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姫様を助けたのは失敗だったが、割と好き勝手に生きています。  作者: 井田六
第五章 異世界生活編01 奮闘編
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< 03 手紙 >


【リード】の魔法によって読める様になった紙を読む。

最初に、ローブについての説明が書かれていた。

「ローブに【認識阻害】の魔法が掛かっているので、これを身に付け、トラブル防止の為に素顔すがおさらさないで。」

うーん、トラブル防止ねぇ。

素顔を晒すと、どうなるって言うんだろうね?

でも、神さまがそう言うのなら、したがっておいたほうが良いよね。

さらに読む。

「結界魔法で身を守って。」か。

うん。身を守る手段は必要だよね。

結界魔法とやらに、どんなものが在るのか、頭の中で問い掛けると、いくつかのものが頭の中に思い浮んだ。

【物理無効】、【魔法無効】、【侵入不可】、【出入り不可】、【認識阻害】、【隠蔽】、【人除け】、【遮音】、【不可視】と、ある。

取り敢えず、自分の体に魔法を掛けるのをイメージしながら、「【物理無効】。」と、となえて、【物理無効】の結界を張ってみた。

目には見えない様だ。

結界が在ることを感じることも出来ない。

そして、魔力が消費され続けているということも無い。

この魔法には、有効時間というのが有るのかもしれないね。

何か、結界の存在を知る方法って、ないのだろうか?

まぁ、それは後回あとまわしにしていいね。

結界を張れただろうということに満足して、紙の続きを読むことにする。


次に、「魔法で体に耐性を付与して。」と、書かれていた。

先ほどと同様に、耐性を付与する魔法とやらに、どんなものが在るのか、頭の中で問い掛ける。

すると、先ほどと同様に、いくつかのものが頭の中に思い浮んだ。

【毒耐性】、【麻痺耐性】、【石化耐性】、【恐怖耐性】、【疲労耐性】、【睡眠耐性】、【状態異常耐性】、【精神魔法耐性】と、ある。

うーん、色々在るね。

【毒耐性】を付与してみるかな。

毒の有る虫とか居るかもしれないし、必要だよね。

「【毒耐性付与】。」と、となえる。

うん。これも、全然分からないわ。

これも確認する方法とかないかな?

【ステータス】で確認できるような気がしたが、【ステータス】を使うのは、なんとなく嫌だったので、紙の続きを読むことにする。


次は、有ると便利なモノとして、【マジックバッグ】と【鑑定】と【並列思考】が、書かれていた。

持ち物が少ないので、【マジックバッグ】は不要だな。

これは、後回し。

【鑑定】を使ってみよう。

頭の中で、【鑑定】の魔法について問い掛けると、その文字が頭の中に浮かんでくる。

目の前に転がる石を見ながら、「【鑑定】。」と、となえる。

「石。どこにでもある普通の石。重さ32g。」と、文字が頭の中に浮かんだ。

おお。

この魔法は役に立ちそうだ。

この石の情報は役に立たないが。(笑)


次に、【並列思考】を考える。

が、今、必要ではない気がしたので、これも後回しだね。


次。

何かの記号と思っていたのは、地図だった。

現在位置と”街”の位置が書かれていた。

この”街”の位置は、東の方角に見付けた砦と思った場所を示している様に思える。

「あれが、街だったのか。砦じゃなかったんだ。」

かなり立派な壁が在った気がしたんだが。

ん?

”かなり立派な壁が在る”と、言うことは、壁の外側が、かなり危険ってことじゃないのか?

早く街に向かって移動するか?

しかし、かなり距離が在る。

食料が無い状態で移動するには、無理がある距離だと思う。

………。

「森で食料を調達しなければならない…、かな?」


ちょっと、真剣に考えなければならないな。


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