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STAGE :  作者: 木村 まさき
世界大会編
16/23

16.暗殺作戦

雅樹は家に帰って学校の準備をする前に守に電話した。そして、今日あったことを話した。

「なあ、こんなこと普通にあんのか?」

「ああ、そんなことは珍しくない。逆にしていない国の方が珍しい。どの国にも優秀な情報員がいるから僕達のことは大体分かっている。だから、気をつけて。」

「分かってる。」

雅樹はそう言うと電話を切って準備を始めた。


翌日、雅樹と零樹はいつもよりも早く登校した。昨日の守の言葉に気を付けるためだ。だが、学校に着くまでに何も起こらなかった。しかし、授業が始まると、雅樹は何か視線を感じた。雅樹は何処からか分からなかった。自分の勘違いかもしれず、迂闊には動けなかった。1限目の途中に班学習のため机を移動させた。その時に机の横の掛けている。カバンなどが邪魔になるため、殆どの人は床に置く。その時、窓側の柱の横にいる生徒がカバンを置く時、勢いよく放ってしまったので、柱にぶつかってしまった。水筒などが入っているため、鈍い音がした。もちろん、先生には注意された。だが、雅樹は異変に気付いた。それは、いつもより音が軽い。つまり、柱の中が空洞になっているみたいだ。まさかと思い、雅樹は柱の方に目をやった。そこには、1ミリもない程小さな穴が空いていた。(なるほど、この穴から見ていたのか。多分、この穴から俺を殺そうとしている。次の休み時間まで耐えないとな。)雅樹は柱の方に注意する。柱の中にいる人にバレないように。だが、授業が65分のため長い。雅樹は授業が終わるまでに仕掛けると踏んだ。雅樹はなんとかして確かめたい。だが、中央の列のため行くことができない。

その時、先生がアイデア交換のため、立ち歩いていい、と言った。雅樹はチャンスだと思い、柱に近づいた。雅樹は近づいている時、もう一つ穴があることに気付いた。しかも、そこは何か動いているように見えた。雅樹は狙いが自分ではないことに気付いた。そして、姫睦の方に目をやった。姫睦の周りには人がいるものの、柱から姫睦までは人2、3人がいない。(ヤバイ!)雅樹は急いで姫睦の所に駆けつけた。しかし、机と人が邪魔で動きにくい。姫睦の前から人が消えた。雅樹は机の上を歩いて彼女の元に駆け寄った。雅樹が姫睦の真ん前に来た時、穴から針が飛んで来た。それは、丁度雅樹に刺さった。教室から悲鳴が上がる。雅樹は急いで柱に向かった。そして、拳で穴を空け、中にいる人を引きずり出した。中にいた人は小さく、10歳ほどの少年だ。流石に気の毒に思い、攻撃はしなかった。

「おい、テメエ、誰に命令された?」

「それは言えない。だけど、お前は蘭々姉ちゃんを殺した犯人だ!だから、殺してやる!」

雅樹を昨日、姫睦に預けた少女の弟だと判断した。

「だったらなんで姫睦を狙ったんだよ。関係ねぇだろ。」

「依頼されたんだ!だから、まとめて殺してやる。」

「そもそも殺してねえし。」

少年は話を聞かず突っ込んで来た。雅樹は仕方なく、1発かました。全力ではなかったが、少年はかなり吹き飛び、壁に激突した。少年が気絶し、雅樹が近づこうとした時、天井から沢山の子供達が天井を破って降りて来た。手には銃や刃物を持っている。生徒が悲鳴をあげ逃げ回る。子供達は雅樹や姫睦を襲おうとする。だが、これには雅樹は危ないと思った。

「いい加減にしろ!」

雅樹の怒鳴り声は学校中に響く。雅樹はその声により、子供達が怯んでいる間に拳に力を込めた。雅樹は渾身の力を込めて拳を放った。その攻撃により、かなりの衝撃が生まれ、殆どの子供が吹き飛ばされた。残った子供達も吹き飛ばされた子供に衝突し吹っ飛ぶ。窓は閉まっていたものの、ガラスを突き破り、子供達は落ちそうになった。雅樹は急いで駆けつけ、手袋を巨大化させた。子供達を受け止めた。子供達には戦意はもう無かった。雅樹は警察が来る前になんとかしようと思い。子供達をジョーカーの力を使い、ワープさせた。


30分後、警察が来て事情徴収を受けた。普通なら捕まるところだが、姫睦によって逮捕されずに済んだ。学校が終わると雅樹と姫睦は急いで王野家に向かった。雅樹はそこに移動させていたのだった。雅樹がキツイ声で質問するも子供達は答えない。そこで姫睦が優しい声で質問した。姫睦は中国語は分からないが、家にあった翻訳機で自らの言葉を中国語に変換させた。すると、子供達は質問に答えた。やはり、主の命令で暗殺しに来たらしい。しかし、そこにはセカンドステージはいなかった。つまり、雅樹には負ける前提で来たのだった。

「居場所がないのでしたら、私の所に住みませんか?ここの警備なら刺客もこれません。それに人を殺させるようなことはさせません。」

子供達は笑顔になった。やはり、人を殺すことは幼い子供達にとっては精神的に苦痛だったのだろう。雅樹は零樹にこちらに来るように連絡しようとした時、零樹から電話があった。

「ちょうど良かった。俺も連絡しようと思っていたところだ。」

「やられました...。家族が殺されてしまいました。」

雅樹はその言葉に驚きを隠せない。

「どうやら僕達が学校にいる間に殺されたようです。」

彼らは爪が甘かった。家族のことは全く警戒していなかった。雅樹は零樹に場所を聞き、急いで向かった。雅樹は家族の遺体に目をやった。殺し方は残酷で1人でいる時に狙われたらしい。その日はそのことで時間をとられ、明日の準備はできなかった。彼らは辛い気持ちで朝を迎えた。







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