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STAGE :  作者: 木村 まさき
世界大会編
15/23

15.希望を託して

6月4日、零樹は南アメリカ大陸の南部、アルゼンチンにいた。守の命令により、スタンプラリーという名の犯罪組織潰しをしなければならないからだ。零樹は時間が無いため。かなり急いでいる。日本時間の0時19分に初めの目的地に着いた。相手は少数だったので2分ぐらいで全滅させた。しかし、そこからの後片付けに時間がかかる。麻薬を捨てたり様々なことをしなければならない。終わると、すぐに別の場所へ向かった。


2時にベネズエラに着いた。かなり速いがこのペースでは間に合わない。やはり移動時間がかかっている。零樹は焦りを感じながらも仕事を進める。機械のように何個も潰して行く。だが、(こんなことをして何になるんですか。相手は雑魚ばかりです。)そう考えていると次の目的地はアメリカである。海を越えなければならない。チェイサーのホイールで一気に駆け抜ける。しかし、魚や船が邪魔で動きにくい。アルゼンチンからベネズエラまでは高い建物の上に登って行ったが、今回はそのような場所が無い。そして、零樹はだんだんと沈んでいった。(こんなところで死んでたまりますか!生きなければ...。もっと速さが欲しい!あの時みたいに無様なことはできない!)零樹は必死にあがく。体が重い。光が見えなくなりそうだったその時、靴に何か違和感が感じた。

「零樹!そのブースターを使え!」

クライスからの声だ。零樹は気を取り戻し、ブースターを使った。すると、凄い速さで海面に上る。(こんな速さ感じたことがありません。これならいけます!)ブースターにより、海面を走行せずに、空を翔ぶことができた。


あっという間に目的地に着いた。固い扉がある。しかし、新たに付いたブースターにより勢いよく吹き飛ばす。攻撃にも移動にもどちらにも使える。零樹はペースウィッチ上げ一気に終わらせに行った。普通の人間には見えない程の速さで。音速を遥かに超えている。それに体は耐えているのは、サードステージだからだろうか。1つ1つ終わらせていく。


22時、零樹はやっと日本に帰ってきた。そしてこのことを守に報告した。

「ありがとうございます。僕は新たな武器を手に入れることができました。守君は僕がこのことをできると、分かっていたのですか?」

「いや、正直できないと思っていたよ。僕の予想が外れるのはあまりないことだが、まさか2日続けて起きるなんて。」

「そういえば、守君は貴族であるのにお手伝いさんがいませんよね、どうしてですか?」

「父上が僕のことをあまり好ましく思っていないからだよ。だって僕は、

守がそう言いかけた時、守の携帯に連絡が入った。守は内容を確認すると驚いた表情をしていた。

「どうしましたか?」

「世界大会の日程が早まった。今年は参加国が多いらしい。すぐにみんなに伝える。開催は明日だ。」

「明日!学校です!」

「取り敢えずその日は午前だから学校を休んで。開会式には出席しなければならない。それ以降の試合は夜だから安心して。」

零樹は苦い顔をしながらもみんなを呼んだ。


30分後みんなが集まった。

「何だよ零樹。こんな時間に呼び出して。」

「雅樹、それは僕が説明する。」

守が話に入った。

「開会式は明日の午前9時からアメリカで行われる。だから、今日出発する。みんなジャージを着て。」

彼らは急いで準備し、出発した。


彼らはギリギリ会場に到着した。突然の連絡にも関わらず、殆どの国が揃っていた。日本は前回優勝だったから中央に並んだ。リーダである守が先頭に立つ。大会の委員長の人から話があった。正々堂々と戦って欲しいということである。試合は告知から2日後にある。日本の初戦の相手は中国だ。会場は中国にある。まだ近いからなんとかいけるものの、アメリカとかなら、瞬や零樹以外は到着にかなりの時間がかかる。雅樹と零樹は学校があるため急いで日本に帰った。


彼らは日本に帰ったが授業が終わっている時間のため、学校には行かなかった。今日は仕事が無いため、ランニングをしていると、1人の少女に会った。まだ小さく、年は11ほどだ。零樹が声をかける。

「どうしましたか?こんなところで1人でいると危ないですよ。」

言葉が通じなかったらしく、相手は違う言語で話した。零樹は中国語だと判断した。零樹は改めて聞き直す。

「わ、私は人を殺さないといけないの。セカンドステージって言いう。」

零樹達は驚いた。こんな小さい子供まで大会に出ているなんて。

「まさか、あなた達はセカンドステージなの?それじゃあ死んで!」

彼女は服の袖から刃物を取り出し、彼らに襲いかかった。だが、雅樹が刃物を受け止めた。

「危ねえだろ!」

そう言いながら、雅樹は刃物を潰した。少女はかなり驚いていた。だが、手からいくつもの刃物を取り出した。彼女はそれを投げつける。雅樹と零樹は1個ずつ砕いていった。なす術が無く、バディを解放しようとした時、雅樹が少女を押さえつけた。

「諦めろ。お前じゃ勝てねぇ。」

「私はやらなければならない!主の命令には逆らえないから!」

「うるせぇ!」

少女はその声に驚き戦意を失った。

「とにかく、話してもらえませんか?何があるのか。僕達は貴女が奴隷ということは分かりました。」

それから彼女は自分のことを説明した。中国は人口は多いためセカンドステージが珍しくない。そこで貴族の奴隷として小さい頃から働いている人も少なくはない。彼女もその内の1人だった。彼女はその能力を活かし、主の敵を殺す、暗殺部隊に所属していた。日頃から扱いは酷く、死にかけることも多々あった。だから彼女は命令を必ず実行しなければならない。

「おい零樹、どうする、こいつ?」

零樹は考えた。そして、昨日守が言っていたことを思い出した。

「守君のお手伝いさんになったらどうですか?あそこなら安全です。守君に相談してみます。」

零樹は守に連絡をした。すると、OKが出たらしい。

「ありがとうございます!このご恩は忘れません!」

雅樹達は急いで彼女を連れて行った。


家に着くと姫睦がいたのので事情を説明して引き取らせた。

「頑張って下さい。応援にはあまり行けませんが、期待しています。」

「任せろ!そのチビの主に一泡吹かせてやる!」

彼らは気合を入れて明後日の試合の準備をした。












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