られるようになったので、そろそろ帰った方がよろしのではないですか?」

そう言うと既に6時だった。今から帰るとクレーマーの親なら絶対何か文句を言うだろう。先生達は早くバスに乗るように促す。だが、

「雅樹と零樹は残って。」

守がそう言った。

「お兄様どうしてですか?」

「君には関係無い。さぁ早く帰って。」

「そういう訳には行きません。私も残ります。」

「仕方ない。許可します。」

守は他の人達は帰らせるようにした。普通は子供を置いて帰ることなんて許されない。これも貴族の力なのか。


みんなが帰った後、瞬、守、泰器、雅樹、零樹、姫睦は集まった。

「ここでは話にくいから場所を変えよう。瞬頼むよ。」

そう言うと瞬のスマホが彼らを包み移動させた。


移動した先は大きな体育館だった。

「ここはどこですか?」

零樹が尋ねる。

「前、僕達が集まった所の一室さ。」

「お兄様、今から何をするのですか。」

姫睦が不安そうに尋ねる。

「雅樹と零樹に戦ってもらうんだよ。」











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