三十六話 ≪白≫の正体、本当の敵
申し訳ない!遅くなりました!
あ、あとネットは復旧しましたw
アレー、キイタハナシトチガウゾー()
『これが、≪黒≫の物語。人間により虐げられ、人間と戦い、愛する者を失った≪黒≫の物語さ』
ウェルシュドは、そう締めくくった。
そして、こちらへと振り向き、俺たちに問う。
『さて、初めに言った"ある願い"がなんだかわかったかな?』
俺は少し考える。
物語の中に出てきた情報の中で、一番それらしいもの。
だが多分、それではないと思う。
「争いを止めること、だけじゃあないんだろ?」
『……。なんで、そう思ったのかな?』
「簡単だ、こういう場面でわかりきったことを聞くときは、大体はもっと違う意図がある時だ。
それに、もしもそんなことを聞くのなら、はなっからそう言うはずだ、違うか?」
『それもそうだね。そう、争いを止めることが答えではない。まぁそれも含まれた入るんだけどね
昔交わされた"ある願い"、それは__人間とそれ以外のヒトとの争いを扇動した、神を殺すこと、さ』
「っ!」
ウェルシュドの言葉に驚きの声を上げそうになる。
答えが別にあるとは思っていたが、まさか……。
「神を、殺すだと?」
『そうさ。≪黒≫と≪白≫は、神を殺すために、神により与えられた力なんだよ』
「まて、神を殺すために、神が与えた?その言い方じゃあ、まるで……。」
『あぁ、この世界には神は複数いるのさ。』
「神が複数いて、その対立をヒトが代理戦争をさせてる?しかも複数ってことは、三柱以上いるんだろ?それの全部を殺すことが≪黒≫の役割なのか?」
『全部ってわけではないよ。今人間を裏で操っている神さえ殺せば≪黒≫の役割は終わりさ』
≪黒≫も≪白≫も神様に与えられた力で、神様を一柱殺すことが役割である。
そういうことらしい。が、俺の疑問はまだ残っている。
一つや二つじゃあないくらいに、だからそれをぶつけようとしたとき、隣にいるティシスが言葉を発した。
「待ってくれ。そもそもその話は本当なのか?いや、真実なんだろうとは思うが、それではまるで……!」
『まるで人間が悪のように感じられるかい?』
フィリアは自分の言葉をウェルシュドに言い当てられたことに驚き、そして頷く。
『まぁ、仕方のないことだよ。悪いことを企んだ神が人間側についちゃったんだから。
そういう意味では人間は被害者なのかもしれないけど、少しは自分たちの行いを振り返ってみなきゃいけないんだよ。だってさ、さっきの物語、人間にはどういう風に伝わってるの?多分全く違う解釈で伝えられてるよね?たしか人間にも正しい物語を後世に残そうとした人がいたはずだけど、それを闇に葬ってきたのは人間なんだ。その行為は神に言われてやったわけじゃない。自分たちの意思でそうしたんだ。
僕はそういうことを鑑みても、人間は悪だと思ってるよ』
ウェルシュドはそう言ってフィリアの言葉を切り捨てる。
言葉に詰まり、最後にはうつむいてしまうフィリア。そっとティシスは手を握りこむ。
人間の全てが悪であるわけではないが、結果的にそうなってしまっているのだ。
そこはどうしようもない、事実だ。
『まぁ、だからって僕は人間に対して何かするわけでもないし、≪黒≫も人間を駆逐するための力でもない。神を殺して、そのあとの歩み方は人間次第さ』
少し気まずい空気が流れる。
それを無視して、俺は疑問を再度ぶつけ始める。
「なあ、もしもだ、もしも俺がその役割を放棄したらどうなるんだ?言い方の問題だとは思うがそういうことをしても問題ないように聞こえるんだが」
『そうだね、問題はないよ。たとえ君が役割を放棄したとしても、君自身には全く罰は与えられない。罰を与えられるのは魔界に住むヒトとそして、次の≪黒≫さ』
そう言葉を切り、そして続ける。
『ただ、≪白≫はそうもいかないけどね』
≪黒≫と違い≪白≫にはペナルティが課せられる。そのペナルティは……。
『≪白≫が死ねば記憶を持ったまま、次の生命へと転生するのさ
その死までの経緯が例え幸せなものだろうと、不幸なものだろうと、ね?
まあ、それを思い出すのにはタイムラグがあるようだけどね』
「ある意味の拷問だな、それは……」
『そういっているけど、一応は君にも関係しているんだよ?』
「どういうことだ……?」
ウェルシュドは嘆息し、憐れむように問いかけてるく。
『気付いてない訳がないよね?≪黒≫である君と同じ境遇の子、まだもう一人いるじゃないか、この世界には。その子が≪白≫なんだよ』
「待て、やめろ。それ以上言うな」
『どうして逃げるのさ。しっかりと現実を受け止めろよ。気付いているくせに』
……。気付いてない訳がない。その通りだろう。
でも、聞きたくない、アイツがそんな運命を背負っているなんて、俺は知りたくない。
思わず耳を塞ぎたくなる。だが、それをしたところで何も、変わらない……。
『その子の名前は、白木 咲。君の幼馴染で、人間の勇者をやっている転生者だ』
……やはりか、やはりアイツが__。
「アイツが≪白≫だったか……」
白木が≪白≫ということ。それは薄々感づいていた。
そもそも魔に召喚されたのが≪黒≫を持つ俺で人間側に召喚されたのが幼馴染の白木という時点で何かある気がしていた。
そして、さっきウェルシュドから聞いた≪黒≫と≪白≫の話。二人も幼馴染だった。
これは、必然としか言いようがないだろう。
『ほうら、気付いていたんじゃないか。逃げても仕方がないっていうの。
まぁいいか、それじゃあ話を続けよう』
「……。そうだな。そうしよう。アイツが≪白≫なら、記憶を持ったまま生まれ変わるなんてこと、させられねぇからな」
『決意も固まったところでちょうどいい。目的地に着いたよ』
いつの間にか、到着していたらしい。
その場所、というよりその前の廊下に。
『ようこそ、ダンジョンの中に眠る祭壇へ!
君たちの知りたいことは、まぁもうわかっているかもなんだけど、ここで説明したほうが早いからね』
そういっては龍形態のときでもウェルシュドが通れるような大きな扉を開けた。
その先に広がる光景は__。
こんな感じです!
次回で二章が終わります!(多分




