第03-始動
短め。それぞれの。
side:フラム
静かにドアを閉め自分の部屋の空気に安堵しながら、フラムはため息をついた。
先程のギルマスの発言
「異世界人とパーティーを組んで欲しい」
という事に正直いろんな感情が混じっていた。
異世界人に対する そして、あちらの技術に対しての興味。
それに反する、彼の能力と何者か知らない事による恐怖。
フラムは棚の魔導ライフルを手にとった。
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side:アヤメ
肩にファフを乗せながら歩く。
「それで、どうなったのだ?」
「最終的に模擬戦とクエストを繰り返す事になったわ。」
「クエストという事は"魔物"相手に実力をはかるという事じゃな」
「ええ、これはその為の買い出しね。」
そう言いながら、手に提げられた袋を示す。
他にも、ポーチは既に水薬や保存食で満杯となっている。
「そう言えば、武器はどうするんじゃ?」
「帰ったら調整するわ。」
そう言いながらアヤメは自室に飾ってある武器を思い出す。
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side:眼鏡と弟子
「師匠、彼らについて行くのですか?」
「いや、彼らの調整やら訓練が終わってからの合流かな?」
ルケーノはそう言いながらメガネの奥の目を薄める
その視線の先をナージャが追うと空に浮かぶ月へと向かっていた。
「どうやらどっちの方にも間に合いそうだしね。」
二人の間に重い空気がおりるが、ルケーノがすぐにそれを消した。
「そんじゃ、武器持ってこい。稽古つけてやる」
「はい!師匠!」
そして夜は更けていく。
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side:???
「お前も呼ばれたのか?今回の討伐。」
「ああ、お前もか?」
「そうだ、今回は結構デカイようだが...お前何か知ってるか?」
「知らねぇよ んなもん。でも、うちのパーティーは全員参戦だ。」
「ほぉ、強くなったんだな」
「おうよ!弱くちゃ冒険者は出来ないからな」
「ったく...ともかく全力を出し合おうか」
平和な会話と一緒に二人の対照的な男達も更けていく夜を楽しんでいた。
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ギルドマスターの部屋
数日前に集まっていた人が再び集まっていた。
「んで、ギルマス ゲートはどこに作るの?」
「一応ギルドの地下に作ろうと思っててね。ナージャにもいろいろお願いしてスタッフを集めてもらっているよ。」
その言葉に反応しナージャがコクッと頷く。
「ついに...明日なんだな。」
ついに来訪
前日