一話 召喚されたのは魔界でした?
初投稿なのでよくわかってないです
定期更新は難しそうですけど頑張っていきたいです
短いかもですがよろしくお願いいたします
「ここどこだろ……俺、学校から帰ってすぐに寝たはずなんだが」
部屋の中心に立つ青年は何度も自分の頬をつねりながらそう言った。
彼の周りは青白く光っていた。
そして彼は部屋の中心の真っ白なチョークの様なもので書かれたであろう魔法陣としか言い様のない真円や周りに書かれた見たことのない文字や記号の中心に立っていた。
コツンコツンと音がする。その方向へ顔を向けると、
青白く光る部屋の奥から左腕のない隻腕の女性が現れた。
「突然のことでなにがなにやらわからないと思う。
だが一先ず私から挨拶をさせてくれ。
私の名はメノス、禁王メノス。魔界を統治する者で、貴様をこの世界へと呼び出した者だ」
彼は呆気にとられていた。
なぜならば、目の前にいるのは地球のどこを探しても有り得る筈のない肌の色だったのだから。
メノスと名乗った女性は青い肌をしていた、ゲームによく出てくる悪魔とかそういう類いのモノの肌の色だ。
「ええと……メノスさん?ここって何処ですか?
僕は今さっきまで自分の家で寝てたと思うんですけど...?」
「ん、少し混乱しているようだな。まぁ仕方の無いことか。
貴様の名は?貴様はいったいどこの誰でさっきまで何をしていた?」
「へ?名前...ですか?ええと、黒鉄遊兎です...ええと白黒の黒に鉄鋼の鉄、遊ぶ兎で黒鉄遊兎です」
「ふむ、クロガネ ユウトか。それで?貴様は今まで何をしてた?」
「ね、寝てました?学校から帰って直ぐに寝てた...と思いますよ?」
「ほう、貴様は学徒だったか。ふむふむ,まぁ成功と言ったところかの。っふっふっふ」
「……?どういうことですか?」
「あぁすまんな。一から説明しなければならないのだったな
心して聞けよ?この説明は一度しかしないからな?」
「え?あ、はい」
まずはこの世界は貴様の居た世界とは違うということを言っておこう。
この世界は貴様の世界にはないだろう魔法があるし居ないであろう魔物がいる。
物理法則等は同じだが一番違うのはそこだろうな。
では次だ。この世界の人と呼ばれるものは大まかに別けて三種居る。
一つは普通の人種
残り二種族の原点であり一番数が多くそして一番弱い種族だ。
外見は貴様とほぼほぼ変わらない。
奴等は最弱だからこそ強者の足を絡めとるにが上手い。だからこそ一番数が多い。
二つ目は獣人種
こいつらの特徴は人間に動物や魔物の一部がくっついていることだ。
獣人は獣の耳やら尻尾やらがあったり五感や身体能力に優れていたりする。
そのせいか頭が悪いのでな、よく人間に罠にはめられているせいで数が一番少ない。
そして最後は我々魔人種
特徴は肌の色が人間と違うというのとあとは魔力が一番多いというとこか?
だがそれでもほぼほぼ人間と同じだよ。
肌の色が違ったり魔力が多かったりするのは単に魔力晶石の近くに居を構えている為だな。
まぁ魔力のせいで人間よりは強いが獣人とやるとなると身体能力だけでは敵わん。
魔力込みだと人種の中で一番強いがな?
次は、魔物についてか?
魔物といのは魔力を持った動物やその変異体の総称だ。
一応ランク分けされていて、F~Sで分けられる。
詳しくは後で教えるとしよう、今は魔物などどうでもいいのでな。
最後は、なぜ貴様がこの世界の、しかも魔界に召喚されたか。
私が、貴様をこの地へ召喚した理由は簡単だ。
今、この魔界は人間の召喚した勇者と呼ばれるものによって様々な村や町や都市が攻め入られているからだ。
人間は元々この魔界と呼ばれる場所に潤沢にある魔力晶石と呼ばれる特殊な鉱物を狙って度々侵攻されていた。
我ら魔人種は人間の侵攻をそのたびに防いでいたのだが、最近になって急に戦力が増したようでな。
敗戦が多くなっていったのだ。
その理由を探していくと勇者と呼ばれる異世界人を召喚していたようなのだ。
このままではいかんと思い貴様を召喚することになったわけだ。
「説明は以上だが……なにか聞きたい事は?」
「ええと、僕に人間の勇者と戦って殺せって言ってるってことですよね?」
「そうなるな」
「そう……ですか」
「すまないな、私も出来ればそんなことは言いたくはないのだが。いかんせん状況が状況なのでな」
「……」
「そうだ、一応だが勇者を打ち取った時の褒美は用意してあるぞ。この魔界での爵位や金銀財宝だがな。
魔界の勇者となって周りに女を侍らせ酒池肉林なんかもできるぞ?」
「……少し、一晩だけでもいいので、考えさせてくれませんか?」
「ふむ、わかった一晩だけだ頭を落ち着かせてしっかり考えてみてくれ」
「ふぅ……なんという威圧だ。この召喚がどう転ぶか……。
あの者、クロガネと言ったか。どうかこの魔界の平穏を取り戻してくれることを祈ろう……」
メノスは一人召喚に使った部屋でしゃべっていた
「だが、奴がこの頼みを聞いてくれるかはわからんな……一晩で考えをまとめてくれたらいいのだがな」