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STAGE :  作者: 木村 まさき
世界大会編
21/23

21.油断大敵

様々なものが宙に浮いている。ロランの命令により、それが雅樹に飛んできた。雅樹は拳の衝撃波で返そうとするが数が多過ぎるため全ては返しきれない。雅樹は諦めずに何度も続ける。だが、それも続かず、遂に雅樹に衝突した。雅樹は防御をするが防ぎきれず、体にはいくつもの刃物が刺さった。そして、全身から多量の血が出ている。雅樹は今にも倒れそうだ。ロランはそれを見て、興奮している。

「これが私を怒らせた罰だ!2人仲良くあの世に送ってやる!」

ロランはもう一度仕掛けようと準備する。雅樹は姫睦が起きないため、逃すことができない。(ヤベェ。次くらったら耐えられねえ。だけどあの攻撃は逃げ切れない。バディを解放するか?いや、そんなことをしても今からじゃ止められない。)雅樹は必死に打開策を模索するが、思いつかない。だが、唯一の案があるとしたら、全ての力を拳に込めることだ。それなら相手の攻撃を全て跳ね返せるかもしれない。しかし、失敗すると雅樹は負ける。だが、考えている暇など無い。雅樹はすぐさま準備に取り掛かった。ロランは準備ができたようだった。

「これで死ねぇ!」

雅樹に向かってまた飛んできた。しかし、雅樹はまだ溜めている。限界まで待つつもりだ。雅樹の目の前まで武器が近づいて来た時、雅樹はその拳を放った。

「死ねるかぁ!」

その攻撃により、正面にあったものは全て吹き飛ばされた。その衝撃は凄まじい。周りにあるもの全てを吹き飛ばしている。ロランは呆気に取られていた。しかし、彼は気付いた。自分に向かって飛んで来ていることを。彼は笛を吹いて操ろうとしている。しかし、勢いが強いため効果が無かった。そして、そのまま彼に直撃した。

「ああああああ!」

彼は悲鳴を上げて崩れ落ちた。そして、屋根からも落ちた。雅樹は後を追おうとするが、動けない。追撃しなければならないが、動けないと、雅樹は考えた。とにかく雅樹は姫睦に起きて欲しかった。もし、死んでいたら大騒ぎだ。雅樹は必死に呼び掛ける。

「おい、起きろ!返事しろよ!」

だが、返事が無い。雅樹は焦った。焦ったどころでは無い。目の前が真っ暗になった。

「起きろ!頼む、起きてくれ...。」

雅樹は必死に声かける。

「絶対に死ぬなぁ!」

「うるさいですよ。」

姫睦はその声によって目覚めたようだ。雅樹はホッとしたのか、疲れが一気に溜まり、更に体が重くなった。姫睦は周りの状況を見て困惑していたため、何があったのか理解できなかった。それを雅樹は説明した。


その後、彼らは屋根から降りようとする。降りようとする時に、零樹がすぐそばに来た。

「ロランはどこに行きましたか?」

「どこって、下にいるだろ。」

「いえ、いないです。学校の人達は我に帰りましたが、肝心の犯人が見つかりません。学校中探しても全く見つかりません。」

雅樹はその言葉に驚いた。雅樹は自分を悔んだ。何故あそこで追撃しなかったのか。だが、その前に1つ疑問が出た。何故あの状態から逃げれたのかを。あの傷なら動けない。雅樹も自分なら動けないと思っている。しかし、雅樹は姫睦と話している時に、誰かが来たかなんて気付きもしなかった。雅樹は急いで屋根から降りた。まだ、近くにいると思い、すぐに探そうと思い、飛び出したところ、勢いよく滑りこけた。その見事なまでの転び方に姫睦と零樹は笑いを隠せなかった。雅樹はすごい恥ずかしくなった。(まだ疲れが取れていないのか。あれだけ休憩したのに。絶対ここのせいだ。何でこんなの滑んだよ。)雅樹は地団駄を踏んだ。そこで雅樹はあることに気付いた。雅樹が滑った所は他の場所よりもかなり滑る。変に思った雅樹はそこを手で触って見た。雅樹はそこが氷でできていることに気付いた。ほぼ溶けている。雅樹はどのくらいの量の氷が今の温度でどれくらい溶けるかはだいたい分かっている。もし、これが普通の氷な周りにある水のシミの量を見て何時間溶けているか考えた。雅樹は姫睦と自分が話していた時間にほぼ等しいということが分かった。つまり、ロランが落ちた時には既に下には誰かがいたのだ。雅樹はすぐにそのことを零樹に知らせた。零樹は驚いた。急いで何か対策しようと考えるが、遠くに逃げているに違いない。どこにいるか分からない相手を探すのは困難だ。その日は一旦帰ることにした。家に帰る前に瞬の家に寄って行った。電波をジャックできたり、ハッキングも得意なため、探せば見つかるかもしれないと思ったからだ。

瞬の家に着くと、彼らは協力を求めた。瞬は簡単に了承してくれた。大会の対戦相手であるからだろうか。普段なら必ず頼みを断っている。彼らは瞬の部屋に案内された。そこには無数の機会が並んでいた。雅樹と零樹にはどんな働きをしているか分からない。雅樹はどこか座る場所がないか探した。椅子みたいなものがあったためそこに座ろうとした。

「ダメー!」

瞬が大声で怒った。

「それも大事な機械なんだ。僕の部屋は大事なものだらけだから、僕が座っている椅子以外に座るな!」

瞬は相当怒っている。途中から口調がやけに荒っぽい。守が言っていたが、瞬は裏表が激しい。彼らはそのことを今日実感した。

「僕が探すからそこでじっとしろ。見つけ次第すぐに言うから。」

雅樹は自分も手伝いたいが、自分には機械が全く分からないので、静かに待っていた。彼らは瞬が機械を動かしているのはジッと見ていたが何をしているのかサッパリ分からなかった。いくつもの機会がどこか同時に動いているため、機械が熱を放出し、部屋がかなり暑くなっている。雅樹は冷房を入れようと瞬に声をかけるが、返事が無い。それだけ集中しているということだ。ある時、瞬の手が急に止まった。見つかったらしい。

「見つかったか?どこにいる!」

「やばい...。姫睦の近くだ。姫睦に向かっている!何で姫睦がこの道を通ると分かっているの?この道はあまり知られていなく、僕が選んだ道だ!何で!誰にも言ってないのに!」

瞬はかなり動揺している。それほど相手の情報員が優秀だったからだろうか。そうなると、随分前から狙っていたに違いない。

「瞬は機械の上に乗っかった。」

「何してんだよ!壊れるんじゃないのか?」

「僕は電気を通じて場所を行き来できる。だから、すぐに捕まえてやる!」

瞬はロラン達が映っているカメラに電波を通じてワープしようとした。だが、その瞬間、電波が遮断された。瞬はここまでのやり手には1人身に覚えがあった。

「とにかく急ぐぞ!」

雅樹が瞬に声をかける。彼らは急いで向かった。だが、遅かった。姫睦の姿はどこにも無い。そこにはまた、氷が残っていた。雅樹は自分を悔やんだ。彼らは急いで探して回った。しかし、どこにもいなかった。瞬は家に帰って機械で探そうとした。雅樹と零樹も暗くなったので家に帰った。また、これ以上探しても意味が無いと思った。








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