三十四話 事後処理?
遅くなって申し訳ございません!!!
三十四話です!!!
「一体どうなってんだよ……」
俺のつぶやきは戦闘の終わった闘技場に空しく広がった。
ついさっきまで暴れていた『溶岩魔人』、テスカトポリカはその活動を停止し、俺と戦っていた『大精霊』イフリータ・アグニもその姿を炎へと変え、消えていった。
その場で呆然としていると、ティシスとフィリアが近づいてくる。
二人の表情も、戸惑いを隠せていなかった。
「どういうことなのでしょうか……?」
「魔力の供給を止めた途端に相手が停止するとは、さすがに思ってもみなかったな」
「そうですね、あの体は依り代でしょうか?それならば、その依り代の身を保つために魔力がなければならないのでしょうが……。」
と、話していると険しい顔をしたフィリアが俺に厳しい口調で注意してくる。
「いい加減その魔人種のような恰好はやめないか?抑えているようだが、それでも威圧がティシス様のお体に障るかもしれん!それに、その姿は見ていて苛々する」
「お、おう。すまん、すぐに戻す」
すぐに体に『制限』をかけ、元の姿へと戻る。
「それで?イフリータは何と言っていたのだ?少し話していただろう」
「あぁ、少しここで待っておけ、だってさ」
待っておくのはいいのだが、いつまで待つのだろう。そんなことを思っていると、ティシスがどこか納得したような声を上げ、ある方向へと指をさす。
「先ほどから、あちらの方へとこの地の魔力が流れて行っています。多分ですが、そのほうに何かがあるのでしょう」
「何か?その何かっていうのはわから……ないよな」
「いえ、もうすぐその何か、のほうから動きがあります」
そうティシスが言った瞬間に、暗かったその場所に、火が灯る。
そこにあった階段を一段一段、照らしていくように両端に一つずつ配置されていた。
「これは・・・・・・。そっちへ行けってことだよな?」
「であろうな。とりあえず、私が先に上に行って安全か確認してくる」
「了解」
そして、俺とティシスは、フィリアが階段を上り、安全確認を済ませた後で火で照らされたその場所へと到達する。
そこは火が円になるように灯され、床の魔方陣を煌々と映し出していた。
魔方陣はこれまでも見てきた『転移魔法』の陣だった。
「説明は次の階層に行ってからするっていうことだろうな」
「そうか。なら早く行くとしようか。魔力を流すぞ」
陣に魔力を流していくと、俺の立っている陣の中心から赤い線が陣に沿って延びていく。
赤い線で魔方陣が形成され、転移が可能となった。
「それじゃあ、『転移』!」
そう唱えれば、赤い線が炎となって俺たち三人を包み込む。
その炎が青く変わり、収まると俺たちはさっきまで立っていた岩と火に囲まれた場所ではなく、どこか神聖さを感じさせる広い場所に変わっていた。
「ここは遺跡エリアか?イフリータが最後のようだったが、手違いか何かか?」
と、つぶやくと上の方只ならぬ圧力とそれに伴ってどこかうっとりとしてしまうような声がする。
『いいや、試験自体は終わっているよ。ここへと呼ばれるのは試験の合格者だけさ。遺跡エリアではあるけどね』
「誰だ?・・・・・・。嫌、誰かは解っているが、先に姿を見せないか?」
『あぁ、すまないね。今からそっちに行くから、少し待っておくれ。』
声の主の圧が段々こちらへと迫ってくるのが解る。
それと同時に、大きく羽ばたく音も聞こえてくる。
「やっぱりか。それが、お前の本来の姿なのか?」
『そうさ、この白銀のドラゴンが僕本来の姿だよ。どう、かっこいいでしょ?』
ウェルシュドのドラゴン形態は、まさしく竜と言うべき姿だった。
全身が白銀の鱗に覆われ、その瞳で睨まれれば身動きがとれなくなるほど鋭く、そして何より、この神聖な雰囲気に包まれた場所でさえ霞むほど神々しく思える姿だった。
「自分でそれを聞くか・・・・・・。それで、試験が終わってるなら俺たちに色々と教えてくれるんだろ?」
『そうだね、でもその前に場所を変えるから着いてきてよ。その方が、君たちの知りたがっているであろう魔法についても分かると思うしさ』
「そうか。二人は、それでいいか?」
「えぇ、問題ありません。話がスムーズに進むのであれば場所がどこであろうと問題ではありませんしね」
「ティシス様が問題なしというならば、私が言うことはあるまい」
『ありがとね、それじゃあ移動しながら《黒》の詳しい話をしようとかな』
ティシスとフィリアも移動することに問題はないようなので、ウェルシュドのあとについて、場所を変えることになった。
その間に話される《黒》の話は今後の俺の行動を左右することになる。
あ、学校なので、帰ってから報告のほうに色々書かせてもらいます!!!
次話は来週だと思います!




