< 04 地球の在る世界の神04 >
「やべぇ。」
ラーメンを食べた終えた、自称”できる女神”の感想である。
最初の一口で、あまりの美味しさに頭が真っ白になった。
美味しさを堪能していたら、いつの間にか完食していた。
どんぶりの底を見詰めながら、味と感動を心の中で噛みしめる。
心を幸福感でいっぱいにして、店を出た。
そして呟く。
「やべぇ。」
ラーメンは、女神さまから語彙力を吸引してしまった様です。
膨れたお腹が苦しいので、女神さまは公園を散歩していた。
頭の中は、先ほどのラーメンのことで、いっぱいだ。
今まで感じたことの無い幸福感で満たされている。
この世界、この星に来れた幸運を神に感謝した。
「あんたが、その神やで。」と、ツッコむ人も神も居ない。
この世界からわたしを引き離そうとする者がいたら、全力で抗う! 今のわたしなら、たとえ神でも殺れる!
「あんたが、その神やで。」と、ツッコむ人も神もいない。居ないったら居ないのである。
ラーメンは、女神さまから語彙力だけでなく、思考力も吸引してしまった様です。
お腹が苦しいのは、ラーメンの前にお菓子を食べたことが原因なのだが、本神は気付いていない。
もちろん、”たけのこ・きのこ戦争”の話も憶えていないし、コンビニで”たけのこ”と”きのこ”を買った事も、コンビニのトイレにガイドブックを置き忘れて来た事も憶えていない。
ラーメンは、女神さまから語彙力と思考力だけでなく、記憶力も吸引してしまった様です。
お腹が落ち着いてきたので、公園を抜けて街に出ることにした。
暖かいので、最高の散歩日和である。
公園を出たところの横断歩道で、信号待ちをする。
「あ~、あたたかいなぁ~。しあわせだなぁ~。いいせかいだなぁ~。」
満腹感と幸福感で、ふわふわした、良い気分である。
あ~ちょうちょだぁ~。ひらひらぁだぁ~。
ぽわぽわ~(ふらふら~)
まだ、思考力が戻って来ていない様である。
ぽわぽわ~(ふらふら~)
思考力さん、そろそろ帰って来て。
ぽわぽわ~ (ふらふら~)
パパパーーー!!
「え?」
キキーーーッ!!、ガシャーン!!
「え?」
キキーーーッ!!、ドガッ!!!、「うげっ!」
ドガッ!!、ドガッ!、ドタッ、ゴロゴロ、バタ
ガヤガヤザワザワガヤガヤザワザワ
「えええぇぇぇーーーッ?!」




