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姫様を助けたのは失敗だったが、割と好き勝手に生きています。  作者: 井田六
第五章 異世界生活編01 奮闘編
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< 02 魔術師 >


自分がどんな魔法が使えるのか、確認をすることにした。


魔法には、属性ぞくせいと言うのが在ったな。

”火”とか、”風”とか、”水”とか。

ラノベの知識だけどね。

取り敢えず、それぞれの属性の簡単な魔法が使えるのか、確認をしよう。


ず、火属性。

【ライト】の魔法でやってみた様に、宙に浮く”火”を、頭の中でイメージして、「【ファイヤー】。」と、となえる。

視線の先、1mほどのところに、ソフトボールほどの大きさの火が現れた。

「おお、出来た。」

やったね。

そして、魔力の消費が少なくなっていることに気が付いた。

やはり、レベルが上がったのだろう。


次に、水属性を試す。

宙に浮く”水の球”を、頭の中でイメージして、「【クリエイトウォーター】。」と、となえる。

【ライト】と【ファイヤー】と同様に、視線の先、1mほどのところに、ソフトボールほどの大きさの水の球が現れた。

「おお、これも出来た。」

そして、宙に浮く”水の球”を見て、思う。

「この水って、飲めるよな?」

宙に浮く”水の球”に口を付けて、飲んでみる。

普通の水の味の様に感じた。

残った水の球を水筒の中に入れ、内側をゆすぎ、もう一度作った”水の球”を水筒の中に入れた。

「よし、水を確保できる手段を手に入れた。」

一日に何度でも使えるのだったら、水筒なんか要らないのだが、一日に何回この魔法を使えるのか分からないので、毎日水筒に水を溜めることにしよう。

「よし、次だ。」


他に、風属性の【ウィンド】、土属性の【クリエイトストーン】、雷属性の【スパーク】、闇属性の【ダークウォール】を試した。

ここまで、全ての属性の魔法が使えた。

全ての属性の魔法が使えて良いのか、疑問に思わなくもなかったが、損する訳ではないから、良いことにした。

治癒魔法は試し様が無いな。

その為に怪我をするのも嫌だし。

機会が有るまで、保留にすることにした。

機会が有る方が良いのか、無い方が良いのか、分からんけど。


一通り、魔法を使ってみた。

「次に何をしようか?」と、考える。

ふと、袋の中に在った、読めない文字や記号が書かれた紙のことを思い出した。

魔法で読める様にならないだろうか?

試してみよう。

袋の中から、読めない文字や記号が書かれた紙を取り出す。

見る。

うん、読めない。

この読めない文字が読める様になる魔法を、イメージする。

そんな都合の良い魔法が、この世界に存在したりしないかを、ふと、考えた。

すると、頭の中に沢山たくさんの文字が浮かんだ後で、その文字が残った。

その文字が、望む魔法だと感じたので、それを口に出して言ってみた。

「【リード】。」

すると、先ほどまで、まったく読めなかった文字や記号が、読める様になっていた。

驚いた。

読める様になっていたことにも驚いたが、【リード】の魔法が頭に浮かんだことに、より驚いた。

我流で、いくつかの魔法を使っていたが、本来の魔法の使い方を知った様な気がした。

何より、魔力の消費量が、とても少なかった。

これは、助かる。

これなら、もう気絶しなくなるかもしれない。

やったー。


なんだか、素人からちゃんとした魔術師になれた様な気がして、嬉しかった。


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