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姫様を助けたのは失敗だったが、割と好き勝手に生きています。  作者: 井田六
第五章 異世界生活編01 奮闘編
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< 13 多重思考さん翼を授かる orz >


ビッグベアの毛皮を処理し終えた。

猪の肉の血抜きをした。

また、暇になった。

ゴーレムたちが作業しているのを眺めながら、何をしようか考える。


【多重思考】さんたちへの、仕事の割り振りを考えることにした。

昨夜、魔法を使いまくってもらい、その後、特に指示してなかったからね。

俺の周囲の警戒と、拠点作りと、食料探しと、情報収集をしてもらっているが、そもそも、俺の周囲の警戒以外の仕事に、それぞれ何人(?)があたっているのか、分かっていないし。

いや、そう言えば、全部で何人(?)居るのかも、分かっていなかったね。

八つまでは自分で作ったけど、それ以降は、勝手に作っていたし。

ず、何人(?)居るのか確認をしよう。

頭の中で、「何人居るのか確認しまーす。整列ー。」と、言って、並んでもらうのをイメージする。

そして、番号を順番に言ってもらって、【多重思考】さんたちの総数を確認しようとする。

「番号っ。」

「「「…「「「「「いちっ!」」」(にやり)」(にやり)」…」」」

上手くいかなかった。orz

あと、分かってて、「いちっ!」と、言ったヤツが、何人(?)か居るな。

個性が出てきてるのか? 【多重思考】なのに?

良く分からん現象だが、考えたところで分からない気がするな。

個性っぽい何かについては放置しよう。


さて、【多重思考】さんたちの総数を把握する、別の方法を考えないとな。

色々考えていたら、ふと、【目玉(仮称。魔法で作られた目)】は、数と位置が何となく分かることに気が付いた。

見た物を共有する目的で付けた、「繋がる」という機能のお陰かもしれない。

【多重思考】さん一人(?)当たりに一つ【目玉(仮称)】を持たせれば、総数が分かるかもしれない。

うん、良い考えかもしれない。

早速、お願いした。

俺の周囲の警戒をしている人(?)は、【目玉(仮称)】を四つ持っていた。

四方に配置することで、警戒する範囲を広げているとのこと。

余る【目玉(仮称)】を手放すのに難色を示したので、周囲の警戒をする【多重思考】さんを、三人(?)追加で増やすことにした。

熊の魔物を倒した人(?)は、【目玉(仮称)】を二つ持っていた。

熊の魔物を倒す時に、前後から同時に、【風刃】を放つ為に使ったとのこと。

一つを他の人(?)に譲渡してもらった。

そうした調整をしつつ、【多重思考】さんを三人(?)増やしたり、【目玉(仮称)】の配置転換や追加をしたりして、【多重思考】さん一人(?)当たりに一つづつ、【目玉(仮称)】を割り当てた。

そして分かった【多重思考】さんの総数は、52人(?)だった。

多くて、びっくりしたよ!

こんなに居た事と、それに気付かなかった事と、両方に驚いたよ!

一人で驚いていると、「ありがとうございます。街に行って、魔法を使って来ます!」と言う声が、頭の中でした。

すぐに、「私も行ってきます。ありがとうございます!」と言う、別の声もした。

頭の中で調べると、【目玉(仮称)】が四つ、すごい速さで南の方角に向かっていた。

どうやら、【治癒魔法】を担当していた人(?)と、【精神魔法】を担当していた人(?)の【目玉(仮称)】らしかった。

あの方角には街が在るはずだから、街に向かったのだろう。

「被験者を欲しがっていたからなぁ。」

悪い事をしない様に釘を刺して、許可した。

その人(?)たちとは別に、南の方角に向かって移動する、複数の【目玉(仮称)】も居た。

数は十人(?)。【火属性魔法】と【風属性魔法】を担当していた人(?)たちの様だ。

「荒野で大魔法をぶっぱなしてくるぜーー、ヒャッハー!!」

うん。あの人(?)たちを止められる気がしないね。

荒野で破壊活動が行われる未来しか見えないな。

ちゃんと、他人に迷惑を掛けない様に釘を刺しておく。


【多重思考】さんたちに移動手段を与えたのは、失敗だったかもしれない。orz


設定

拠点を作っている場所は、最初に行こうとしている街の、北の方角の、森の奥の山脈に在ります。

その為、街に向かう【目玉】も、荒野に向かう【目玉】も、南に向かう事になります。


どうでもいい話

10/17 1,043アクセスを記録しました。初めて1,000を越えました。びっくりです。

それまでの最高は600台でしたので。

10/14(日曜日 投稿日ではない)は、たったの58アクセスだったし。

何が有った?!

見てくれている方、ありがとうございます。

頑張って最後まで書いていきたいと思います。



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