エピソード6
人類には、超人願望、というものがあるらしい。
遺伝子をいじっくったり、機械の体になってみたりする輩が少なからずいたが、一般人のやる気をなくさせたり、超人となった者は何でもできることに退屈を感じるようになり、人類超人化計画は十数年で廃ってしまった。
人型兵器は、人間の肉体の延長線上という考え方がある。鋭い牙や爪を持つ代わりに刀や銃を持つように・・・
更地の様になってしまった地球合同軍のアリゾナ基地の地下ドックより新造宇宙巡洋艦アレックスコードが出港した。
宇宙用なので空を飛べる。
合同軍の人型兵器スコルピオンXのボディーカラーが白なので、アレックスコードも全体は白と思われがちだが、クリーム色が正解である。
「家に電話かけていいですか?」
基地の見学に来て、敵襲に会い、スコルピオンXで戦ったナナミ少年が聞いた。
女性の艦長代理が、
「この艦もきみが乗った白い兵器も軍の機密だ」
「両親はネットとか見ない人たちですから、入隊すると言っても、お国のためにがんばれやと言ってくれるでしょう」
「ナナミ君・・・」
基地見学ツアーの引率をしたマルチナが、
「決心しくれたのね」
「マルチナさんのため・・・ボクの初めてのカノジョになってくれますか?」