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魔界の勇者~魔界で勇者として幼馴染みと冒険します~  作者: ろくみっつ
第二章 試練のダンジョン
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三十三話 第四階層の試験

遅くなりました!

今回は文字数がいつもの二倍くらいになってますのえお気をつけください!


ちなみに、第四階層、並びに黒の試験はこれでひとまず終わりです。

 今回の試験の舞台はイフリータが土系統の魔法を使い作った闘技場だ。

 ある程度の大きさではあるが、イフリータの使う魔法の規模や、テスカトポリカの攻撃がどれほどの範囲なのかがわからないため、二体の距離を取って戦うのが良いだろう。


 俺がそれをチィシスやフィリアに伝えると少し不安げな顔をされた。


「私たちだけではテスカトポリカを倒せるとは思わないのですが……」

「あぁ、それは問題ない。倒すことじゃなくて引き付けることを第一に考えてくれ。

 ついでに弱点とかを見つけてくれると助かる」

「そういうことでしたら、任せてください」

「おう、頼む。こっちも出来るだけ早めにケリをつけるから頑張って耐えてくれよ」


 作戦と言えるものではないが、今回の方針は決まった。

 俺は、自身と二人の補助魔法を更新して、守護者の待つ闘技場の中心へと歩みを進める。


 イフリータと正対すると、彼女は土魔法で小石を作り出した。


「では、始めるとしよう。合図は・・・・・・そうだな、この石を投げて地面に落ちた瞬間に開始、としよう」

「了解」


 俺は帯刀していた『白縫』を鞘から抜き、下段に構える。

 ティシスは詠唱しながらフィリアの肩に触れていた。何か特別な魔法だろう。


 こちらの準備が出来たのを確認し、イフリータが手に持った石を空中へと投げる。

 数秒の静寂と、それと同時に生まれる緊張感。時間の経過と小石の落下速度がやけに遅く感じる。


 そして、そのゆっくりと過ぎていく時間の中、遂に投じられた石は、地面に落ちた。


 と、その時

「『宝珠一式:炎砲』」

 イフリータの一言の後、巨大な炎が俺を一瞬で蒸発させようと迫ってきた。

 アドレナリンが過剰分泌され、時間の経過が遅くなっているにも関わらず、それは既に目の前にあった。


「うっそだろ!?」


 俺は当たる直前で回避する。肩の辺りを高温の熱気が通り抜け、そこを焦がす。

 補助魔法により火耐性を上げ、自然治癒力を腹を切られたくらいなら一瞬で直る速度まで上げているおかげで、その焦げた部分は数秒ほどで治ったが、あの起動速度と威力は危険だ。


