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250ccの恋人  作者: たまこ
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登校

バイクカバーを外してキーをオンにする。セルを回してエンジンをかける。この瞬間がたまらなく好きだ。まるで恋人と待ち合わせ場所で会った時のように心が昂ぶる。


(まっ、私にとっちゃこいつが恋人なんだけどね)


クラッチを握りギアをローに、後方、左右を確認してから少しエンジンを吹かしながら道路に出る。


(未だに発進は静かにできないなぁ…)


私がバイクの免許を取ったのは一年生の春休みだ。人混みが嫌いな私は家から16km離れた学校に電車ではなく自転車で通学していた。一年生が終わる頃、とある出来事をキッカケに私はバイクに興味を示し、春休みを利用して自動車学校に通ったのだ。春休みということもあり、4月から大学生になる高校生ばかりで非常に混んでいたが、喜ぶべきか嘆くべきかバイクの免許を取ろうとする人はごく一部だったので春休みという短い期間で私は免許を取得した。


(バイクはもう廃れてんのかねぇ…)


街中で見かけるバイクといえば音が非常に大きい俗に言う不良が乗る物と中年男性が乗る大きなバイクばかりで、私のような若者(しかも女子高生)がバイクに跨ってるというのは周りから見れば少し異端だろう。


「アンタも私みたいなやつに跨られるの本当は嫌だと思ってる?」


ふとした疑問を口にすると、目的地である学校が見えてきた。

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