表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/187

24.改造『まずはクロスボウから』

 コットさんの懇切丁寧な説明のお陰で、疲れた……じゃなくて何とか改造を理解出来た。


 RPGなので、次から次へと強い武器に乗り換えていくのかと思いきや、ずっと好きな武器でも戦える仕様だと聞いた時は心躍ったが、なにぶん説明が長いのは辛かった。


 とりあえず〔金属板〕に〔簡易回路〕や〔簡易動力〕を消費して作ったのが〔簡易作業台〕だが、これがあればどこでも銃の製造が可能になる。と言っても作れるものの限界はあるのだが……当面はという事だ。


 そう、まずは<製作>と<製造>の違いだが<製作>は消耗品及び部品関連を作る為の物だったらしい。つまりこれからも矢弾や罠や料理を作るのには世話になるだろう。


 そして、これらの<製作>に工房を利用していたが、近い内に〔調理台〕や〔調合台〕〔木工台〕〔加工台〕なんかを作る必要があるらしい。一応<製作>専門の人の為に店売りもあるらしいが、高いと聞いたので、いずれ自分で作る必要があるだろう。


 次に<製造>に関してだが、これは装備関連等を作る為のスキルって事だ。


 等とか迂遠な表現なのは、例えば乗り物だったり、家具だったりも作れるので、はっきりと分けるのが難しいらしい。


 ただしどちらもスキルツリーの初期の物なので、いずれはもっと専門のスキルを取る事を要求される。


 確かに現時点でも<調合>や<調理>なんかも見えているし<製造>のスキルレベルを上げていけば、新たなツリーが出てくるのかもしれない。


 さて、そんなこんな説明を受けつつ〔簡易作業台〕にクロスボウを乗せて見ると、なんだろうか……スケルトンの3D図に変わり、更に交換出来る部品がパーツごとに別れて見える。


 そして、それぞれのパーツに触れて確認すると、必要な素材も見えてくるのだが、現状クロスボウに関しては殆どが〔金属板〕なので、とりあえず実行してみる。


 すると、急に始まるミニゲーム!


 画面にでてくる図に沿って手でなぞるだけなのだが、意外に難しい。


 一回目はBAD評価だったので、何回かやり直し挑戦してやっとGOOD評価を貰えて、ACCEPTを選択すると、クロスボウの胴体と言っていいのだろうか?ベース部分の素材が入れ替わり、強度?が増した。


 どうやら一回挑戦するごとに〔金属板〕を消費するらしいので、もう少し集めてこねばならないだろう。


 問題は強度を増した事で、重量が増えた事だ。折角だから狩りついでにレベルが上がったらSTRにも少しステータスを振っておこう。いきなり全部を改造しなくて良かった。


 一先ず改造はこんな所だ。ディテクティブスペシャルについても、似たようなものだが、グリップには木材が必要らしい。


 しかし、木材といえば枝しか持ってない自分にはまだ手が出せないので、この辺はおいおい考えていく事になる。


 何しろ<製造>がこれで終わりと思ったら大間違いだ。


 防具に関しても<製造>の領域なのだから、ちゃんと整えていくに越した事はない。


 まずは〔蟻甲殻〕で補強したフライトキャップだが、見た目にはそう変わらないものの縦横十字に硬い素材が入った事で安心感が増した。


 更に初期装備の服は、凄い地味なグレーながらも〔狸皮〕を利用して皮のつなぎを作ったので、装備を入れ替えた。


 今はつなぎの上から防刃ベスト、その上からポンチョと言う姿で歩いている。


 はっきり言ってこの格好がこのゲームにおいて正しいかどうかは分らないけども、一応は今最善の装備となった。


 さて、話は戻って<製作>だ。何しろ今自分にとっての生命線をおざなりにするわけにはいかないだろう。


 常用で使っている〔毒木矢〕や〔毒餌〕最近増えた〔麻痺木矢〕〔酸木矢〕は言うに及ばず数を揃え、新たに増えたのが〔弓罠〕だ。


 なんと言うかかなり原始的な形のクロスボウ?十字に糸を張っただけの簡素な弓に先程の〔仕掛け矢〕をセットする。そして糸をそこから伸ばすと、糸を踏んだ瞬間に矢が飛び出すって言うそのまんまの罠だった。


 糸に関しては街の雑貨屋で普通に買えたので、問題なし。って言うかたったの10クレジットで結構な量を買えた。


 そうして、クロスボウ使いの自分には似合いの罠かな?と思い〔弓罠〕作成、使い切りの罠だけあってコストも〔廃品〕を中心とした安いものだが、中々もったいない気がするのも事実。


 まぁ、でもこれも必要な投資だ。勿体無いなんて言ってたら自分が死に戻って稼いだお金や手に入れたアイテムを落とすらしいし、細心の注意を払うに越した事はない。


 これで一通りの準備が出来たし、余ったドローンの素材はどうしようか?


 ……保安官に聞くのが一番良いのかな?動物の素材を売る場所も保安官に聞いたんだし、ちゃんと仕事をしていれば、色々教えてくれるって自分で言ってたもんな。


 意気揚々と街を歩く。


 クロスボウ使いの自分は多分強くは無いんだろう。でも今の所上手くいっている……気がする。


 この調子で1個づつ積み上げれば、きっとちゃんと強くだってなれる筈だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