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姫様を助けたのは失敗だったが、割と好き勝手に生きています。  作者: 井田六
第九章 異世界生活編05 生活基盤を整えよう編
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< 12 (王都4日目 朝) 冒険者に絡まれた06 副ギルドマスター視点 >


冒険者ギルドの模擬訓練場で死亡事故があった翌日。

俺は、朝一番でギルドマスターに報告した。

模擬訓練場で死者が出たこと。

原因が魔晶石が外れた事であること。

外れた原因が不明であること。

ロープで固定する事で対策をし、他のギルド支部へ連絡済みである事を報告した。

ギルドマスターは渋い顔だ。

前例の無い事故とは言え、施設の維持管理の不手際だ。

ギルドの責任は重いと言わざるを得ない。


もう一つの問題も報告した。

死んだ冒険者が、丸腰の一般人を模擬訓練場に上げて、剣で切り掛かったこと。

その一般人が魔術師で、【風刃】で勝利したこと。

その場に居たギルド職員が、一般人と気付かずに止めなかったこと。それどころか応援したこと。

これらを報告した。

次に、彼に話した内容も報告した。

冒険者たちへの処罰。

同じ事が起きない様にする為に、施設を利用する際にギルドカードを確認すること。

そして、彼に支払った謝罪金を報告した。

ギルドマスターは深く溜息を吐いて、俺の報告を了承した。


ギルドマスターは、魔術師について訊いてきた。

やはりギルドマスターも、気になった様だ。

彼が、無詠唱で魔法を放ったと、見ていた者たちが証言した事を伝えた。

「その魔術師は、【マジックバック】を持っていたか?」

謝罪金の金額で気が付いたか。

金貨900枚は、かなりの量だ。

冒険者ならば、持ち歩かずにギルドに預けていく。

しかし、彼は一般人だ。持ち帰ることになる。

ギルドマスターにバレるくらいなら、彼に要求された通りの金貨1,000枚を白金貨一枚にして渡しておけば良かった。

俺は正直に「【マジックバック】を持っていた。」と答えた。

さらにギルドマスターは、「彼は裕福そうに見えたか?」と、訊いてきた。

「裕福そうには見えなかった。」と、俺が答えると、ギルドマスターはまた深く溜息を吐いて、一言ひとこと「残念だ。」と、言った。


短かったので、明日もアップします。

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