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「5月、昼下がりの黒蝶」
夏が訪れる日差しに黒服の人たち
1年経って 寝たあの人を想う日
緑の生い茂る眠りの地で
黒蝶が墓石の群れを抜ける
君が「超嬉しい」または「超哀しい」
その繰り返し、連続で
いずれは眠りにつく
君はどうする?
困った時には少し
耳を傾けてみるといい
聞こえないだろうけど
少しばかり、気も楽になるといいな
そして身を馳せよう、あの白い雲に
夏を思わす日差しに10代の子たち
今日は帰りに海辺へ寄る日
緑の生い茂る帰り道で
黒蝶が僕の前を横切る
君が「超ウザい」または「超楽しい」
そのサイクルが続くようで
いつかは終わる道
君はどうする?
辛くなった時には少し
心の声を聞くといい
知らせは分からないかもしれないけど
少しばかりの昼下がりに
分からなくなった時には少し
先人の声を聞くといい
聞こえないだろうけど
少しばかり、何かが
怖くなってしまったなら
少し胸に手を当てるといい
答えは得られないのかもしれないし
ばかばかしいかもしれないけれど
辛くなってしまってさ
泣きたくなったら来るといい
聞こえたりはしないけど
確かに、いたんだ
身を馳せよう あの白い雲に
黒蝶は あの青い空に




