くたばれっ! ヤブ医者 番外 ◇◆◇ 獣医編 ◇◆◇
あるとき家に侵入してきたノラ猫がいた。子猫だ。
一月後、家にその猫はいた。
三か月ほど経ったとき、そのメス猫のお腹が膨れてきた。
獣医へ家族が連れていく。
診察の結果、寄生虫とのこと。
治療してもらう。
更に三か月程経ったある日。
またメス猫のお腹が膨れてきた。
ただ膨れただけではなく、乳も張ってきてた。
つまり乳首が大きくなっていたということ。
妊娠の兆候かと思われた。
この発覚前に、避妊手術を頼んだらまだ(体が)小さくて無理と断られていた。
獣医に家族が診せに行く。
妊娠ではないと診断されて戻ってきた。
いやいや、今月中に生まれるだろこれ。と家族に言うも私は素人で向こうは専門家だぞ、と反論された。
でも超音波でも当てれば分かるでしょ?
もう一度診てもらってこい、というも聞いてくれない。
そして月末。子猫は増えなかった。
翌日、つまりは翌月。
仕事から家に戻るとメス猫の腹にちっこい毛玉が三つあった。
要するに子猫が三匹増えていた。
朝に生まれていたという。
私の予測が数時間ズレていたらしい。世界時なら余裕で予言があってたのに。
おい、獣医どうすんだ、これは!
間違った診断で増えた命。どうすんだよ。
な~にが専門家か。外すなよ。珍しいペットというわけでもない、猫だぞ。
それで生計立ててるんだろ?
いいのか、それで。
こっちはいい迷惑だ。
くたばれっ! ヤブ医者。ヤブ獣医。