浅田の気性
浅田は笑顔見せる。
「良いとも、私の修行は厳しいぞ、耐えられると約束できるか?」
僕は、はっきりと約束できる自信がない。
しかし、僕は能力を強くしたかった。
その為には、浅田の言う事に従うしかない。
「頑張るよ」
「よし、じゃあ、明日からにしよう、そうしよう」
浅田は僕の曖昧な返事を肯定だと受け取って、勝手に話を進めて行った。
この日、この後、僕は明日の事が頭から離れないでずっと悶々として過ごした。
浅田は何事も無いように家事をこなして、食用に野草とカエルを取って来た。
僕が「それ食べるの?」と不安気に聞くと、浅田は「そうだ」と明るく笑った。
夕飯にカエルのから揚げが出されたが、カエルも食べてみるとなんて事は無い、ただの肉だった。
そして次の日、朝から修羅の如き形相をした浅田に叩き起こされる。
「起床ぉぉぉおおおおおおおお!!!!!」
鍋を打ち鳴らして騒がしく僕の周りを歩き回る。
「起きろ!!! ゴミクズ!!!!」
僕は髪の毛を引っ張られて無理やり立たされる。
「今から貴様は1キロ走る、なぁに、最初は軽くだ、安心しろ、私も一緒に走ってやる」
トランクスにアンダーシャツしか着ていない僕を、浅田は外に連れ出す。
玄関に立つと、金音を鳴らして刀を抜いた。
「走れぇぇぇぇぇえええ!!!前!!!!」
その声が終わると同時に、僕のお尻が少し斬られた。
血が滲んで垂れる。
「走れ!!!!! ドブネズミ以下のクソウジムシぃぃいいい!!!!」




