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姫様を助けたのは失敗だったが、割と好き勝手に生きています。  作者: 井田六
第十六章 異世界生活編11 そろそろノンビリできるよね編
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06 ナナシ、コーラを試作する。それと、香辛料の価格にビビる


市場いちばにやって来た。

コーラにかおりを付ける物を買う為にね。



王妃様から『電話』と『目覚めざまし時計』と『コーラ』を作るように頼まれ、シルフィに質問攻めにされた後。

俺は、『コーラの試作を今から始めたいから。』と言って、かくに逃げた。

かくに逃げて来てホッと一息ひといきついたら、【料理グループ】にコーラにかおりを付ける物を買うように頼まれた。

なんでも、コーラのもとになる『炭酸水』と『カラメル』は、俺がシルフィに質問攻めにされている間に【料理グループ】がサクッと作ってくれていたのでそうです。


そんな訳で、俺は、今、コーラにかおりを付ける物を買う為に、王都の市場にやって来たところです。



早速さっそく香辛料こうしんりょうあつかっているお店に向かう。前に『クレイ〇ーソルト』っぽいのを買ったお店です。

お店に入り、カウンターの向こうに居る店長っぽい感じの人に「飲み物のかおけに使う香辛料こうしんりょうがほしい。」と言って、念の為に、加熱しなくても安全な物を頼んだ。

そうしたら、「それなら煮出にだしてから混ぜた方がいいですよ。」って言われたので、俺はあらためて考えてみる。

そういえば、コーラって不純物っぽい物は何も入っていなかったね。

そう考えると、香辛料こうしんりょうをブチ込んでかおりを付けるのではなく、煮出にだしたものを加える方が正解なのかな? 加熱する事でかおりが立つものとかありそうだし。

店長っぽい人のすすめにしたがって、煮出にだしてから混ぜるやり方に方針転換して、飲み物に使えそうなイイかおりの物を一通ひととおそろえてもらって購入した。

そうしたら、ビックリする様なお値段になった。

香辛料こうしんりょうって、クッソ高いんだなっ。

ま、まぁ、お金の使つかみちが無くって貯まっていく一方いっぽうだったから、べ、別に、いいんだけどね。(ビクビク)

高額の請求にビビってしまった小物こものですが、何か?(←誰に言ってるんだよっ)

ビビってしまったが、死蔵しぞうされていくだけだったお金をこの機会に放流できるんだから、その事を喜ぼう。うん。

カウンターの上に出した大量を金貨を見て、少しビビりながら思う。

いつか、大きくなって帰って来てね。(←サケかな?)


思わぬ『お大尽だいじん買い』に自分でビビッてしまいましたが、その後に、煮出にだし用にちいさめのなべや、煮出にだしたものを入れておくビンなどの普通の買い物をして、気分が落ち着いた。

さぁ、かくに帰るか。

そう思ったら、頭の中で【多重思考さん】に言われた。

『まさか、このまま帰ったりはしませんよね?』

そうだよねー。そうなるよねー。市場まで来てるんだもんねー。

この後、いつもの様に食材を沢山たくさん買わされました。

とほほーい。



グッタリしてかくに帰って来た。

今回は、思わぬ『お大尽だいじん買い』もあったりして、いつもより大分だいぶ疲れました。


ソファーで疲れをやしていたら、ふと、思い出した。

そういえば、買う物があればケイティさんに言うように言われていたんだったね。すっかり忘れてたわ。

まぁ、今回は香辛料こうしんりょうを色々と買った所為せいでかなり高額になってしまったから、”例外れいがい”ということにしておこう。

こんな『お大尽だいじん買い』をするなんて、誰も想像していなかっただろうしね。

後で、『コーラ飲みたい!』って気楽に言い放ちあそばされやがった王妃様に、今回買った香辛料こうしんりょうの”ビックリ価格”を教えてさしあげよう。

きっと驚くだろう。

へっへっへっ。(悪い笑顔)


それはそれとして。

気合きあいを入れ直して、コーラの試作を始めよう。


煮出にだし用に買って来たちいさめの鍋で香辛料こうしんりょうをそれぞれを煮出にだし、その煮出しだした汁をビンに移してましていく。

一通ひととお煮出にだした後、それぞれ少しだけめてみて、味とかおりがどんな感じなのかをメモしていく。

この時点で既にめんどくさい。(苦笑)

この後、さらに”コーラのもと”と混ぜ合わせて試していかないといけないんだよなー。

大変だよね。おなかがタプタプになる未来しか見えません。(苦笑)

でも、味の確認は【多重思考さん】たちには出来ないから、丸投げが出来ないしね。

仕方がないよね。

「はぁ…。」

この日、何度目かの溜息ためいきが出た。



昼食とおやつの時間をはさんで、かくでコーラの試作を続けた。

空が夕焼けで赤くなり始めた頃、今日はここまでにすることにした。

沢山たくさん飲み過ぎて、味覚みかくに自信が無くなってきたしね。(苦笑)

なかのタプタプのほうは転移魔法で何とかなったんだけど、味覚みかくほうはどうにもならないからね。

単に『飲みきた』というのも、もちろんあります。

気合きあいだけではどうにもならない事もあるのです。


今日試作した中で一番の自信作を、料理で使っていていたワインボトルに移して冷やしておく。後で王妃様に飲んでもらう為にね。

きっと、今日(あた)り、お風呂に連れて行く様に言われるだろうしね。

お風呂上がりの一杯にちょうどいいだろう。


そこそこの成果が出た事に満足しつつ、俺は王宮の部屋に戻りました。



この後、『お風呂』と『コーラの試飲』のセットがしばらく続いていくことを、この時の俺はまだ気付いていないのでした。


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