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STAGE :  作者: 木村 まさき
学校編
11/23

11.闘争の果てに

お互い力はあまり残っていない。つまり、勝負は先に流れを掴んだ方が有利だ。雅樹が体を弾いて殴り込む。零樹はそれを足で返す。力が残っていなくてもかなりの衝撃だ。

「クソッ、何で耐えてんだよ!」

「簡単には負けられません。」

雅樹が高速でパンチを仕掛ける。しかし、零樹はそれを蹴りで返す。雅樹が一旦退がる。(らちがあかねぇ。手袋使ってワープするか?だけど、片手が使えないのは厳しい。)雅樹はかなり焦ってる。しかし、零樹も同じだ。零樹は先の攻撃がかなり効いている。(どうします。こっちの体力は限界です。長期戦では勝てない。なら...)零樹が一気に襲いかかる。雅樹はそれを避けようとする。しかし、零樹は雅樹が避け、ちょうど真横に来た時に、足を着き回し蹴りをした。

「はぁっ!」

「クッ!重い!」

雅樹は飛ばされずにその場で耐えた。そして殴り込んだ。

「予想通りです。」

零樹は雅樹の攻撃を体で受け止め、自分の攻撃を雅樹に当てた。

「テメェ、捨て身かよ!」

「僕の体力では長期戦はできません。だから、一気にケリをつけます!」

雅樹と零樹は攻撃し合う。お互い防御を無視して攻撃する。

「吹っ飛べぇ!」

雅樹の強烈な一撃が炸裂する。お互いもうふらふらだ。

「これが最後ですね。」

「そのようだな。」

お互い力を込める。そして、お互いの攻撃が直撃する。それぞれが吹っ飛んだ。両者立たない。

「ああっ、どうしましょう。今すぐ助けないと。」

「いや、大丈夫だ。これは先に立った方の勝ちだ。」

姫睦が2人に声援を送る。

「頑張って下さい!」

雅樹と零樹は頑張って立とうとしている。しかし、どちら立てない。お互い力が入らないからだ。しかし、這いつくばって近づく。

「お兄様、やめさせて下さい!もうどちらも立てません!」

「いや、僕はやめさせない。」

「そんな、貴方達はどうなのですか。」

「わしもやめさせない。」

「僕もだね。」

「私がやめさせます。」

そう言うと、姫睦は雅樹達に近づいた。

「お疲れ様です。」

そう言って彼らの手を掴んだ。彼らは満足した顔で気を失っていた。この勝負はこれで終わった。


雅樹と零樹が目を覚ますとベッドの上にいた。そこには、戦いを見ていた全員がいた。

「素晴らしい勝負だったね。まさか、あれほどだったとは。」

「お世辞はいい。本当は何か他にあるんだろぅ。」

「そりゃあるよ。君達は強かった。でも、泰器には勝てない。」

雅樹と零樹は言葉を失った。まさか、あれほどでも勝てないなんて。しかも、こちらはサードステージだ。雅樹達が落ち込んでいるのを瞬がカバーする。

「まあまあ、いい戦いだったよ。それに、奈良のことであまり頑張らなくても出場できるし。」

そんなことはあまり励ましにはならない。だか、ここで守が口を挟む。

「いや、そう言うわけにはいかない。世界大会をするには治安維持が不可欠だ。僕達は貴族だから。仕事を親がやらせてくれない。だから、君達が頑張らないといけない。これまでよりももっと増やすから覚悟しておいて。」

「お前らやりたくないだけだろ。」

「バレちゃったかぁ。」

重い空気も笑いに変わった。だが、零樹はすぐに大事なことを思い出した。

「今何時ですか?明日平日だから学校があるんですけど...」

「今は日付けが変わって1時だ。」

「まじかよ。寝れねえな。」

そう言うと、雅樹達は急いで帰った。


翌日、彼らは眠そうだが学校に来れた。そこで雅樹は姫睦に感謝を言った。

「昨日俺達の戦いやめさせてくれてありがとな。でも、あんな遅くまで起きていて大丈夫か?」

「大丈夫ではありません。いつも、10時には寝ていますから。」

話していると予鈴が鳴った。早く席に着かないといけない。


その後、朝のSHRが始まる。

「最近、この学校付近で不審者が出ている、みんな気をつけるように。」

(最近、事件が多いなぁ。何かあるのか?)その直後、急に、

「緊急で集会を始めます。皆さん体育館に集まって下さい。」

と、放送が鳴った。

「先生、何かあるんですか?」

室長の春菜 明里が聞いた。しかし、先生は何も分からない。(何か怪しい。とりあえず待っておくか。)先生が出て行ったらすぐに雅樹が、

「行かなくていいだろう。何か怪しいし。ここで待っておけば。」

「そう言うわけにはいきません。どんなことであれ行かなければいけないと思います。」

「真面目だね、室長は俺は待っておくよ。」

すると、クラスの人は体育館に行った。しかし、姫睦が残っていた。

「何で残ってるんだよ。」

「貴方が怪しいと言ったので。」

「信じてくれたのか。」

そう会話していると、廊下から足音が聞こえた。しかも複数人の。さらにその足音は大人の足音のようだ。(おかしい。全員集合のはずだ。)

雅樹は小声で言った。

「音を立てずにベランダに出るから声出すな。」

「どうしてですか?」

「たぶんこれは先生の足音じゃない。揃いすぎている。」

そう言うと雅樹は姫睦を抱えた。

「ちょっと何してるんですか!」

「静かにしろ。」

そして静かベランダに出た。すると、雅樹達の教室の中に複数の男が入って来た。








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