「むぅ、今のを躱すか・・・・・・。まぁ、そうでなければおもしろく無いがな!」

「なにが、おもしろく無い、だ!いきなり即死級の攻撃ぶっぱなしといてよく言いやがる、っよ!」


 俺は言葉を返しながらイフリータとの距離を詰める。

 これ以上さっきの技を使わせるわけにはいかない、ああいうのはある程度距離がないと発動しづらいと考えたからだ。

 すぐにイフリータに肉薄し、『白縫』を振る。

 イフリータはバックステップを踏み避ける。俺はそれを追うようにしてまた距離を詰め、刀を振るう。


「ティシス、フィリア!さっき言った通りに頼む!こっちはこっちでなんとかする!」


 そう言ってゴーレムへの対応を任せ、イフリータを引き離す。


「ふむふむ、私とテスカトポリカを引き離し各個撃破する。ということか」

「うっせ、避けながらしゃべると舌噛むぞ」

「ふはは!お前に心配する余裕はあるのか?今度はこっちから行かせてもらうぞ!」


 ある程度距離が離れたところで、イフリータが攻勢に移る。

「『縛炎』」

 そう唱えると炎が俺を拘束しようと迫ってくる。『白縫』で切り裂き逃れると、イフリータは少し離れた場所で杖を構えていた。

「『地と炎を司りし宝石を携えよ。宝珠一式:宝杖』」

 杖の先端が花弁が開くようにして割れる。中から現れたのは、ガーネットと思われる宝石だった。


「ふふふ。この石は土と火属性の威力を倍増することができるのだ!」


 自慢げに杖を掲げるイフリータ。

 そして、また魔法を唱える。

「『爆槍』『獄剣』」

 炎を纏う槍と回転する曲刀が複数迫る。槍を避ければ爆発し、曲刀は避けられないよう、挟み撃ちにしてくる。

 曲刀を弾き、槍に当て誘爆させ、数を減らしていく。


「くっそ、やっぱり魔法ってのは厄介だよ!しかも詠唱無しだろ!?」

「ふふふふ!まだまだ行くぞ!」


 喜々とした表情で次々に魔法をぶっ放してくるイフリータ。

 俺はそれをいなして、避けて、切り裂いていく。

 時には掠らせながらもイフリータとの距離を詰めようとするが、そのたびに『砲』による一撃が迫る。


 距離を中々詰められないどころか、じわじわと押されている。

 焦って決定的なミスを犯すことはないが、こちらがそもそも攻めに入れていないのは問題外だ、どうにかして攻撃への一歩を踏み出したい。

 と、思考を巡らせながらも押されていると、すぐ近くから、地響きが聞こえる。

 そちらへ視線をそらすと、テスカトポリカがいた。

 どうやら、ティシス達の戦っている方まで押されていたらしい。


『オオオォォォ?オオオオオ!!!』

「クロガネ!?」


 一瞬だけテスカトポリカが疑問符を浮かべ、そして俺を敵だと理解したのか、拳を振り上げる。

 フィリアも俺に気付き、驚きの声を上げた。

 その間にも迫ってくる拳。いきなりの事で回避が間に合うかどうか、というところで、フィリアの後ろから声が聞こえる。


「『彼の者を守る大地の壁を』」

 その言葉と共に俺の眼前は壁が生まれる。テスカトポリカの一撃が入ったのだろう、ピシリという音が鈍く響いた。


「今のうちに、退避を!」

「すまない!助かったぞ、ティシス!」


 急いで壁から離れ、ティシス達と合流する。

 取りあえず、もう一度壁を作ってもらい、補助魔法で強化し安全地帯を作る。

 二人とも傷はないが、さすがにあの巨体との戦闘は堪えるらしく、少し疲労が見えていた。

 補助魔法を少し強化してやって、少しだけ作戦会議をする。


「助かった。ありがとう」

「いえ、どういたしまして。ですが、クロガネ様、結構押されていますね」

「あー……まぁな……。無詠唱で結構な威力の魔法連発してくるからな、近づくことすら敵わなかったんだ」

「そうなのですか。こちらのほうは思った通りそもそもゴーレムが剣では傷をつけることがかなわなかったので遅延の方向で進めていたところです」

「そうか。しかし、イフリータは魔法をあれだけ放っていやがるのに魔力が減らないんだが、どうなっているのかわかるか?」

「あぁ、それでしたら。多分ですが、テスカトポリカから魔力をラインで補給しているのだと思われます。テスカトポリカとイフリータを繋ぐラインが見えますので」

「そうだったのか……。そっちで、対処できそうになかったのか?」

「すまん。それが、私ではラインを断つことがかなわなかったのだ……」

「なるほどな。なら、俺が斬るしかないか。ティシス、別にラインを切っても問題はないのか?」

「ええ、特に問題はないと思われます。ただ、なぜか、過剰に魔力を供給しているようなので少しだけ不安ではありますが……」

「一応注意しとく。それじゃあ、そろそろ行くか」


 壁からでて、一直線にイフリータへ向かう。

 イフリータがテスカトポリカの少し後ろにいたので、それに向かっていくフリをする。

 奴が魔法を発動させたあとの一瞬の、ほんの一瞬の隙をつき、ラインを切断したい。

 そのためにはまず、俺がラインを視えるようにしなければならない。だから、俺はこのダンジョンにきて二度目の詠唱をする。


「『我が背に宿りしは、88の天体。

 星の力をわがものとせん

 制限解除(リミッターオフ)』」


 俺の抑えられ、圧縮されていた魔力が解放される。

 皮膚は黒く染まり、魔人種のようになり、その体には無数の星が輝く。

 威圧はできるだけ抑え、ティシスやフィリアに影響が出ないようにする。


 イフリータとテスカトポリカの魔力が視え、繋がれたラインも視える。

 テスカトポリカは地面から魔力を吸い上げそれをほぼ全てイフリータへと回しているようだ。

 イフリータは魔力が膨れ上がってはいるが、それらすべてを制御しきっているようだ。


 俺の様々な変化に驚き、危険だと感じたのか、周囲に魔法陣を十数個ほど展開させるイフリータ。

 発動されたそれらすべての魔法を構成する核を『白縫』で斬り、霧散させる。


「んむぅ!?先程までとは大違いではないか!!面白いな!!!」

「お前に勝つためにはこれくらいしなきゃいけねぇってことだよ!」


「ふふふ、面白いなぁ!『宝珠一式:溶砲』『同式:爆砲』『宝珠二式:断撃』!!!」


 一気に大型の陣を三つ展開させるイフリータ。

 現れたのは、砲が二門と人間サイズの両刃の大剣だった。

 大剣が俺を叩き割る勢いで迫り、避ける先を狙うように二門の砲が斜めから俺を狙う。


 俺は迷わず大剣に向かって走る。剣が俺の頭へ直撃する前に『白縫』でコースを外す。

 そのまま一直線に駆け、イフリータの寸前まで一気に近づく。

 驚いたのはイフリータだ。想定していない回避をされ至近距離まで来られた。

 咄嗟の判断で俺との間に盾を出現させる。


「んなぁ!?『土盾』!!!」


 だが、それは悪手だった。


「残念!狙いはこっちだ!!!」

「え?」


 至近距離に迫った俺はイフリータを無視してラインを切断する。

 ラインが一瞬で霧散し、イフリータの魔力がしぼみだす。

 それに伴い、なぜかイフリータもしぼみだし、体の端々が炎になっていく。


「あああぁぁぁぁ……。魔力が……。やばい、体を保てない……。

 すまん、勝負は終わりだ。ちょっと消えるから待っててくれ」

「は?えっと、どういうことだ?」

「うん……。説明してる暇がない。すぐ出てくるから、待ってて……」


 そう言って、イフリータは小さい炎になって、消えた。


『オオオオオオォォォオォォォォォ』


 それと同時に、テスカトポリカも活動が停止して、その場で固まって動かなくなってしまった。


「どういうことなんだ……?」


 俺のこの言葉はやけに静かになったこの場に、よく響いた。


すいません。最後ちょっとグダってしまった気がしてます。

一話で勝負付けたいって思ったらこんな形になってしまった……。


次回は説明+黒についてです

(できれば)

黒については二話構成になるのか、次々回まとめてになるかもしれないです。

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