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あたたかい

作者: 月蜜慈雨
掲載日:2026/02/10




 あたたかい音がする


 それは姦しい女たちのお喋りに似ている


 それは深い夜の星の瞬きに似ている


 それは1人の詩人が描いた長い長い詩に似ている


 それは地下に作られた核の製造場に似ている


 それは


 それは


 あなたの描くイラストや動画に似ている気がする


 チェス盤に降る雪は降りつもり降りやまじ


 コトコト音がするからわたしは扉を開けた


 視界いっぱいに広がる自然がどこもかしこも緑を物語っていた


 あたたかい音がする


 森の騒めきがあまりに大きすぎてわたしは耳を塞いだ


 塞いだ端から音が飛び出るような気がした


 雨が降っている


 雲の上の太陽が不満げに地上が見えないと文句を言った


 あまりに無知だからこの世が極楽に見える


 菜の花畑を添えた脳裏で


 きっと徐々に地獄になっていくのだろう


 そのとき あたたかい音はするかな


 ふいにラブソングが聴きたくなった


 あたたかい音に似ているから


 この世界が知りたくて生きてきたけど


 生きてるだけで精一杯なことを最近知った


 右手の吐きだこを優しく摩る


 大丈夫 大丈夫だよ


 あたたかい音がする


 チェス盤に降る雪は降りつもり降りやまじ


 火星の人は生還出来たけど


 わたしは生還出来るだろうか


 深呼吸


 七福神がこちらを見てにっこり笑った


 天運に任せるしかない


 あたたかい音がする


 窓に雪が降って雲の上でオウムアムアが静かに待機した


 名前の知らない綺麗な星雲が見える


 わたしは頷いた


 あたたかい音がする


 あたたかい音がする 


 どこか遠くの星で


 あたたかい音がした








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