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読書感想文『センエース』

読書感想文という体のただの公開ファンレター。

長めのレビューみたいなもんと思ってくだされば。


さて、突然『センエース』とは全く関係ない話になるのですが、話の導入として内田樹著『活字中毒患者は電子書籍で本を読むか?』という本について話したいと思います。


私がこの本…というか文章と出会ったのは今年の1月末、高校の実力考査の現代文の問題として出題されたことによります。


その文章は主に電子書籍の出現による紙の本の存続についての話として、紙の本の需要をいくつか挙げ、最終的に、紙の本は無くならないと締めくくられています。


これについては私も異論はありません。なろうユーザーとして電子的な文字に慣れているとはいえ、やはり紙の本独特の魅力というのはあるものです。


私が取り上げたいのは紙の本の需要を説明する際の次の一文です。



『第二の難点は、電子書籍では「宿命的な出会い」が起こらないということである』



はて、宿命的な出会いとはなんぞや。となるでしょう。

文中において、それは次のように説明されています。


『「こじつけ」なのだが、それでよいのである。ただし、「宿命と出会う」ためには、そこに偶然がなければならない。

 どの本を手に取ってもよかったのだが、他ならぬその本を「たまたま」手に取ってしまったという偶有性が保証されていなければ、「宿命」という言葉は出てこない。そのためには「事前にその本については、いかなる予断も持っていなかった」という自己申告が不可欠である。書評で絶賛されていたり、友達に熱心に勧められたり、夏休みの課題図書であったりした本は、どれほど面白く読んでも、それを「宿命の出会い」だと言い募ることはできない。そこには人為が介在しているからだ。

 「宿命の本」との出会いのためには、「独特のオーラに反応して、引き寄せられるように手を取った」という「物語」がどうしても必要である。そして、それは紙の本でしかなしえない』(原文抜粋)


私が『センエース』の読書感想文などというタイトルを付けながら他作品に触れたのは、(ひとえ)にこの文が私の『センエース』に対する印象を大きく変えたからです。


私は『それは紙の本でしかなしえない』という一文を読んで『はたしてそうだろうか』と思いました。

まあもちろん、この文において比較されているのは紙の本と電子書籍であり、確かに電子書籍において『宿命の出会い』は起こりえないでしょう。


しかし、今この作品を投稿している『小説家になろう』において、『宿命の出会い』は起こり得るのではないかと思ったのです。



ここでようやく、『センエース』について触れましょう。


私の『センエース』との出会いは、なろうのトップページ、『更新された連載小説』に『センエース』の題名が ──その時はまだ『異世界転生はもう飽きた』という題名でしたが──あったことです。


その時の『センエース』はE章終盤、260話程度だったと記憶しています。約二年前ですね。

私は新しい小説を探す際、『更新された連載小説』のところなど見ずに、検索機能で読みたいジャンルのワードを入れて、読みたい作品を探すのが普通でした。


ですが、その時の私は何の気なしに『更新された連載小説』を見て、当時の題名で言うと『異世界転生はもう飽きた ~~100回転生した結果、レベル10兆になって、全宇宙をワンパンで殺せるようになった俺が、究極の美少女とイチャイチャしながら、ついでで神を殺す話~~』などという、まあ、作者様自身も結構言われてることなので率直に言いますが、

『えぇ?何この頭悪そうなタイトル…』

って感じの正直読みたくない作品のリンクを、当時の私は迷うことなく押しました。


そして、私は『センエース』にハマりました。とてつもなく。


ここで、『宿命の出会い』の話に戻りましょう。


『どの本を手に取ってもよかったのだが、他ならぬその本を「たまたま」手に取ってしまったという偶有性が保証されていなければならない』


この点において、私の『センエース』との出会いと重なります。

むしろ、既に書籍化されているような、評価がある程度保証されている書店に行けばいつでも出会える紙の本より、平均の更新速度として、一分に一作品ほど更新されて──あくまでも感覚ですが──、新着の10作品しか表示されない中で。また、『小説家になろう』という、ある種究極の玉石混淆の中で、『宿命』と出会うのは、紙の『宿命の本』よりも、よほど『宿命』じみているのではないか。と思うのです。


そして、()()に気づいた瞬間、テストの途中にも関わらず、溢れ出る様々な感情で手は止まり、顔は天を仰ぎました。


──ああ、僕の宿命の本は『センエース』だったんだ


と。


それから、センエースに対する熱意は更に増しました。

加えて、当時表面的なものでしか見ていなかった『センエース』でしたが、感想欄に突如現れた『超長い考察』によって、『センエース』の奥深さに気付き、さらに惹かれていきました。


そして、今。私は『センエース』の影響を受け、二次創作さえ始めました。これは、今までの私では考えられなかったことです。

まさしく、私の人生の一部として『センエース』は存在しています。


良ければ私のマイページのブックマーク一覧をご覧になってください。ブックマークした作品をそれぞれ評価でカテゴリ分けしていますが、その中の

『☆×∞ 人生が変わった』

というカテゴリに『センエース』は存在しています。

まあ、『人生が変わった』カテゴリに7作品あるとかどんだけ人生変わってんだよwwって感じではありますが、この中で一番いい方向で私に影響を与えたのは間違いなく『センエース』です。



本当に、ありがとう。





さて、以上が私の『読書感想文 センエース』です。

ほとんどいないと思いますが、もしこの作品を読んでくださった方の中に『センエース』を読んでなくて、私の『読書感想文』を読んだことで『センエース』に興味を持った方は、ぜひあとがきのURLから『センエース』を読んでみてください。


最後の締めとして、さあ、皆さんもご一緒に!



「「「「「「「ヒーロー見参!!!」」」」」」」


センエース…https://ncode.syosetu.com/n9782ez/


というか学校でテストに使用されてたから大丈夫だと思うけど内田樹先生著『活字中毒患者は電子書籍で本を読むか』がもしここに載せちゃダメとかあったら教えてください。

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― 新着の感想 ―
[一言] ガチの読書感想文ですねw 私もセンエースに人生を(いい意味で)狂わされたので、共感が半端なかったです! センエースの二次創作を書かれているのを知って、自分もやってみたいと思ったものの、リアル…
[良い点] 今の印刷技術が発達する前、 活版印刷でなければ魂がこもっていないと言われさげすまれていたらしく、 活版の前は、手書きでないと魂がこもっていないとさげすまれていたらしいです。 それが本当か…
[一言] 感想欄に現れたクソ長い考察って https://novelcom.syosetu.com/impression/view/ncode/1299653/kanrino/7165011/ こ…
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