< 13 多重思考さん翼を授かる orz >
ビッグベアの毛皮を処理し終えた。
猪の肉の血抜きをした。
また、暇になった。
ゴーレムたちが作業しているのを眺めながら、何をしようか考える。
【多重思考】さんたちへの、仕事の割り振りを考えることにした。
昨夜、魔法を使いまくってもらい、その後、特に指示してなかったからね。
俺の周囲の警戒と、拠点作りと、食料探しと、情報収集をしてもらっているが、そもそも、俺の周囲の警戒以外の仕事に、それぞれ何人(?)があたっているのか、分かっていないし。
いや、そう言えば、全部で何人(?)居るのかも、分かっていなかったね。
八つまでは自分で作ったけど、それ以降は、勝手に作っていたし。
先ず、何人(?)居るのか確認をしよう。
頭の中で、「何人居るのか確認しまーす。整列ー。」と、言って、並んでもらうのをイメージする。
そして、番号を順番に言ってもらって、【多重思考】さんたちの総数を確認しようとする。
「番号っ。」
「「「…「「「「「いちっ!」」」(にやり)」(にやり)」…」」」
上手くいかなかった。orz
あと、分かってて、「いちっ!」と、言ったヤツが、何人(?)か居るな。
個性が出てきてるのか? 【多重思考】なのに?
良く分からん現象だが、考えたところで分からない気がするな。
個性っぽい何かについては放置しよう。
さて、【多重思考】さんたちの総数を把握する、別の方法を考えないとな。
色々考えていたら、ふと、【目玉(仮称。魔法で作られた目)】は、数と位置が何となく分かることに気が付いた。
見た物を共有する目的で付けた、「繋がる」という機能のお陰かもしれない。
【多重思考】さん一人(?)当たりに一つ【目玉(仮称)】を持たせれば、総数が分かるかもしれない。
うん、良い考えかもしれない。
早速、お願いした。
俺の周囲の警戒をしている人(?)は、【目玉(仮称)】を四つ持っていた。
四方に配置することで、警戒する範囲を広げているとのこと。
余る【目玉(仮称)】を手放すのに難色を示したので、周囲の警戒をする【多重思考】さんを、三人(?)追加で増やすことにした。
熊の魔物を倒した人(?)は、【目玉(仮称)】を二つ持っていた。
熊の魔物を倒す時に、前後から同時に、【風刃】を放つ為に使ったとのこと。
一つを他の人(?)に譲渡してもらった。
そうした調整をしつつ、【多重思考】さんを三人(?)増やしたり、【目玉(仮称)】の配置転換や追加をしたりして、【多重思考】さん一人(?)当たりに一つづつ、【目玉(仮称)】を割り当てた。
そして分かった【多重思考】さんの総数は、52人(?)だった。
多くて、びっくりしたよ!
こんなに居た事と、それに気付かなかった事と、両方に驚いたよ!
一人で驚いていると、「ありがとうございます。街に行って、魔法を使って来ます!」と言う声が、頭の中でした。
すぐに、「私も行ってきます。ありがとうございます!」と言う、別の声もした。
頭の中で調べると、【目玉(仮称)】が四つ、すごい速さで南の方角に向かっていた。
どうやら、【治癒魔法】を担当していた人(?)と、【精神魔法】を担当していた人(?)の【目玉(仮称)】らしかった。
あの方角には街が在るはずだから、街に向かったのだろう。
「被験者を欲しがっていたからなぁ。」
悪い事をしない様に釘を刺して、許可した。
その人(?)たちとは別に、南の方角に向かって移動する、複数の【目玉(仮称)】も居た。
数は十人(?)。【火属性魔法】と【風属性魔法】を担当していた人(?)たちの様だ。
「荒野で大魔法をぶっぱなしてくるぜーー、ヒャッハー!!」
うん。あの人(?)たちを止められる気がしないね。
荒野で破壊活動が行われる未来しか見えないな。
ちゃんと、他人に迷惑を掛けない様に釘を刺しておく。
【多重思考】さんたちに移動手段を与えたのは、失敗だったかもしれない。orz
設定
拠点を作っている場所は、最初に行こうとしている街の、北の方角の、森の奥の山脈に在ります。
その為、街に向かう【目玉】も、荒野に向かう【目玉】も、南に向かう事になります。
どうでもいい話
10/17 1,043アクセスを記録しました。初めて1,000を越えました。びっくりです。
それまでの最高は600台でしたので。
10/14(日曜日 投稿日ではない)は、たったの58アクセスだったし。
何が有った?!
見てくれている方、ありがとうございます。
頑張って最後まで書いていきたいと思います。




